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夜天幻時録  作者: 影光
第3章 秋星大祭編
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第67話 崩落時代の遺物

 それは、儚き虚構の人生だった。

 誰もいない場所。誰かが捨ていった場所。

 ボクにとってのその場所は、この悪夢(じんせい)の中で最も落ち着ける場所だった。

 けれど、何処にも通じていない世界などあるはずがなく、何も無い世界が存在するはずもない。

 それは、ボクの存在も然り…………。

「だからッ、どうしても戦力の補充をしなくてはならんのだ!!」

「しかし、何処からそのようなモノを集めるんだ?」

「…………」

 この日の議題は、とても長引きそうだった。

 ボクは会議から抜け出し、外の空気を吸うため中庭にやってきた。

「んん~~~」

 大きく背伸びをし、肺いっぱいに空気を取り入れると、それだけで気分が落ち着くような気になる。

「お~~い。ユウヤぁ~~ッ」

 固定式のベンチに座り、光合成の真似事をやっていると、反対側の通路から近付いてくる二人組を発見する。

 後の神皇、シリウス・カスタロスと、後の霊皇、アルミニナ・クラフト。ボクとは、兄妹のように育ってきた二人である。

「会議、終わりましたか?」

 アルミニナの問いに、ボクは無言で首を振って返答する。

「まだなのか。で、今回は、何をそんなに議論してんだ?」

 今度は、シリウスに訊ねられる。

「始めは、国家存亡の危機だった」

「………」

「『だった』ってことは、今は脱線しちまってるってことか」

 ボクは、無言で頷く。

「二月ほど前にアメリカ・中国・ロシアそれぞれと和平条約を結んだはずですが………」

「とは言っても、彼らものんびりはしていないだろう」

「そうだな」

 そう。和平条約とは、停戦の仮の姿。

 実質、アメリカは日本を手に入れる為、イギリスと交戦中。中国は朝鮮半島、ロシアはドイツとの戦争が続いている。

「そこで、これから戦力の補充を行うそうだ」

「へぇ~。で、いったい何処からだ?」

 無論、この国に戦力を充填できるほどの人口はいない。

 となれば結局、その戦力は海外から引っ張ってくるしか方法はないだろう。

「それを決めているところ」

「なら、あまり大々的にも動けそうにないか」

 そう。大人達の一番の懸念はそこにあった。

 いくら三カ国と和平条約を結んでいるとはいえ、実質的には休戦協定のほうが言い方的には正しい。

 それに、現在その三カ国には助っ人と称した人質を数人ずつ送っている。

 その者達のことを考えれば、狙いは自然とそれらの国以外の場所で行う必要がある。

「ですが、問題は各国にそれほどの人達がいるかどうかですが…………」

「ふむ………」

 確かに、問題は各国が認識している人口の数。そこから亡命に似た形で人員を確保するのだから難題だろう。

「あ、お~~い。ユウヤッ」

 雑談に花を咲かしかけていると、会議室から出てきた一人の男性に呼ばれる。

「お。シリウスにアルミニナ、もう訓練は終わったのか?」

 視界に入った二人の存在に一瞬驚くような色を見せるも、男性は話を振る。

「ええ。一通りは」

「そうか。なら、城下に降りていくつかの民家を片付けてもらえないか?」

「片付ける?」

「ああ。空き家になっていることだけでいい。それと、ユウヤは外出の準備をしていてくれ」

「分かりました」

「……………」

 ボクは無言で返答し、何も言わずその場を立ち去った。

 数時間後────。

 ボクは、簡単な装備だけで済ませ、国境沿いにある門の前にやってきた。

 ここから先は敵地。ボクの目の前には、敵国の兵士が仁王立ちで立っている。その風貌はまるで、何年か前に読んだ本に登場してきた鬼の番人のようだ。

「ああぁ。すまんな、ユウヤ。待たせたか?」

 そんな門番に目を奪われていると、背後から声が掛かった。

 振り向けば、その人物は先程中庭で声を掛けてきた人物と同じ人だった。

 男は、数日分の保存食だけが入った背負い鞄だけの装備のみ。

「それだけ?」

「なんだ、悪いのか?」

 男はさも間違ったことを言っているのはボクであるかのように首を捻り訊ね返す。

「いや、いい」

 ボクは、これ以上の闘弁は無駄だと感じ、話を元の話題に切り替えた。

「で。最初は何処に?」

 そう訊ねたボクに、男は目の前の番兵に視線を向ける。

「ひとまず、このまま南下する」

 ここから先は、イタリア領。

 イタリアはどの国にも有しておらず、その存在は日本に類似している。

 しかし、この国が日本と唯一違うところが一つだけある。

 それは、イタリアが独立国家であるという事。

 その存在は中国やロシアと同じく、またアメリカやドイツとは違うと言えること。

 そして何より、日本との大きな違いは、日本が平等性を謳い、各国と和平条約を結んでいることである。

 日本を獲得の為、イギリスと戦争を続けているアメリカ。しかし、その当の日本は、この平等性を主張しイギリスにも物資を送っている。

 話が逸れたが、とにかくイタリアというのは、独立国家と謳いながらも、何処とも戦争を起こしていないため、まだまだ未知数な地である。

 そんなイタリアに足を踏み入れようと言うのだ。ボクが抜けた後の会議で何かが可決したに違いない。

 簡易的な荷物や身体のチェックを受け、ボク達はイタリアへと入国する。

 国境を越え、数十キロほどの道のりを歩くと、街が見えてくる。

 まだまだ未知数であり、発展途上でもあるイタリア。

 その存在には謎が多く、こうして直に国内を歩いていても何処に何があるのかさっぱりな状態。

 数十メートルもある建物がいくつか目に止まるが、それらからはいっさい人の気配が感じられず、人混みの多い方へと向かうと、簡素な屋台が辺りに点々と展開している程度。

 とても、独立国家を謳える国とは思えないありさまだった。

「それでも、彼らは独立国家を謳う」

 男───シュトレイは、そう呟く。

 その言葉に、ボクは疑問しか持たなかった。いや、彼らのその思想が理解できなかったのだ。

 イタリアは元々、地方国家だ。

 各国からの移住者を多く受け入れてきたがあまり、その制御が効かなくなり、前の大戦で大敗を記している。

 おそらくは、その時の経験を経てのこの独自性なのだろう。

 しかし、それは墓穴だった。

 現に、イタリアが離脱した後、同じ国家に属していた周辺諸国は散り散りとなり、その内のいくつかの国々はすでに壊滅し、敵国に占領されてしまっている。

「あ、こらッ!待て~~ッ!!」

 イタリアの情勢を再確認していた最中、背後から男の叫び声が轟いた。

 ボクとシュトレイは同時に振り向くと、その刹那にコチラに向かってくる小柄な人物とその後を追う別の男性の姿が眼に映る。

 その二人はボク達の間を縫うように通過していき、シュトレイは何かを思い付いたかのように不適な笑みを浮かべた。

「どうやら、良い逸材がいるみたいだな」

 シュトレイはそう呟く。

「ユウヤ。オレはこのまま《法典省》に向かう。そっちは任せた」

 シュトレイは、その言葉だけ残し商店街を抜けていく。

 二人が見えなくなるくらいまでその場に立ち止まっていたボクは、商店街の中を少し進み、適当に箱ごと身繕いその後を追った。

「くそッ。あのガキ、何処行きやがった」

 数キロほど進んだ先に、先程の男が路地の途中に立ち止まり、舌打ちしながら地団駄を踏んでいた。

「あ。見失ってしまいましたか?」

 ボクは、その男に優しく声をかけた。

「あ?ああぁ………。ったく、あのガキは………」

 男の言い方からして、おそらくあの子の行為は常連と化しているのだろう。

「では、先程の代金はボクがお支払いしておきますね」

 そう言って、ボクは男にお店が提示していた金額以上のお金を手渡した。

「あ?………良いのか?」

「ええ」

 男は戸惑いを見せるが、ボクは変わらずの気配で男との雑談を続ける。

「カネもこんなに………。なぁ、一つ聞いても良いか?」

「何でしょう?」

 男の言いたいことは分かる。だけど、それを素直に答えられるほど、今のボク達がしていることは正当化されていない。

「何故、そこまでする?キミにメリットなど一つも無いはずだが?」

「ただの、ボランティアですよ」

 そう言い残し、ボクは路地の中を進んで行く。

 男から少し離れた辺りのところで、再度気配を探る。

 ほんの数秒ほどで、気配は察知できた。

 人にせよ獣にせよ、気配は千差万別に存在する。

 だが、そのどんな生き物にも、嗅ぎとれたる範囲は決まっている。

 それは、生物学上の概念であり、限界でもある。

 しかし、もしこの限界を超え、概念を上書きする存在がいるのなら、それを人は何と呼ぶたろうか。

 怪物───おそらく、その言葉が現在の世では正しい表現なのだろう。

 そして、そんな怪物と呼ばれる存在を、人間は過去に何度も造り上げてきていた。

 だからこそ、ボクはこんな無茶(・・)が行える。

 ボクは、察知した気配の中から最も多くの気配が密集している場所へと歩き出した。

「みんなァ、飯持って来たぞぉ~」

 ガラスや照明は壊れているものの、その建物は他と比べていくらかマシな状態であった。

 その建物に、子供たちの気配は二十個ほど。

「ええぇ~。また、バナナ~?」

「贅沢言うな。仕方ないだろ、こんな有り様じゃあ」

「…………」

 わずかな大小なりとも、相手は子供。

 その歳はまばらに存在し、中からは意気揚々とした話し声が聞こえる。

 こんな状況だと、入るタイミングに戸惑うのはボクだけだろうか?

「…………」

 入るタイミングを謀るため、玄関の近くの壁により掛かりその時を待つ。

 刻が来た頃には、総ての段取りが終わった頃だった。

「それで。いくら集まった?」

「およそ、七十ってところ」

「………意外と集まったなぁ」

 その事に関しては納得だ。

 ボクとシュトレイは今、人里離れた場所で身を寄せ合い暮らしていた子供達を連れ、国境間近の場所に戻ってきている。

 此処から、それっぽい方弁で国境に重鎮している警備員に話を通す。

 これが成功すれば、他の国々でも同じ事が行える、とのことだ。

 まぁ、何やかんやを経て、特に難を帯びることなく出国に成功し、早々に自国へと戻った。

 連れてきた子供たちの住居は、長年空き家になっていた家を提供し、その中は事前に話を通してシリウスとアルミニナが清掃を済ませている。

 家具のいくつかは改めて補修され、衣類や食料は別の日に補充される手はずを組んである。

 こうした事をもう何ヵ国かで行い、その数を増やしていく。

 概ねの人員が確保できたところで、作戦は第二段階へと意向された。

 作戦の第二段階は、子供たちの確保を継続して行いつつ、自国を発展させる事。

 そのためにまず力を入れたのは、学園やその他の施設の設立。

 一通りの施設が完成したら、子供たちに勉学と労働を従事させ、改めて教育という概念を定着させた。

 それが済めば、作戦は第三段階。

 一定以上を修めた子たちから順に、それぞれが目指す場所への職を繋げた。

 ここまでで、子供たちはこの国での生活を満喫しており、国の情勢は安定域へと入った。

 そこまでくれば、作戦はいよいよ最終段階。

 これは、元よりの作戦。

 子供たちにこの国の置かれている状況を嘘八百で伝えた。

 始めは戸惑う子供たち。

 だが、子供たちにとってのこの国以外の国々の存在は、もとより『悪』でしかなかった。

 故に、洗脳(・・)は簡単であった。

 そして、即戦力となった子供たち───《夜天二十八罫》を用いて捕虜扱いとなっていた者達を解放、その後、各国との大戦が再発する。

 この時、ボクはこの最終段階には参加していない。

 それが、唯一の救いか。あるいは、災いか。

 ボクは、別の場所から。別の理由で、そんな子供たちを率いる祖国と対峙した。

 ボクは日本軍に混じり、祖国内に潜入。大人子供に限らず、多くの者たちをその手にかけていった。

 大戦は、長きに渡る長期戦を余儀無くされた。

 原因は、子供たちの底知れぬ踏ん張りにあった。

 思いの外、洗脳には大きな効力があり、その影響か子供たちへの説得も難航していた。

 その戦いは三ヶ月にも及び、大人たちはすでに戦線を離脱。この長期を維持していたのは十代前後子供だけ。

 そんの状況下に立たされながら、子供たちは必死に足掻き続けた。

 ようやく出来た、家族や居場所。そして、大切な人が戻ってくるまでの間の留守を守り、もう一度あの日常を取り戻す為、子供たちは最後の最期まで諦めず、あの日の約束を守り続けたのだ。


「今はお別れだね?でも、これは遠征みたいなものだから、きっと戻ってくるよ。だから、キミたちも元気でね?ボクは、必ず戻ってくる。だから、いい子で待ってるんだよ?」




 その言葉が最後だった。

 だけど、それで十分だった。

 子供たちは、そんな口約束を忠実に守っていた。

 それが、今に繋がる要因だった。

「だから、私達は………こんなやり方を、認められない」

 それは、子供たち総意の意見。

 大人たちはいつも自分勝手に決めてきた。

 そりゃあ、子供たちは新参者で、海外からやって来た移民者だろう。

 それでも、あの戦争だけは自分たちにも確かな意があると主張したかった。

 しかし、現状は最悪だった。

 それを許さぬほどに残酷で、それが叶わぬほどに劣戦だった。

「ジル様ッ!星皇(ジル)様ッ!!」

 目の前だ消え逝く、大切な人の家族。

 これも、あの人が望み、招いた結果。

 そして、それはその本人が一番理解しており、それを同情していた。

 だから、これは当然の結果で、避けられない未来にすぎない。

 アズサは、自身にそう言い聞かせ、この場を収束しようとする。

「どうして………、なんで、こんな事に………」

「ヒカリ……」「燈架李……」

 燈架李の哀しみに、伊織もアズサも、声を掛けることができない。

「ねぇ!どうして、どうしてよッ!?なんで、ジル様が消えなくいけなかったのッ?なんで、アナタ達はこんな事するのッ?ねぇ、誰か教えてよぉ………」

 一度はアズサの襟元を強く掴んだ燈架李であったが、その力は怒声と共に脱力し、燈架李はその場に膝を着く。

「別に、私達は皇達を手にかけるつもりはなかった。ただ、真実が知りたいだけ。ただ、あの日の約束を守り戦い続けた事を褒めてもら いたいだけ。ただ、それだけの為に、私達はあの人を捜していただけ…………」

 どれだけ語っても、それはアズサ達の独りよがりでしかなかった。

 それに気付いているからこそ、アズサ達は行動を起こした。

 大切な人の所在を探ろうとした。

 これは、その結果。その経緯で起きた不意の事故でしかない。

「だから、謝ったりも、このことを悔いたりすら事はしない」

 それが子供たちが導き出した答え。

 それは、自分達にも言える事。

 いくら仲間が消されようと、誰か一人でも彼の元へと辿り着くことさえ出来れば…………。

 子供たちはその一心で戦い続け、ガムシャラに終わりの無い答えを導き出そうとした。

「だけど、私にはヒカリの気持ちも解る」

「…………」

「たとえ、私が《華騎隊(アルカディア)》に所属しているとしても、アナタや星皇と過ごした日々は変えられない」

 だから、これだけは言うんだ。

 それは、アズサにとっての心残り。一つの良心だった。

「ゴメン。それでも、私達は走り続ける。まだ約束は続いているから………。まだ、何も解決なんてしていないから…………」

「アズ、サ…………」

 それが本音であり、事実。

「アズサは、この後どうするの?」

 燈架李の問いに、アズサは驚くような素振りを見せた。

「《華騎隊(ワタシたち)》の役目は、これでおしまい。後は、他の子たちに任せて、私達は一時撤退し、状況を見極める」

 アズサ達の任務はこれだけ。

 特にアズサの任務は、星皇の説得。それが叶わない場合は暗殺をやむなく行うこと。

 結果として、アズサは任務に失敗。星皇の座は燈架李へと受け継がれ、今はその対処を迫られている状態。

 だが、今アズサが言った通り、アズサは燈架李と戦う気はなく、このまま撤退しようと考えている。

 しかし、それは燈架李がさせなかった。

「じゃあ、私と一緒にいてよ……」

「え?」

 それは、アズサが耳を疑う言葉。

「今まで通り私のそばにいて、私を支え続けてよ………」

 燈架李は、心からの叫びをアズサにぶつける。

 が。アズサはしばし悩む。

 別に、戻らなければならない理由もなく、かと言って燈架李と一緒にいる理由もない。

 しかも、これが引き金かのように、前代未聞の事件が発生する。

 ヴォロロロロロォォォオォォォォォ~~~~~~ッッ!!!

 星界全土に、今まで誰も聞いたことの無い唸り声が響く。

「な、何ッ!?」

「耳が、痛い………」

 世界を破滅させるほどに轟く咆哮は、伊織達の鼓膜を破るかのように低く鳴り響く。

 何かの唸り声が幾分か響いた後、少し遠くから数人の《華騎隊(アルカデイア)》のメンバーが建物の瓦礫と共に吹き飛ばされてくる。

「ヤクモッ!ゼノンッ!!──セセリアッ!!」

 吹き飛ばされたのは、その三人。

 アズサは、その三人の名を叫び駆け寄る。

 三人の身体は重症と化し、意識ほ朦朧としていた。

「ヒ、ヨ………。ごめん、ニーナが………」

「ちょっとッ。いったい、何があったって言うのッ?」

「あの子に……殺られ、た…………」

 その言葉だけを残し、三人の姿は淡い光の粒子と化して虚空へと消えた。

「あの、子…………?」

 その言葉を不審に感じるアズサ。

 その答えは、すぐに判明した。

「ォォオォォォォ…………」

 ヤクモ達が吹き飛ばされた方角から、見覚えのある瘴気を纏った人影が姿を現す。

「ナニ……あれ…………」

 アズサは驚愕する。

 アズサには、その存在に心当りがあった。

 けれど、その存在がこんな場所にいるはずもない。

 ただ、一つだけの条件がアズサの脳裏を過る。

「まさか、そんな…………」

 そう。これが、その結果だった。

 これが、総てを物語っていた。

 そして、その存在に一早く気付いたのは伊織だった。

「そんな……ユズ、キ…………?」

 ヴォロロロロロォォォオォォォォォ~~~~ッッ!!!

 その咆哮は、世界を震撼させ、過去を覆し、未来をねじ曲げるものだった。


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