太陽とキャットテイル
にゃおーん
東に向けて吠える。
太陽だ。天照大神です。
万物を照らす希望の光ですにゃん
素敵ですにゃ
感謝感激にゃん 今日もありがとう
あなたがいなかったら、地球は凍りつくにゃん
ポカポカお天気、あなたのお陰。
にゃんにゃんにゃんにゃん。
あれ?お陽様、今日は曇ってます。
どいかしたかにゃ?
聞かせておくれ。
僕が、解決するにゃ。
いつもお世話になっているお陽様の為だもの。
こんな時こそ、僕の力を使っておくれ。
にゃにゃニャん。
にゃる程、乱暴者の弟がいて、困っていると。
分かったニャん。
この僕が乱暴者の弟さんを諌めてくるニャん。
まかせてちょんまげ。
こうして、キャットテイルは、長く苦しい旅へと旅立ったのです。
それは、キャット町3丁目から4丁目への旅。
途中、猫好きのおばさんの家を横切りお昼をご馳走になったり、友達のペンギンと遊んだり、長く苦しい旅の果てに、とうとう辿り着いたのです。
長く苦しい旅であったにゃ。
いやいや、そんなにあなた苦しんでないでしょう?
ん?…長く苦しい旅であったにゃん。
今までの出来事が走馬灯のように想い浮かぶにゃ。
お昼の魚肉ソーセージ美味しかったニャン。
ああ、思い出しただけで、涎が出るニャ。
辿り着いた先は、一軒の古民家。
表札には、須佐と記載あり。
むむ、扉開かないニャ。
カリカリ…ニャー、ニャー、ニャー!
開かないニャン。
フー、飽きたニャ。
帰ろうかーニャー。
いえいえ、そこで帰ったらダメでしょう。あなた何の為に来たのですか?
ハッ、そうだにゃ。
諦めたら、そこでゲームセットにゃーヨ!
裏庭に廻るニャ、僕頭良いにゃ。
垣根をくぐって行くと、陽当たり良好の庭に出てきたニャ。
縁側にお爺さんが座っているニャ。
白髪頭のお髭のお爺さんにゃ、きっと天照様の弟さんだニャ。
ニャネヌニャーヨ。
(お姉さんに、心配掛けたらメッでしょう!)
「ああ、なんだい、猫ちゃん姉貴の使いかい。…全く、そりゃ昔の話だろうに。はー、うちの姉が迷惑かけたね。だいぶ歳を取ったから、今と昔をゴッチャに記憶しててね。あードッコイショ。猫ちゃんにはお礼に鰹節でもあげようかね。」
ニャ。鰹節ご飯だにゃ。
美味いマイマイ、ニャン。
「昔は、わしも暴れてたことがあってね…思えば、その頃が花だったな。……そんな時に、うちのばあさんと知り合ってな……はっちゃけてなぁ、あの頃が懐かしい…おや、寝ちまったのかい。お休み、猫ちゃん。」
ウニャ、美味いにゃ、任務達成だねゃん。
お陽様、ポカポカ気持ち良いニャ。