嘆きの通話第二期
深夜2:00。カフェ「月影」のカウンターで、ツバキはスマホをいじる。黒髪ショート、鋭い目が青白い光に照らされる。机に親友の写真と、ピンクの猫キーホルダー。「はぁ…また通話か。マジ面倒。」コーヒーをこぼし、「うっ、Tシャツ汚れた! 最悪!」と焦る17歳らしい姿。カウンターのネオンがピンクに光る。ガタン。カップケーキの皿が揺れる。振り返るが、誰もいない。鏡に映る自分の顔。背後で影が揺れる。「…お前か。」親友の笑顔が脳裏に浮かぶ。スマホが震え、通知音。「嘆きの通話」。ツバキの目が冷たくなる。「はい。」声は静か。
依頼者はハルカ、16歳。画面越しの目は強い。「…名前を。」「佐藤アキラ、18歳。」声が震える。「理由。」「姉のミオ…アイツの匿名アカで、壊された。」ミオは19歳で自殺。SNSで「目障り」「消えろ」と中傷された。ハルカは姉のスケッチブックを握る。色鮮やかな花の絵。「代償は。地獄か、崩壊か。」「地獄…アイツを。」ハルカの声は固い。「お前も選べ。」「…地獄。」通話が切れる。ツバキのスマホに通知。「お前も裁かれる。」鏡に親友の影。ツバキの心が揺れる。
翌朝、ツバキはアキラのSNSを調べる。表アカは笑顔。「みんな大好き!」フォロワー5万。だが、匿名アカ「dark_kira」でミオを攻撃。「ウザい投稿やめて。」ツバキの指が止まる。記憶。親友が「キモい」と笑われ、最後の投稿。「耐えられない。」ツバキの呼吸が乱れる。ハルカの学校。彼女に冷たい視線。姉の花の絵をSNSに上げたが、「ダサい」と叩かれ、止まった。ユウト、17歳。ハルカの親友で、バンドTシャツにアニメステッカー。「お前の絵、最高だよ!」アキラに抗議するが、取り巻きに笑われる。「ダサいね。」ユウトの目が燃える。
カフェにレイ、20歳。フードを被る元ハッカー。「通話、いつまで? お前も落ちるよ。」ツバキが睨む。「裁くだけだ。」レイが笑う。「親友、守れなかったのに?」ツバキの手が震える。通知。「お前が親友を殺した。」照明がチカチカ。鏡に赤い雫。親友の声。「ツバキ…なぜ…」
ツバキはアキラの匿名アカを学校のSNSに公開。「dark_kira=佐藤アキラ。ミオを傷つけた。」コメントが溢れる。「最低!」「信じてたのに!」アキラは孤立。廊下でツバキが迫る。「あんたはそうやって何人追い詰めた?」アキラが叫ぶ。「知らない! ただのストレス発散!」ツバキがミオの投稿を見せる。「これが?」アキラが崩れる。「ごめん…」涙が落ちる。アキラの裏。親の期待に縛られ、SNSで「いい子」を演じた。
ハルカが揺れる。アキラをSNSで叩き始める。ユウトが止める。「ミオが望むこと?!」ハルカが叫ぶ。「私の痛み、誰も知らない!」姉の絵を叩かれた記憶。ユウトの過去。いじめを見ず、悔いる。ハルカを守るため、ツバキに頼む。「アキラを止めて。」ツバキは冷たく。「通話だけ。」
レイが迫る。親友の元恋人で、「通話」を作った。ツバキを番人にし、罪を暴く罠。「お前も加害者。」ツバキが叫ぶ。「裁くだけ!」鏡の声。「ツバキ…なぜ…」レイが笑う。「親友を見殺しにした。」記憶。親友の投稿。「耐えられない。」屋上から落ちる瞬間、ツバキは動けなかった。
ツバキはレイに問う。「あんたはそうやって何人追い詰めた?」レイが笑う。「お前と同じ。」ツバキは「通話」をハッキング、停止。だが、ツバキの過去が公開。「親友を見殺しにした少女。」ネットが糾弾。「偽善者!」ツバキの目が揺れる。ハルカはユウトに支えられ、姉の絵を手に。「ミオの笑顔…私が壊した。」カフェでツバキに。「地獄…もういい。」ツバキが手を握る。「私も…地獄だ。」
深夜4:00。カフェ「月影」。ツバキは親友の写真とキーホルダーを見つめる。「ダルい仕事だな。」スマホが鳴る。「はい。」冷たい声。「…名前を。」闇で目が光る。頬に涙。
END