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6/6

6呪い、性格悪いってどういう事?

「あの、大丈夫ですか?」


「ああ。うん。大丈夫。問題ないよ」


なんて、女の子に心配されちゃった。

やめてよねぇ。これでこの子に変な目で見られるようになったら、呪われた剣、……じゃなくてスカラーのせいだからね!


《いや。それはひどいじゃろ!……と、右から数体来ておるぞ》


問題ないよ。気付いてるから。

僕はスカラーを持って、壁に隠れていて見えてなかったモンスターを続けざまに斬る。


「えっ!?モンスター!?隠れてたんですか!?」


驚く女の子。そんなに驚くことじゃないと思うんだけど。


「うん。気付いてなかったの?」


探知系のスキルを持ってたら、割と簡単に気付けると思うよ。

そんな気持ちを込めて僕は女の子を見る。でも、女の子は首を振って、


「気づけませんよ。私、今日初めてダンジョンに入ったんですから!」


「あっ。……そうなんだ」


初心者だとは思ってたけど、今日が初めてだったとは。今日のことがトラウマでもう冒険者はやめちゃうかな?僕としてはライバルが減るのはありがたい限りだけど。


《初心者にまでライバル意識持つとか、おぬし随分と心が狭いのぅ》


スカラーが何か言ってるけど無視。こういう都合の悪いことは無視するに限るね。

そうしてスカラーと話したり女の子と話したり。暫くすると光が見えてきて、


「……ふぅ~。脱出完了!」


「で、出られたんですね」


ダンジョンから出られた。女の子は色々とやらなきゃいけないので家に帰るらしく、ここで僕とはお別れ。

女の子は少し申し訳なさげな顔で、


「あ、あの、お礼できなくてすみません。明日にでも何か出来るのならやりますので」


こんなことを言ってきた。

え~?何やってもらおうかなぁ~。()()してもらっちゃおうかなぁ~。ぐふふっ。……って事は勿論考えてないよ。流石にそれは人としてどうかと思うね。うん。決して、僕の持ってる剣が僕の首を狙ってるからとかではないよ。うん。


《脅しておなごを手込めにするとか、妾が許さんからな!そんなことしたら、前の所持者のように喉を貫いてやるのじゃ》


や、やるわけないじゃ~ん。……ってスカラー、前の所持者殺したの?怖~。

なんて思いつつ、あまりにも脳内会話をしてると女の子を困らせちゃうから、


「しばらくはいいよ。僕は少ししたらこの街を出るつもりだからね。だから、もう1回僕が来る間に強くなっておいて。具体的には、ヒュドラを倒せるくらいかな」


「ヒュ、ヒュドラですか!?」


「うん。そうすれば、僕のお詫びの方も出来るからね。チビミノに囲まれても死ににくくなってるでしょ。一緒にミノタウロスに会いに行って、その後にお礼は頂戴」


「え?チビミノ?…………でも、はい!絶対強くなります!!」


ん?チビミノに首をかしげられた。何だろう。

……まあ、いいか。


「頑張ってぇ~」


再開の約束をして、僕たちは別れる。今の初心者みたいなあの子から報酬を取るより、強くなった後のお金がある状態からふんだくった方が良い想いできそうだよね。


《うわっ!?屑じゃ!屑なのじゃ!》


ひどいなぁ~。

考えてみてよ。初心者って基本的にお金があんまりない訳じゃん。そんな子から、お礼という名目でお金を出させるわけ?そっちの方が屑じゃない?


《うっ!》


スカラー論破!僕の理論武装の勝利で気持ちよく勝ち逃げするとして、これからギルドに向かおうかな。ちょっと用事があるし。


《ギルド?何をしに行くのじゃ?》


僕にミノタウロスを押しつけてきた冒険者に、賠償金を請求しようと思ってね。ミノタウロスってかなり高ランクの魔物だから、押しつけられた場合はかなり高額なお金が取れるんだよ。いやぁ~。その額を思うとなんだか……。


「くふふっ」


《怖いっ!?笑い方が怖いのじゃ!》


こうして僕の、凡人の一発逆転人生は始まった。

この僕がこれから何をなすのか。それはまだ、僕ですら知るよしもなかった。




《side???》


「あの男の子、可愛かったぁ~。チビミノを可愛いと思ったとか勘違いされちゃったみたいだけど、次の約束が出来たから良いよね。あの子とダンジョンデート。しかも、アフターもありでしょ?妄想がはかどっちゃうなぁ~。……えへ、えへへへぇ~」


「お嬢様。お顔が非常にだらしないですよ」





「呪いの装備で狙う一発逆転 「え?呪われた剣であって呪いの剣じゃない?何言ってるの?」」 《完》

この作品は一旦ここで終了です!

この作品の他にも同じような短さの作品を投稿しているので、作者のページから「長編化予備群」のシリーズを覗いて頂ければ!!

人気があった作品は長編化します。勿論この作品も……チラチラッ(ブックマークや☆をつけて頂ければ、続きが書かれるかも……



すでに

『運』極振りの美少女と行く異世界 ~俺までその狂運に巻き込まないで下さい~

を投稿済みです。

また1時間後から、

悪役転生と女神に言われて信じているが、実際は主人公へ転生してる話 女神「原作主人公超えてるんだけど!?」

を毎時投稿する予定です。

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