チクタク…チクタク
綺麗な時計が少年の学校では流行りのようで…
俺の友達の時計の話なんだけどさ。
俺の友達、腕時計つけてたんだよ。
普段は腕時計なんてつけてるとこ見たことなかったから、なんでつけてるのか聞いたら公園の近くにいた大人が配っていたらしい。
その時計がさ、すげぇカッコ良いんだ。
歯車やチェーンが沢山ついてて、しかも暗い場所でネオン色に光る。
綺麗だし俺も欲しかった。
すぐさま公園に向かったんだけど、俺は配ってた人を見つけることは出来なかった。
残念だな〜と思ったけど友達の時計を見せてもらえるしいいやって思ってた。
時計をつけていた友達はクラスメートの人気者になった。
他の学年でも、それは同じだったらしい。
持っている時計を見せて欲しいと席は囲まれるのは当たり前。
時には盗難事件まで起きたとか。
でも、次の日友達はげっそりした顔で学校に来た。
クラスのムードメーカー的な人がそんな様子で来たら、違和感を持たない人なんていないだろう。
「ねぇ、どうしたの?」
聞くと、友達は虚ろな目で俺に言った。
「悪夢を見たんだ。怖かった、全然眠れなかったんだ。」
夢の中で友達は、都会の大きな街を闊歩していたという。
どこにも人がいないのが不自然すぎて、不気味だな…なんて思っていると
チクタク…チクタク…チクタク
と、急に時計が音を立てだした。
びっくりして時計を見ると周りに気配を感じた。
誰かにずっと見られているような感覚。
その時、路地裏や店の中から化け物がウジャウジャと出てきて逃げても追いかけてくる…
という内容だったらしい。
そして、この夢は時計を持っていた学年の人達全員が経験しているらしかった。
みんな同じ夢。
同じ時計。
これらの事から、この時計は学校中で呪いの時計と噂になり、人気者だった人達は次々と時計を手放した。
しかし悪夢は続くらしく友達は最初こそ学校に来ていた。
だけどしばらくしてから学校に姿を現さなくなった。
俺の友達の他にも、時計を持っていた人が次々と学校から姿を消す。
学校側も問題視して時計を売った人間や開発したメーカーを調べたものの…
何も手がかりはなかったと言っていた。
じゃあ…本当にあの時計は何だったのだろう。
ゾッとしながら、俺は自分じゃなくて良かった…とどこか安心していた。
あの時…俺も時計を手に入れていたら、どうなっていたんだろう。
「ただいま〜」
学校から帰った俺は手を洗いに向かった。
そしたらさ、
ハンドソープの隣に、銀色の歯車の時計がポツンと置いてあったんだ。
最後まで読んでくださりありがとうございます!
カッコいい時計を題材にした話にしてみましたφ(..)
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