表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

お姫様を守り続ける騎士

この話のタイトルの『騎士』は、『ナイト』と

読んで下さい。

「ハァ…ハァ」


「おい! あのガキどこに消えやがった!」


「兄貴! アッチの方探しましょう!」


「何があってもあのガキを捕まえろ! そしたら、好きなだけ酒を飲んだり、遊んだりできるぞ!」


「なんたってあのガキは【エルミアナ王国】の第一王女のリーナ()だからなぁ!」


「身代金でウハウハだぞ!」


この時のリーナは、5歳日本で会談が、行われる為、母親に着いて来ていたのだが、退屈で抜け出したところを見つかってしまっていたのだ。


「兄貴! 見付やしたぜ!」


「本当か! 捕まえろ!」


「嫌! やめて!」


(怖い! 怖いよ。誰か助けて!)


「おい! やめてやれよ、おっさん!」


そこには、屋根の上に立っている少年がいた。

その、少年は月に照らされ、あまり顔がわからなかった。しかし、リーナからしてみれば、良くわからない少年が、姫を救い出す勇者に思えた。


「なんだって! おいおいガキじゃねぇか!」


「おっさん、聞いてなかったのかな? やめてやれ!」


「大人に対する態度がわかってねぇみたいだな」


「兄貴! あんなの俺一人で、充分ですよ!」


子供は大人たちに対してこう言った。


「早くしてくれ、そろそろ帰らないと、先生に怒られる。」


その態度が気に入らなかったのか、男達は懐から銃を取り出した。


「もう許さねぇ! 絶対殺す!」


「ダメェ! 逃げて」


男の言葉を聞いてリーナは、少年が傷付かない事だけを思って逃げることを勧めた。


「困っている女の子を見捨てて帰ってきたら、それこそ先生に怒られる!」


男達は少年に向けて弾を撃った。


「危ない!」


少年は、弾の軌道を見切ったかのように動き始め、持っていたのか、木刀で、男達に襲いかかった。


「遅いんだよ!」


一瞬にして、男達との間合いを詰め木刀を降りかざした。

その攻撃により、男達は気を失ってその場に、倒れこんだ。


「おい、大丈夫か?」


「えぇ」


「なら早く立て、男達が、目を覚ますぞ!」


「うん…」


「あの…助けてくれて…ありが…とう」


「別にいいよ! お前の名前は?」


「私の名前は…リーナ・エルミアナ…」


「俺の名前は【城月幸樹】(しろづきこうき)俺が、捨てられた時に、この木刀が一緒に置いてあったみたいで、その木刀に城月って彫られているから、勝手に本名は城月幸樹だと思ってる。」


「捨て子なの?」


「あぁ」


「悲しくないの?」


「何が?」


「捨てられたことが…」


「別に、あと、引き取り手が見つかったしな、一週間すれば、俺は、【嘉神幸樹】になるしな。」


「ところで、ここは、一ノ瀬ホテルからどれくらい離れているの?」


「一ノ瀬ホテル? ならすぐそこだ。」


一ノ瀬ホテルを経営しているのは、一ノ瀬グループと言って、日本で誇る最高級のホテルである。

そのホテルで会談が行われているのだ。


二人は、一ノ瀬ホテルに向かっている間の時間喋っていた。


「えぇ!! お前! お姫様だったのか!」


「うるさい! そんなに大声で喋らないで!」


「ご…ごめん」


リーナは、幸樹と話している間今までの口調から、素の口調になっていた。


「あれ?ってか、お前お姫様なのになんで護衛がいないの?」


「私に護衛何て要らないの! 欲しいのは、騎士だけ!」


「騎士?」


「だって、お母様が、騎士はいい人って言ってたから。」


「なら騎士が欲しいって言えば?」


「言ったわよ! 言ったけど、騎士は与えてもらう物じゃないって…」


リーナは悲しそうな表情をしながら下を向いた。


「そうか…あっ!」


「どうしたのよ?」


「なら、俺が騎士になるよ! なるんだったらいいだろう?」


「幸樹が私の騎士だって? 笑わせないでよ! 幸樹が、私の騎士になれるわけないでしょ!」


「あぁそうですか、すみませんね!」


「まぁ…いいわ」


「何が?」


「【城月幸樹】貴方は、私が、騎士を持つに相応しくなったら、貴方を私の騎士として迎え入れるわ!!」


「さっき、なれるわけ無いとか、言ってたけどね…」


「う…うるさい! いいから返事は!」


「わかったよ…」


「よろしい! あら、もう着いたわね。」


「それじゃあ、またな、お姫様」


「えぇまたね、私だけの騎士」


そうして二人は、未来の再会を誓い、別れるので、あった。




だが、このときの幸樹はまだ知らない。

リーナの出身国の『エルミアナ』には2つの意味の騎士があることを……








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ