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かぐや姫(意味がわかると怖い話)

「私はあのような星へ行かなければいけないのでしょうか? 宇宙人の中で生活しないといけないとは、私はとてもとても怖いのです」


 漆黒の美しく長い髪をなびかせながらかぐやは嘆きました。


「大丈夫ですよ。ちゃんとあちらの星に合った容姿にしますから」

「あの星はだいぶ科学技術も遅れていますし、衛生面も不安です」

 かぐやはため息をつきました。


「特徴は心優しく愚かな人間が多いらしいです。見た目さえ美しくしておけばあなたはいい生活が送れます」

「では、あそこで何をすれば罪を許していただけるのでしょうか?」

「たくさんの人間の心を魅了しなさい。そうすればこの星でまたあなたは生活できるのです」

 かぐや姫は罪を犯した女性なので、地球に流刑されました。


「こんな恐ろしい姿の者たちと生活を共にしないといけないなんて……」

「あの星の人間が好きな顔立ちに整えました。これで大丈夫です」

 

 月の刑務官のメイク係が施したメイクは簡単にとることはできません。しばらくその顔で生活をしなければいけません。月に戻った時、つまり刑期を終えた時に特別なクレンジングでメイクを落としてくれるそうです。


「さぁ、あなたは赤子の姿になってあの星に送り込みます。運よく誰かが気づくように光るように加工しました」


 かぐやはため息をつきました。なぜ、こんな恐ろしい姿となったのでしょうか。


 目が2つ鼻が1つ口が1つ……。頭から生えた長い毛髪もとても気味が悪いのです。だって、月の国では、目が3つ、鼻はなく、口は2つ、頭から毛が生えている者はいないのですから。これから、目が2つしかない星の人のところでしばらく生活をするという恐怖がかぐやを襲ったのです。


★解説

 違う星から来たものならば、外見が違うのは当然です。目が二つあることは気持ちの悪いことだということもありえる話です。かぐや姫の本当の姿を見てしまったら……地球の私たちは氷のように固まってしまうかもしれません。あれだけ美しい姿というのは、地球人の姿に合わせて作った姿だったからなのかもしれないと思うのです。

 地球に来て生活することで月にいたときの罪なくなるのなら、地球ってそんなに悪い環境だということなのでしょうか? こんなに美しい星はないと思うけれど、月の人の感覚だと地球は流刑地ってことなのでしょう。


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