幕間:『武装戦線』
Interlude in
竜胆会の事務所が警官隊とヤクザの連合軍に襲撃される少し前のことだった。
何気なく五十嵐から手渡されたファイルを眺めていた神崎はあることに気付く。そのファイルは内容が自動更新されるようになっているのだ。その仕組みはもちろん神崎にはさっぱりわからない。よほど高度な技術を持つ人間が仕組んだものらしい。
Aナンバーズ ナンバーⅧ:赤木烈
「……この名前、どっかで聞いたことあるな」
神崎は早速ネットで検索をかける。
「こりゃまた……大阪を縄張りとしとる広域都市暴走族『武装戦線』のヘッドか」
その性格から烈怒と呼ばれていることは有名らしい。なるほど、パソコンの画面に映し出された青年は、金髪の箒頭が特徴で顔は整っているものの粗暴さを醸し出している。服装は白の特攻服に得物は釘付き金属バットという一昔前の不良のようなスタイルだ。
「はは……随分おもろそうや奴やな。はて、こいつがジンと同類とは……?」
浮かんだ疑問をすぐに打ち消す神崎。ここで考えている時間はない。もうすぐ敵がやってくるはずだ。
こいつを釣るエサは……と考えていると、この赤木のブログを見つけた。そのブログには、『ぶっ殺す!』だの『ブチ回す!』だの、いかにも不良らしい言葉があったが、神崎の目を引いたのは『怪盗K』なる人物だった。この赤木は『怪盗K』の被害に遭っているらしい。これで釣れば間違いない。
そう思った神崎は早速、『武装戦線』に情報をリークすることにした。もちろん、完全にでまかせである。
「さて、これでよし、と」
一仕事終えた神崎は再び、あのファイルに目を通した。すると、そこには『晶具』という見慣れない言葉が浮かび上がっていた。
Interlude out
こんにちは、星見です。
ワードファイルを立ち上げると、二週間執筆していないことに気付きました。
本業がそろそろ忙しくなってくる時期です(特に年末)。
さて、新キャラ登場です。野郎です。しかも不良。
可愛い女の子はもう少しお待ちください。
学園要素ももう少しお待ちください。
なんだかんだで長くなりそうな悪寒がしてきました。
ではまた次回お会いできることを祈りつつ……




