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殺すんだ
美嘉は抱き着いたまま、その手でヨロケながら白洋の持っている二枚の写真を取り上げた。
「なぁにぃ〜? この娘ぉ」
「今度の仕事のターゲットだ」
白洋はそう答えた。
「歳はぁ〜?」
「さあ、二○代前半ってとこじゃないか?」
美嘉は驚いた。
「やだぁ! 私とそんなに変わらないじゃない!」
美嘉は二八、アラサーだ。
絢が二四だとしても歳の差は四つ。美嘉が高校一年生の時、絢は小学六年生という事になる。
幼い頃の四つと大人になっての四つはよく違うというが、美嘉はよほど若くありたいのだろう。
女というのはそういう生き物だ。
美嘉はその二枚の写真を交互にしばらく眺めた。
「可愛らしい顔立ちしてるわねぇ〜、売るのぉ?」
「殺すんだ」
白洋のその即答に美嘉は「えっ?」とした顔でまるで全身の酔いが一気に冷めてしまったかのようだった。




