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S・O・S~12~

新キャラが登場します。僕も大好きなあの娘です。

それでは、12話始まり~。

~共通ルート~


-Yusuke-


「う~、さすがに冷えるな」

冬も近づき、街には肌を刺すような冷たい風が吹く。周りの道行く人を見ると、コートの他にマフラーを手袋を身に付けている。

因みに俺は晩飯の買い出しに来ている。RinとMikuにはまだ家で休んでもらっている。二人は、『私たちはもう大丈夫ですから行ってきます』と言ったが、『いや、俺が行く…というか行かせてください』と言って家を飛び出してきた。まだ罪悪感が払拭されないが故に…。

今向かっているのは近所のスーパー。俺は目的地に向け歩を進める。

「にしても寒いな…。もう少し着込んでくれば良かった」

今の服装は、厚手のコート一枚。そこまで寒くないだろうと油断してしまった。鼻のてっぺん、手がものすごく痛い。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

息を吹き掛け手の冷たさを緩和する。そんなことを繰り返しながらやっとスーパーに到着。

「さて、さっさと買って早く帰るか」

俺はメモを取りだし、必要なものをかごに入れて買い物を終えた。











「はぁ、はぁ…、すごい重い…」

片手に食料品、もう一方の手には生活用品を持っている。かなりの量だ。しかも冷えている手に伝わる重量感は半端ない。

「ちょ、ちょっと休憩……」

俺は耐えきれず、近くのベンチに腰掛ける。

さっきまで重い荷物を持っていたため手には全く感覚がない。

「どうすんだよ…。家までまだしばらくあるぞ」

そう俺が落胆していた時、突然誰かに話し掛けられた。

「兄ちゃんどうしたん?くらい顔して」

顔を上げると目の前に黄緑色の髪の女の子が立っていた。歳は大体18歳位だろうか。コートの他にマフラーと手袋を身に付け完全防備だ。その割には下はヒラヒラのスカートとブーツで今の時期には似つかない格好だ。

「あー、いやちょっと手が冷えちゃって、荷物を持つと痛くて…」

俺は素直に今の現状を伝える。

すると女の子はこう言ってきた。

「そら大変やなぁ。よしウチが手伝うてやるわ」

「え?」

荷物を持ってくれるということだろう。でも……

「なんか悪いよ。俺なら大丈夫だから」

見ず知らずの人に手伝ってもらうのは、申し訳ない気がして断った。しかし、

「あのなぁ、人の好意は素直に受けとるもんや。せやから、ほら」

そう言って手を差し伸べてきた。

…随分人情深い娘だな。確かに断るのも野暮ってものかもしれない。

「じゃあ、お願いします」

「任せとき!」

そう言って女の子は一つの袋を手に取った。

「せや、ウチの手袋貸したる。そんな手じゃ持てへんやろ」

「いや、そんなことしたら君の手が冷えちゃうでしょ。そこまでしてもらう訳には…」

「……人の好意は…」

「はい、ありがたく貸していただいきます」

「よろしい。ほれ」

女の子は一度袋を降ろし、履いていた手袋を脱いで俺に手渡した。

なんか圧倒されちゃうな…。

そう思いながら手袋を受け取り手にはめる。

ちょっと小さく窮屈ではあるが、とても温かい。

「ほな、行きましょう」

「あ、はい」

俺たちは家へ向かって歩き出した。











「やっと着いた~」

しばらく歩き俺の家へ到着。

「いやー、ありがとう。助かったよ」

「気にせんといて。ウチも役に立てて嬉しいわ」

「そうだ、ちょっと家に寄っていきなよ。温かい飲み物でも」

「ホンマ?嬉しいわ~。……と言いたいところやねんけど、急ぎの用があるんやわ」

「え、急用があるのに手伝ってくれたの?なんか悪いことしたな~」

「ええんよ。大体用があるのはこの辺りやし。ついでや、ついで」

「そっか。ならいいんだけど…ありがとね

ところで、その用っていうのは?」

手伝ってもらったんだ。役に立てることがあったら手伝いたい。

「ちょいと家を探してるやけど、住所しか知らへんのや。この付近だってことは確かなんやけど…」

「ちょっと見せてもらえるかな?」

俺は女の子から住所のかかれた紙を受け取る。

「えーと…」

…あれ、これどこかで見たことのある住所だ。これって…

「俺の家じゃん」

「え?それじゃあ、あなたがウチのご主人様?」

この娘今俺のこと『ご主人様』って言ったか?ということは…

俺が思考を巡らせていると、いきなり女の子は、俺の手を握ってきた。

「仕えるご主人様が優しそうな人で良かったわ。ウチ、メイドの星から来たGumiっていいます。これからご主人様のために頑張るんで、よろしくお願いします!」

「ええっ!」

いやいやいや、今すでに俺の家には二人のメイドが居るんだけど!しかも同じ星出身の!

「あの、ちょっといい?」

「はい?」

「え~と、今もう既に居るんだよね。メイドの星出身のRinとMikuっていうメイドが」

「…ホンマ?」

「うん、ホンマ」

「じゃあ、なんでご主人様が買い物しとんの?」

「……俺が酔った勢いで二人に酒を飲ませた挙げ句、二日酔いにさせちゃって…。それでも二人は買い物に行くって言ったけど、罪悪感がハンパなかったから二人の代わりに。まぁ、二人は反対したけど…」

「…中々シュールな人やなぁ、ご主人様は。

てか、さっき二人って言いました?」

「ああ、RinとMikuの二人だよ」

「争ったりしてます?」

「まぁ最初のほうは。でも最近は全くしてないよ」

そう答えると、Gumiは不思議そうな顔をする。

「おかしいなぁ。普通ご主人様が重なった場合は、互いに争ってご主人様に認められようとするはずやのに…」

「そうなんだ。でも二人は互いに協力し合って、俺のために頑張ってるよ」

「そうなんや…」

「さて、こうやって外で話してると風邪引いちゃうし、まず家に入ろうか」

そう言って俺は、玄関のドアを開ける。

「ただいま」

するとRinが出迎えてくれた。

「お帰りなさい、雄介さ……ってGumiさん!?」

「久しぶりやなぁ」

「…もしかしてGumiさんも?」

「うん。Hakuに『あなたのご主人様はこの方です』って言われてな」

やっぱりあの占いメイドか…。ここまでくると、適当にやってるんじゃないかと疑いを隠せない。

「というか二人とも、もう大丈夫なの?」

「はい、大分よくなったので」

「そっか、よかった。

あの、今時間大丈夫?Gumiが色々聞きたいんだって」

「はい、大丈夫ですよ。私もMikuも仕事は一通り終わったので」

「よし、じゃあ居間に行こうか」








ところ変わって、今は居間に居る。……いや、ギャグじゃないからね。

そこでテーブルを挟み、俺たち三人とGumiが向き合うように座っている。

俺は、改めてGumiの姿を見る。

…なんか、メイドっぽくない格好をしている。いや、何となくメイドかなって思うんだけど、どっちかって言うと、ギャルの格好にちかいかもしれない。また、大胆に開いた胸元にも目がいってしまう。

「ほな、改めて。ウチ、Gumiっていいます。よろしくお願いします」

「ああ、よろしく」

「そんで、早速二人に質問なんやけど、二人は次期女王のこと考えてないんか?女王には、修行先の評価がより高いもんがなるはずやろ?二人で協力してたらなんも変わらんような気がするんやけど…」

その質問にRinが答える。

「確かに最初はそのことを意識してました。でも、こうやって生活していく中で雄介さんの幸せそうな笑顔を見て、次期女王を諦めた訳じゃないですけど、今は雄介さんの笑顔のために頑張りたいなぁ、って」

それの続けてMikuも口を開く。

「私も初めにここに来たときは女王になることに執着してました。そんな中でRinが雄介さんの笑顔のために尽くしている姿を見て私も雄介さんのためっていう想いが強くなって。だから今は二人で協力したいって思ったんです」

「なるほどなぁ。仕えている人の笑顔のために今は頑張りたいか……。その心もメイドとして大切な心なのかもしれんなぁ。……なんか、二人の話を聞いてたら、ウチも雄介さんのために頑張ってみたいと思ってきたわ」

Gumiは、ふぅ、っと一息ついて再び口を開く。

「Rin、Miku、ウチも雄介さんのため協力させてもらえへん?」

「もちろんです!」

「一緒に頑張りましょう!」

「二人とも…。おうきにな」

三人の姿を見て、また賑やかになるな、と思った。

「これから、よろしくねGumi」

「こちらこそ。雄介さんのために頑張りますわ」

一人の仲間が加わり、俺たちの新しい生活がスタートした。

テストあるんでしばらく投稿出来ないです…。

投稿日時はこの後書きでお知らせします。




9/23追記 今月中は無理っぽい。10月の初めの週には必ず。


9/30追記 10月3日にあげる。もう少し待って!


10/3追記 ごめん、もうちょい待って!

明日か明後日までには!

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