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お茶会 参

1/3

「あちらさん側は、積極的に姫様と敵対しようとしているけれどもねえ……」


「それが、目下の悩みね。それと彼が重い決意を持ったのだとしたら尚のこと、大事なのはこれからだと思うわ。自分の目指す姿って、常に問いかけられるのよね。自身からも、他者からも。私自身、そうだわ」


良い例が、目の前のディダに覚悟を問われた時だ。


あの時私は、自分の目指す姿……そして、私が目指す領の姿を問われた。

自分では『こうだ』と思っていても、どこかのタイミングで問われ、見失いかけ、見つめ直すという時がくるのだと思う。

楽な道を選びたい、そういった誘惑に人は弱いもの。……勿論、私も含めて。


「だから、彼がそれを貫くことができるのか。失敗しても立ち上がり、目指し続けることができるのか。それが、一番難しくて大切なことなのだと思う」


「そりゃ、確かに難しいなあ。俺だって、迷うこともあれば失敗することもあるし」


ディダはそう言って、カラカラと笑った。


「まあ……それはともかく、話は分かったわ。ありがとう、ディダ」


「礼には及ばねえさ。……さて、と。それじゃあ俺はそろそろ行くんで」


「ええ。引き留めてしまって、申し訳なかったわね」


「いえいえ。じゃ、失礼します」


私は一人残り、再び淹れてもらったお茶をいただく。


いつの間にか時が随分経っていて、夕日が緑を照らしていた。

静かな、時。いつまでもこんな時が続けば良いと、心底思う。


「……ただいま戻りました、お嬢様」


音もなく現れたのは、ターニャだった。


「おかえりなさい、ターニャ」


「全てお嬢様の仰られていた通りに采配致しました。再び何か動きがございましたら、ご報告致します」


「ええ、よろしくね」


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― 新着の感想 ―
[気になる点] キャラ名がブレる。 ディタなのかディダなのか、はっきりさせて欲しい
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