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全部消えて無くなってしまえ

作者: ラー油

こんにちわこんにちわ。

 世界から全てが消えてしまったらいいと何度も願ってきた。ちっぽけで小人でもないのに世界が大きく見えて、途方のない人生という名の旅は私の足をすくませて、この世界が消えてしまった方がいいと思わせた。


 私にも夢はあった。いつか必ず叶うと信じて疑わないで愚直に走ってきた。空を見上げれば、星は燦然としていて美しかった。夢も人生の希望という二つ名を担って、私の人生を星として燦然と輝かせてくれていた。


 でもいつからか、星はただの宇宙ゴミとなって輝く機能を失っていた。そもそも、最初から宇宙ゴミを星と思っていただけなのかもしれない。


 私のちっぽけだった世界はブラックホールにのまれたように真っ暗になって、漠然とした恐怖を眼前に突きつけてきた。得体の知れない恐怖に肩を震わせながら、布団に身を委ねいつか終わることを願った。


 そうして私は世界から全てが消えたらいいと願うようになった。自分の力不足を世界のせいにして、軽くなりたいだけなのに、体のいい言い訳を必死に探して都合の悪いことは見なかったことにして、未来への不安をかき消すように布団に身を委ねているだけなのに。


 小人ではないけど私は小心者だ。夢を諦めたのも自分の力不足だと嫌っていうほど痛感しているのに、動こうともせずに泣いているだけ。


 分かっている。けれど、動くかはまた別の話で。だから、だから、世界から全て消えてしまってくれた方がいいのに。

さよならさよなら。

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