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25.ゴーバ

【Name】 ゴーバ

【age】 28歳

【職業】 1.斧戦士

【Lv】 32

【HP】 300/300

【MP】 30/30

【力】 260

【体力】 180

【器用】 60

【知力】 45

【素早さ】65

【魔力】25


【スキル】

 ノーマルスキル

 斧術<Lv3> 身体強化<Lv1>


 間違いない。

 ギルドで絡んできた挙句、ランクを落とされた。

 斧使いのゴーバだ。


「あなただったのか。なんでこんな事」


 ゴーバは眉間に深い皺を寄せ、狂ったような顔で睨みつけている。

「なんでこんな事だと!貴様のせいで俺はEランクまで落とされた!信用もがた落ちで傭兵に逆戻りだ!だから元々人攫い専門の盗賊団だったこのフェイド盗賊団に入り、首領を殺し俺が乗っ取ってやったのさ。こいつらには冒険者時代相当甘い汁を吸わせてやったからな。今や俺が首領って事だ!」


 相変わらず下衆な男だ。

「なんでスズネを攫った」


「お前をおびき出す為に決まってるだろ。お前だけは許しちゃいけねぇ」

 狂ってる。完全な逆恨みじゃないか。これじゃあスズネに何をするかわからない。


「どうしたらスズネを解放してくれるんだ」


「お前立場わかってんのか?そんな口の利き方してたら、こいつ殺っちまうぞ」

 ゴーバはスズネの首筋に再度斧を近づける。


「やめろ!いや。やめて下さい。どうすればスズネを助けてもらえますか?」

 こちらが下手に出た事を確認すると、斧を戻し、肩に担ぎながら勝ち誇ったような笑みを浮かべる。


「まずは土下座だ。地面に顔をしっかり押し付けて謝罪しろ。こちらには魔術師がいる。下手に魔力を練ったり、怪しい動きをしたら殺すからな。」


 言われた通り、土下座をして謝罪を行う。

 頭の上にゴーバの足が乗り、高笑いが聞こえてくる。


 今は我慢だ。


「随分素直じゃねえか。こいつを解放するのに一つ条件を飲んでもらう」


「条件?」


「そうだ。お前確かギルドの受付嬢のセリナと仲が良かったな。セリナを指定の店に誘え。うまく誘えたらこいつを解放してやる。あいつも俺をコケにしやがった。ただじゃおかねぇ まぁここでお前がおかしな事をすればお前が何をしなくともあいつを立ち直れないくらいグチャグチャにしてやるがな。」


 ニヤリといつもの気持ち悪い笑みを向け、余裕の表情でこちらの反応を見ている。


「そんな!そんなこと出来るはずない!」

 どちらかを天秤にかけるってことじゃないか。無理だ。でもこのままじゃスズネも危ない。


「おいっ」

 後ろに待機していた手下に合図し、スズネの首に鎖を取り付ける。

 それと同時に鎖を引き、スズネの意識を覚醒させる。


「ん。。タ カ ヤ?タカヤさん!どうして?どうして来たの!」

 覚醒と同時にこちらには気づいたようで、大声をあげる。


「こりゃ愉快だ。おい。あいつの下に行って助けてくれるように懇願してみろ。助けてくれるかもしれないぞ」

 いやらしい笑みを浮かべ、スズネに懇願をするように指示する。


「タカヤさん 助けて下さい。このままじゃこのままじゃ私は」

 鎖に繋がれたまま、ぼろぼろと涙を流し、助けを求めながら近寄ってくる。

 そんなスズネを安心させる為に、こちらから近付き手を差し出す。


 スズネはそのまま近付き、僕の胸に飛び込んだ。


「痛っ!」


 脇腹に鋭い痛みが走る。

 そのままスズネの両肩を掴み、引き剥がすと、手に小さなナイフが握られている。


「なっなんで?スズネ?ど う し て」

 刺し口から徐々に痺れが出て来る。体に力が入らなくなり膝をつく。


 ーパラライズダガーー

 ※強力な痺れ毒が付与された短剣、傷を負わせたものを麻痺させる。

 パラライズダガー?なんで?なんでスズネが?


 痺れが強まる中、顔を上げスズネを見上げる。

 そこには、今迄の悲壮感漂う泣き顔はなく。

 笑顔でゴーバを見つめるスズネの姿があった。


『ポシル ギランさんへ』分裂体のポシルに意思を飛ばす。


「はーはっは。ここまで上手くいくとは思わなかったぞ。スズネ!お前の行った通り随分甘ちゃんじゃねえか」


 体が麻痺し、顔は見れないがゴーバが高笑いしている。

 ここまでくれば馬鹿でも分かる。どうやらスズネはあっち側の人間らしい。

 ガチャリと鎖が外れる音が聞こえる。


「行った通りでしょ。でも油断しないでね。こいつわかってるだけでも相当な魔法を使えるし、完全に気配も消せる。真っ当にやったらまず勝てないよ。」


「こんなクソ餓鬼油断しなきゃ。とは言えねぇか。スズネからの報告通りだとしたら、相当な実力だ。それに他にも何か隠してやがる。」


「そういう事。このまま痛めつけた後、予定通り奴隷商に売りつけて、奴隷紋刻んだ後、実力を見せれば相当な金額になるよ。それにこいつの持ってる魔法鞄だけでも相当な価値よ。なんて言ってもクエスト依頼のほとんどが収納できて、時間も止まるって代物よ。きっと今は宿屋に有るはずだからあとで回収ね。」


 周りの手下が次々と興奮した様子を見せる。


 そしてすでに、自分の報酬の使い道を考え下品に笑っている。


『ポシル。麻痺を治す薬は作れる?』


『ごめんなさい。材料不足です。ただこの岩山の周辺に快活草をみました。麻痺を治す材料になります。』


 今の状態じゃ何もできない。

 ポシルに指示し、麻痺を治す薬を生成してもらう。


 ポシルが戻って来るのが早いか、僕のダウンが早いか。

 ギランさんの件も有るし、ポシルに頼りっぱなしだな。


「がはっ!!」

 急に体が宙に浮く。

 どうやらゴーバに蹴り上げられたようだ。


「ごふっ」

 勢いよく地面に叩きつけられ、肺から空気が漏れる。


「お前状況理解してるか?ん?どうだ気分は なぁ勇者様?」

 頭を掴まれ、顔に唾を吐かれる。


「お前の能力はわかってんだよ。だからこの空間に何者かが入った瞬間サインが出るように罠が張ってあったんだよ。」


 そうか。

 スズネがグルなら僕の気配遮断はバレてるか。

 だからこの空間に入った瞬間にバレたのか。それにスズネが途中から歩いていたのは、自らここに向かったってことか。


「さすがにあんたが、門兵長のギランと仲が良かった事には驚いたけどね。あいつのスキルは有名だからね。もう一人の門兵に相手してもらえて助かったよ。」


 ギランさんの《悪意感知》か。

 そうかスズネがあの時、様子が少し変だったのはそういう事か。

 クエストの際、ギランさんと仲が良いのか問われた時、確かに変だった。

 そんな前からサインが出てたのか。僕は間抜けだな。


『神様。やっぱり人ってわからないや。一番怖いのはやっぱり人なのかな』

 神様は手紙で奴隷狩りに気をつけろと言っていた。

 僕の甘さを心配してくれてたんだな。


読んで頂きありがとうございます。

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物語の精査の合間に書いた小説を新作として公開致しました。
ぜひこちらもよろしくお願いします。

迷宮都市の料理人
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