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黒色のキャットテイル  作者: さくら
12/20

音楽とキャットテイル

ニャニャン、にゃん。


歌う。太陽の調べに合わせ、僕は歌う。

言っとくけど、猫は皆詩人なり、いや猫だから詩猫にゃり。

音楽にも造詣あり。


猫の御先祖さまからの口伝にあり、全ては陽と陰の調べから始まったと。

陽の調べを人が選び、陰の調べを猫が選んだ

でも僕は陽の調べも好き

人が陽の調べを忘れた後も、僕達、猫族が伝えてきたのニャ。


音楽とは、波にゃ

ぶるる、ふるふる フルミタマにゃ

陽ではじいて 陰で落ち着くにゃん どちらも大事。


お散歩ランラン嬉しいニャン。

世界に音楽が鳴り響いているニャ。

それは喜びの調べ。


ウにゃウにゃ歌っていると、通りから現れた黒ブチ猫のニャン太が高らかにウニャウニャと歌い出す。

奴は、オッさんみたいな不敵な面構えだが、実はまだ生まれて1年の若猫だにゃ。

魚を奪いあった仲だけど、歌う時は仲間にゃ。


壁の上から、チーが現れた。

チーは茶と白の子猫なり。

ニャニャにゃーんと高らかにソプラノを歌い上げる。


ズンニャン、ズンニャンと基本のリズムを刻む、バスを歌うのは、壁の穴から現れた、ズルニャン。

太めの黒白斑模様の古猫ニャン。

いつも、子猫を騙して餌を掻っ攫うズルいおっさん猫にゃ。

でも、歌う時は、歌を支える頼りになる仲間にゃ。



楽しいにゃ。

今、僕は人生を正しく謳歌しているニャン。


今を生きるニャン。

人間よ、僕らを見習うにゃー!



「うるせー!ニャーニャーうるせーんだよ。」

突如、そこに人間が現れた。

ステテコ姿の40歳くらいのオッさんにゃ。

バットを手に持って振り回しながら、やってくる。


ふニャー。

にゃニャー。

ニャンニョ。

にゃぬニャン。

僕らは、あっという間に散会したにゃ。


逃げてる途中で考えた。

あの、人間は音楽の教養が無い下賤な者なのだろうニャー。

音楽とは高尚な文化、解するにも、それなりの素養が必要ニャン。

だから、赦してやるにゃ。


人間よ。早く、文化程度をせめて音楽を解せるまでに上げるニャンよ。


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