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 第18話「復元するゴーレム」

 町の入り口に着くと、すでに多くの冒険者たちが外でゴーレムと戦っていた。

 しかし――状況は明らかに劣勢だった。

「なんだこれ……?」

 三好は目を疑った。

 冒険者たちは次々とゴーレムを攻撃し、何度もバラバラに砕いていた。だが、ゴーレムは砂を集めるようにしてゆっくりと復元し、再び立ち上がってしまう。

「いくら倒してもキリがないじゃないか!」

「奴らは土の魔力で無限に再生している!」

 周囲の冒険者たちが叫ぶ。

「くそっ……どうすれば!」

 そんな中、一体のゴーレムが冒険者の群れを抜け、町の入り口へと向かってきた。

「まずいぞ!」

 三好は剣を構え、カオル、グレース、マリアと共に立ち向かった。


 ゴーレムとの激闘

 ドォォォンッ!!!

 巨大なゴーレムが地面を揺るがせながら接近する。

「カオル、タンク役を頼む!」

「任せろ!」

 カオルは大盾を構え、ゴーレムの拳を受け止めた。

 ゴガァァァン!!!

「ぐっ……! こいつ、バカみたいに重いな!」

 カオルは踏ん張りながらゴーレムの攻撃を耐えた。

 その隙に三好とグレースが攻撃を仕掛ける。

「ハァァァッ!」

 三好の剣がゴーレムの胴体を切り裂く。

「……ダメだ! すぐに復元しちまう!」

 シャララ……

 切り口に周囲の砂が集まり、みるみるうちに元通りになっていく。

「じゃあ、こっちはどうだ!」

 カオルがウォーハンマーを振り下ろし、ゴーレムの頭を叩き潰した。

 ゴシュァァァン!!!

「よし、これで――」

 しかし、ゴーレムはすぐさま砂を集め、頭部を元に戻してしまった。

「……こいつ、ほんとに壊れねぇな」

 三好たちは焦りを感じ始めていた。


 グレースの負傷とマリアの回復

 ゴーレムが突然、グレースに向かって拳を振り下ろした。

「っ!! しまった――」

 ドゴォォォン!!!

 グレースは避けきれず、ゴーレムの拳をまともに受けて吹き飛ばされた。

「グレース!!」

 マリアがすぐに駆け寄る。

「ヒール!」

 マリアの回復魔法がグレースの体を包み、傷がふさがっていく。

「……助かったわ」

 グレースは立ち上がるが、まだゴーレムは健在だった。


 渾身の一撃、そして……復元

 三好は剣を握り直した。

(どうにかして、こいつを完全に破壊しねえと……!)

「うおおおおおお!!!」

 三好は渾身の力を込め、一閃!

 ズバァァァン!!!

 ゴーレムの腕が斬り落とされ、地面に落ちた。

「やったか……?」

 しかし、ゴーレムはゆっくりと砂を集め、腕を再生させ始めた。

「くそっ! どうすれば……!」

 背後には町がある。

 ここで撤退するわけにはいかない。

「カオル!」

「わかってる!」

 カオルはウォーハンマーを高く掲げ、スキルを発動させた。

「10トンクラッシュ!!!」

 ズドォォォォン!!!

 ゴーレムが粉々に砕け散った。

「やった……!」

 しかし――

 シャララ……

 砕けた砂が再び集まり、ゴーレムの形を取り戻し始める。

「……嘘だろ」

 完全に倒したと思ったゴーレムが、ゆっくりと復元し始めた。

「このままじゃ……埒があかねぇ!」

 次の一手を考える必要があった――。

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