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『朝が来ました。』

画面が明るくなる。

すると、本来なら誰かが襲撃されたらその人の位置の画像が消えるのだが、誰も消えなかった。

『昨夜は、誰も死にませんでした。』

ということは、恐らく霊媒師が襲撃されているのでは。

達也が思っていると、自分の画像が光った。

自分の発言ターンだということだ。

「あ、オレからだ。結果をお願いします。」

すると、ぽん、ぽんとチャットが現れた。

3番の上に6白、5番の上に2白と出ている。

そして、4番の上に黒、と出ていたので、昨日の9番はやはり狼だったのだ。

「あ、9番黒?なんだ、だったら占い師に狼が出てると思うなら占い師ローラー掛けたら終わりなんだが、まだ狂人の可能性もあるから、もう一日見てもいいかもしれないな。オレ目線じゃ8と1の中に狼が居るか、狂人が居て占い師の中に狼か、どっちかになる。明日両占い師目線で狼位置が分かって来るんじゃないか?3のグレーは1、2、8、5のグレーは1、8だから、今日は両目線のグレーの1、8どっちかを吊って、終わらなければ明日残りを占う、って感じで。だが、昨日8に入れてない5はどこまでも怪しいとはオレは思ってるけどね。まだグレーに居たらまずいし、オレは今日は、1と8だったら9に入れてない1から吊るかな。以上です。」

これ、もしかしたらイージーゲームなんじゃ。

達也が思っていると、システムが言った。

『3番は発言してください。』

「はい6番さん白でした。6番さんは確白ですね。昨日、白いから他を占うべきかなと思ったんですけど、村目線の確白を作る方がいいだろうと思って占ったら、やっぱり白。オレから見たら、今の発言からも2番さんは白いので1か8かなと思っています。2番さんは昨日、最後の発言で9番を強く吊り推した張本人なんで、狼だったら庇えたはずなのにそれをしなかったし、オレは白いと思ってる。だから、そこを占った5番さんは偽だとみんなには分かって欲しいな。オレも今日は9番に入れてない1番を吊りたい。以上です。」

『4番は発言してください。』

4番が言った。

「はい、9番さん黒でした。そうですね、多分私を噛んで来てるので色を見せたくなかったんだろうと思うし、ワンチャン賭けたんだと思います。だから私も占い師に狼が居ると思うけど、どうなんだろう。とりあえず、後3縄ありますし、昨日の投票結果を見ても9が黒だったんで、念のため1を吊って次の日5で終わるんじゃないかなって思ってます。私の役目は終わったんで、皆さん後はよろしくお願いします。以上です。」

『5番は発言してください。』

5番は、ため息をついた。

「まあ、皆さんそう思うのも仕方がないんですけど、昨日はホントに9番さんがそんな村人だと思ったんですよね。投票だって、1に入れてるし。私は2番さんが白狼だったらまずいと思って占って白だったんで、1を吊るのは同意です。どう考えても昨日の様子じゃ1なんて吊れないのに、1にわざわざ入れてることから身内切りなんじゃないかと思ってます。次の日黒が出るのを知っていたんだと思うから。私目線じゃもう、1か8しかないんで、後3縄で1、8吊って終わらなければ3を吊って終わりなんで勝ち確なんですけど、皆さん目線じゃ違うんでしょうね。とりあえず、今日は1吊ります。以上です。」

『6番は発言してください。』

6番が話し始めた。

「そうですね、結果把握しました。オレはもう、占い師をローラーしたら良いかなと思うんですけど。5吊って明日3が出した結果見てから3吊って、終わらなければ最終日って感じで。限りなく5が偽かなと思うんですけどワンチャンありますし両方吊りきった方が良いんじゃないですかね。どうだろう、狩人さん指定してください。以上です。」

『7番は発言してください。』

7番は、言った。

「なんでも狩人とか止めて欲しいな。でもまあ、オレも6番が言うように今日は5番からで良いんじゃないかと思うけどね。オレを噛まずにワンチャン狙って霊媒噛んで来てるから、あ、護衛霊媒ね。だから、噛めることに賭けないとヤバいと思ったんだと思うんだよね。そう考えたら狼は露出してるんだろうと思って、占い師なんじゃないかなと。まあ、吊りきっても最終日皆で精査したら良いんじゃないか。2番は発言位置最終であれだけ強く9番を推したからグレーに残ってるとしても絶対8か1だろ。まだ発言聞けるし、占い師ローラーしながらその二人を精査したら間に合うよ。オレは5に入れる。以上です。」

狩人が言うならそうするかな。

達也は、思った。

どうせこのままでも勝ちそうな気がするし、占い師吊りきってから最後どっちか悩むのでオッケーだろう。

『8番は発言してください。』

8番は、言った。

「なら、オレも占い師からで良いかなと思いますね。5番が3番推さずに1推してることから、狂人じゃないと思うんですよね。狂人だったら、怖くて1を吊り推せないだろうし、色を知ってる狼な気がするんです。3番目線でグレー推すのは分かるんですよ、グレーが1人多いから黒吊れてるし余裕あるなら視点をハッキリさせるために、グレーを狭めたいってなると思うし。でも5番は3番吊って終わらなければ明日どっちか占ったら黒位置分かりますよね。それが出てこないから偽かなと思いましたね。オレも5番行きます。以上です。」

8は白い。

達也は、思った。

恐らく村の印象はそうだろう。

ということは、1がやはり黒く見えて来る。

…やっぱりイージーゲームじゃないか。

達也は、ため息をついた。

まあ、簡単には神回にはならないものだ。

『1番は発言してください。』

1は、言った。

「なんかみんな思考ロックし過ぎ。私から見たら、5番が偽でもまだ2番が黒の可能性だってあるから。すんなり行きすぎてる気がする。私と5番さんが9に入れてないって言うけど、わからないから。あれだけ疑われてるのに、狼なら切ると思うよ。狂人なら狼が誰かわからないしね。わからないから、9番は疑われ過ぎてるから白かなって思っただけじゃん。昨日の時点じゃ9番が黒なんてわからないからね。今日になってわかったから、みんなそう言ってるんでしょう?私は、2番には票が集まらないだろうから8に行く。8が上手いこと隠れてる狼かもしれないし。2番は3番に占わせたら良いじゃん。縄に余裕があるならグレー詰めるべきだよ。以上です。」

『投票してください。』

また容赦なくシステムが告げる。

達也は、安定を取って1に行くか迷ったが、結局5番にした。

5←2、6、7、8

1←4、5

8←1

『5番が追放されました。』

画面が、パッと変わる。

『ゲーム終了しました。村人の勝ちです。』

「ほらー」

達也は、肩を落とした。

やっぱりイージーゲームだった。

全員の役職が、画像の頭の上に出ている。

人狼は5と9、狂人は1、占い師は3、霊媒師は4、狩人は7で他は全員村人だった。

「1、狂人なら霊媒出て欲しかった」

5番の上にチャットが出ている。

確かにこれは1が悪いよなあ。

達也は思った。

「霊媒一確させろって言ってるのかと思った」

「6か9が狼かと」

1が弁解している。

言われてみたら、確かにそうかも知れない。

狂人目線では狼の作戦などわからないのだ。

「ありがとうございました」

達也が打つと、次々に皆からありがとうございましたとチャットで答えが来る。

達也は、それを見てからその村を出たのだった。


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