表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

重き戦鎚、決めた覚悟

薄暗い訓練場に響く金属音。綾瀬セイラは重くごつい戦鎚を振り回しながら、汗を拭った。


「まだまだだな、聖女様」

厳しい声と共に、初老の魔法使いが冷ややかな視線を送る。


その傍らで、静かに見守る若き魔法使いマリアがそっと声をかけた。

「焦らないで、セイラ様。あなたにはまだ知らない力がある。私が一緒に見つけてあげますから」


マリアの優しい言葉に、セイラは小さく頷いた。重い戦鎚を握り締め、彼女は少しずつ確かな動きを身につけていく。


数日後、セイラの成長を見た初老の魔法使い――祖父は複雑な表情を浮かべ、マリアに告げた。

「お前の甘さが聖女様を駄目にすると思っていたが…少し見直した」


その言葉の裏には、秘めた心配と葛藤があったのだった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

セイラは、まだ見ぬ力を探るように、日々訓練に励んでいた。

戦鎚の重さに身体は悲鳴をあげそうになるが、それでも諦めることはできない。


「こんな重い武器…私に扱えるのかしら?」

何度も自問しながらも、拳を強く握りしめた。

「でも、これが私の使命なら――逃げられないわ」


一方、初老の魔法使い――セリオンの目は常に厳しく、時に冷たくセイラを見つめていた。

「そんな力で戦えると思うのか、甘い」

その言葉に、セイラの胸は締めつけられた。


「……私は甘くない。まだ何も知らないだけ」

心の中で呟き、目の前の訓練に集中する。


しかしマリアだけは違った。

「セイラ様、あなたは一人じゃない。私たちがついている」

その言葉に、セイラは少しだけ頷いた。

「ありがとう、マリア。あなたがいてくれてよかった」


ある夜、マリアはセイラを連れて秘密の場所へと案内した。

そこには、祖父も知らない古代の魔法陣がひっそりと眠っていた。


「ここで、あなたの真の力を解放しましょう」

マリアの瞳は真剣そのものだった。


セイラはゆっくりと魔法陣の中心に立ち、その戦鎚を握りしめる。

「真の力…、怖いけど、逃げない。私、聖女だから」

小さく呟き、深呼吸をして目を閉じた。


果たして、彼女の潜在能力はどこまで開花するのか――。

召喚時には発動しなかった真の力…それは一体どのような力なのだろうか…!


聖女戦鎚を御覧いただき、ありがとうございます。しばらく頑張りたいと思い、毎晩23:30に更新いたします!評価、ブックマーク追加お願いします♪今後とも宜しくお願いします〜!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ