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第10話:昇級試験と新たな壁

 依頼を終えた三好はギルドへ報告し、テーブルで待っているグレースとマリアの元へ向かった。マリアはすでに食事を済ませたのか、満足そうにしている。

「そういや、マリアって宿はどうしてるんだ?」

 三好が尋ねると、マリアは屈託のない笑顔で「野宿してます!」と答えた。

「えっ……」

 驚く三好とグレース。野宿とはあまりに過酷だ。

 しかも、彼女の服はボロボロで、見るからに防寒性も低そうだった。

「それなら、今夜は三好さんの宿に泊まります!」

「は!? なんで俺の宿!?」

「だめです! 三好さんの部屋は絶対だめです!」

 即座にグレースが反対し、必死に止める。結局、マリアはグレースの家に泊まることになった。

 翌朝、ギルドで落ち合ったが、マリアの服は依然としてボロボロのままだった。周囲の視線が痛く、三好は「さすがに新しい服を買おう」と提案した。

 三人は服屋へ向かい、新しいシスター服を選ぶ。意外にも価格は高く、三好はため息をついたが、仕方なく購入した。

「これで少しはマシになったな」

 新しい服を着たマリアは少し嬉しそうにしていた。

 その後、三好はそろそろDランクになりたいと考え、ギルドの昇級試験に挑むことにする。受付で確認すると、「試験官との模擬戦で認めてもらえれば昇級できる」とのことだった。

 試験開始。

 三好は今までの経験を活かし、試験官を難なく倒した。

 グレースもまた、俊敏な動きで相手を圧倒し、昇級を果たした。

 しかし、マリアは全く歯が立たなかった。光魔法の攻撃が当たらないのでは、そもそも戦闘にならない。試験官は「君はまだ早い」と言い、彼女は昇級できなかった。

 こうして三好はDランクになり、新たな依頼を掲示板で探すことにした。

 すると、破格の報酬のクエストが目に入る。

「鋼鉄スライムの討伐」

 通常のスライムとは違い、体が硬質化しているため、討伐難易度は高い。それだけに報酬も高額だった。しかし、この依頼には条件があった。

「最低4人パーティーから受注可能……か」

 三人では人数が足りない。そこで、パーティー募集の掲示板を見に行くが、なかなか良さそうな冒険者がいない。

「どうするかな……」

 三好は悩みながら、掲示板をみる。

 {急募  アットホーム で和気あいあいとしたパーティーです。このパーティーに入ってから毎日がハッピー ですよ。宝くじに当たった・・・・・・・}

 等と書かれた紙があったが、怪しいのでスルーした。


 {団員募集! 共に一匹残らず巨人を駆逐しないか? 調査兵団}

 と書かれた紙があったが興味がないので次を見た。


 {急募!隊員募集。球を奪いに、赤い棒を持ち尻尾の生えた少年が我が基地に向かっているという情報がある。桃という暗殺者を送ったが連絡がない。報酬は弾むので腕に自信のあるものは是非とも  赤い布軍}


 {軍団員募集! 共にこの世紀末の覇者にならないか?最近サウス軍の連中が何かを企てているらしい、そんな奴は我が拳で粉砕してやるわ! 長兄裸王}

 {髪形はモヒカン、服は方が破れたシャツのみ、移動手段はバイク}


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