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月ノ姫

作者: メメメ

夜 月の光がある間だけ 姿を現す月ノ姫

月ノ姫は 夜 静かにお散歩をするのが大好き

今日はどんな光景が 待っているのでしょう


風がサーッとふくと 草木がカサカサ カサカサッと動きます

よーく耳を澄ましていると チリリリ チリリリ と 虫の鳴く声も聞こえてきます

月の明かりに照らされて ほんのり明るく見えるお花たちは もうすっかり眠っているようです

昼間たくさん咲いていて 疲れてしまったのでしょうか


しばらく歩いていると 一軒の家がありました

二階建ての家で 一階は真っ暗だけれど 二階はまだ明かりがついています 

こんな夜中に 一体どうしてでしょう


こっそり窓をのぞいてみた月ノ姫 すると そこには

一人の男の子の姿がありました どうやら ずっとお勉強に励んでいるようです

時折 眠そうな目をこすったりしながら 長い時間お勉強をしています


月ノ姫がしばらくじっと男の子を見ていると

一階の部屋の明かりもついたようです どうしてでしょうか


月ノ姫は気になって 一階の窓からこっそり お部屋をのぞきました

すると 女の人が台所でご飯を作っているではありませんか

「こんな時間にご飯を食べるのかな お腹がすいたのかしら」

そう 不思議に思っていると 女の人は 作ったご飯を持って

どこかへ行ってしまいました


女の人は二階へ行き 男の子の部屋に入っていきました

「男の子は今 お勉強をしているのに」

そう思いながら二階の部屋をのぞくと 二人が楽しそうにおしゃべりをしているではありませんか 


「何を話しているんだろう」

月ノ姫は二人の様子を じっとみつめていると

女の人はご飯を置いて 部屋から出て行ってしまいました

残されたご飯は 男の子が美味しそうに 嬉しそうに 食べています


「そうか 男の子が夜遅くまで お勉強を頑張っているから

お母さんがご飯を作って 持って行ってあげたのね」

親子の絆に感動し 胸がほっこりした月ノ姫は

そっと 男の子のたち家を 後にしたのでした

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