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S・O・S〜03〜

はい、四話です。間に合いました。



〜Rinルート〜


−Rin−


最近気が付いたことがある。私は多分雄介さんのことが好きなのだ。雄介さんの顔を見るたびドキドキしてしまう理由もこれではっきりした。

お母様がよく言っていた。『Rin、「恋」をするとね、その対象である人を前にすると、まるで言葉の分からない赤ちゃんのように、話すことができなくなるのよ。私も若い頃、Rinのお父様を前にすると、自分でも何言ってるか分からなくなったわ〜』

『まぁ、そこがお前の可愛いところだけどなぁ』

『もぉ!あなたお上手!』…そんな会話をした覚えがある。ちなみにその後、お父様は、お母様に背中を強く叩かれ過ぎて、その拍子にぎっくり腰になった。まぁ、今はどうでもいい。

今の私は、お母様の言っていたこと若干に当てはまっている。

私は、今まで「恋」なんてしたことがない。だから、こんな感情になった時にどうすればいいかも分からない。とりあえず、今はこれまで通りに接していこうと思う。

「よし、休憩おしまい!」私は夕飯の買い出しに出かけることにした。










近くのスーパーに来た。なんだか今日はものすごい混雑している。しかも、まだ開店していない。状況を把握するために周りを見渡すと、スーパーの壁に貼り紙があった。

『開店十周年記念祭開催!一部を除いて、全品最大70%OFF!』

なるほど。だから、こんなに混んでるんだ。

「よし、私も頑張るぞ!」私も開店の合図を待つ。

しばらくして…

「○○スーパー、開店します!」

その瞬間、私は人の波に流された。

「あわわわ、助けてぇ〜」




私はそのまま、精肉コーナーに流された。態勢をなんとか整えて周りを見ると、どのお肉もいつもより格段に安い。それを店員さんがお客さんに振り分けている。私もそれを手に入れようと試みるが、なかなか届かない。背が小さいことが恨めしい……。

すると、今度は後ろからまた大勢のお客さんが押し寄せてきた。

「く、苦じい〜」

必死に足掻いていると、手に何が乗っかった。見てみると、角煮用の豚肉があった。

「やったぁ。なんとか手に入れた」…でも、しばらくこの人混みから出られそうにないかな……。




その後、私はその他必要な物を熱き激闘の末手に入れ、帰路についた。今日も腕を振るってお料理を頑張ろう。










「ただいま〜」

「お帰りなさいませ、雄介さん」

雄介さんが帰ってきた。

「お、豚の角煮。美味しそうだね」

「ありがとうございます」些細なことでも、雄介さんに誉められるとうれしい。「いつもありがとう」

「い、いえいえ」

やっぱり雄介さんを前にするとドキドキが止まらない。だけどここは平静を装う。

「さぁ食べようか」

「はい!」私達は、食事に取り掛かった。










夕飯を終え、私が後片付けん終えて居間に戻ると雄介さんが私を呼んだ。

「Rin、ちょっといい?」「はい?」

何かあったのだろうか?

「どうしましたか?」

「Rinにこれを渡したくてさ」

そう言うと、雄介さんは向日葵の髪留めを私に差し出した。

「…あの、これは?」

私は疑問に思い雄介さんに問う。

「いつもお世話になっているし、感謝の気持ちを込めて君にプレゼントしようと思ってね」

「いいんですか?」

私は思わずそう雄介さんに聞いた。

「全然いいよ。付けてみてよ」

そう言うと、雄介さんは私の髪にその髪留めを付けてくれた。

「凄く似合ってるよ」

「ありがとうございます!とても嬉しいです!」

本当に凄く嬉しい。大好きな雄介さんから贈り物をもらったのだ。喜ばずにはいられない。

…どうしよう。またドキドキが止まらない。今までにないくらいに胸がドキドキしている。私の心が雄介さんに気持ちを伝えようとしているのかもしれない。

…いつまでも心に留めていては前に進めない。恋に限らず何だってそうだ。

私は勇気を出して自分の気持ちを伝えるためにあることを実行する。

「あの、一つ私のお願いを聞いて頂けますか?」

「え?あぁ、いいよ」

よし、次。

「では、目を瞑ってください」

すると、雄介さんは何のためらいもなく目を瞑ってくれた。

そんな雄介さんに私は、思い切って口にキスをした。

「っ!?」

口に少し触れる程の軽いキス。雄介さんを見ると、驚いた表情をしている。

私は自分の気持ちを伝えるために口を開く。

「私は雄介さんのことが大好きです!」

思い切って告白する。

雄介さんは、まだ驚いた表情をしていたが、やがて私の大好きな優しい表情になった。すると、いきなり私を抱きしめた。

「え!?あ、あの……」

「Rin、俺もRinのことが大好きだよ。だからこれからは、俺の大切で、大好きな女の子として、また一緒に過ごしていこうね」

「は、はい!」

よかった。雄介さんに私の気持ちを受け入れてもらった。

私は嬉しさのあまり泣き出してしまった。「ほらっ、泣かないの」「…はい。…でも、私、嬉しくて……」

「そっか。じゃあ、勇気を持って自分の気持ちを伝えたRinにご褒美」

そう言って雄介さんは私にキスをしてくる。

「…んん……ちゅ…ちゅぅ…んん……はぁ…」

今まで体験したことのない初めての熱いキス。

「改めてこれからよろしくね、Rin」

「はい、雄介さん…」

私たちはこの瞬間「恋人」という関係になった。

明日は投稿出来るか分かりませんが、明後日は必ず。

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