星成剣アウストラリス
二人は大急ぎで戦場に向かった。するとそこには6万の相手に対して5千程度の兵しかいなく、一週間前の戦争で負傷した兵なので満足に戦えるはずもなく守るのもできていない状況だった。
アクベンス「こりゃひでーな」
アセルス「初段位魔法 伝達斬撃」
敵の兵がアセルスの手から出された空気を伝播させ斬撃を飛ばす基本魔法をくらい、10人ほどが倒れた。
アクベンス「いきなり何も言わず魔法攻撃かい」
アセルス「そんなことおちおちいってらんないわよ」
アクベンス「それもそーだな」
そう言うとアクベンスは右手を空に突き出し叫んだ。
アクベンス「星成蟹座剣」
すると赤い柄に白で模様が描かれ、刀身は真っ白に輝いている両手剣が突然現れた。世界に12本あると言われる星成武器。12の国々が誕生し、星座ができたときに創生神が魔法星のかけらから創った武器で国々に一つずつ行き渡り、それぞれが魔力をその国の民にあたえ、その武器にちなんだ魔法を与えた。星成武器は使用者を選び、使用者の魔力の量によって威力が変化する。よって、人を殺せるほどの魔力がない限りまともにつかうのは困難だろう。
アクベンスはアウストラリスを取り、縦にひとふりした。
するとその下の地面が割れた。地面にできた割れ目は次第に広がっていき、地平線の向こうまで割れ、2万ほどの兵が割れ目に引きずり込まれていった。