表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

クソっ!あのうさぎめ私の休日を邪魔して

「おめでとう、君は選ばれたよ!!」


ある昼下がりの日のこと。

私の運命が変わった日のこと。



いつも通り部屋で小説を読んでいたとき、天井からぬっと黒い物体がが現れた。瞬間、私の身体は固まり、短い悲鳴を上げた。


「キャッ!…えっ!?なに?なに?えっ!?」


そして私は手に持っていた小説を思いっきり‥それに投げた!

それは物体に当たった。と同時に

「イテッ!なに、すんだよ!」

ぬっと物体が私の目の前に愚痴りながら現れる。

小説の角が当たったのか眉間を腕で押さえている。


怖い。えっ!?何コイツ。えっ!?人形が、ウサギの人形が。


「喋った…夢?」


そう思い、手の甲をつねってみる。

―痛い。ということは―。

もう一回近くにある漫画を投げた。


「うわっ、危ないな。でも、こんどは引っ掛からないよ」


短い腕で本をキャッチした。


「やっぱり君あの人と似てて手癖悪いな。はい」


誰かのことを言いながら両手でしっかり漫画を持って、私に返してくれた。


「改めてこんにちは。僕の名前はラビット2072。ある人の命令で君を特別な世界に招待することが決まったんだよ」


ラビット2072?特別な世界?なにそれ。

頭の中がごちゃごちゃになってきた。 


「やっぱり、言葉じゃ伝わらないよね。よしまだ全然説明していないけど、あの人と似ている君ならすぐき理解してくれるでしょ」


それじゃ行こう!とウィンクをしてどこからもなく星のステッキを出す。

右左とステッキをウサギが振ったら、私の部屋が刹那宇宙みたいになる。

ちなみに、私はこのときウサギのことばっかりが気になって部屋が宇宙になったことが気付いていない。

異変に気付いたのは身体が宙を浮き、地面に突然ぶつかったときである。


ゴッ!


「!何?」

突然の痛みに思考が吹き飛んだ。頭をさすりながら周りを見てみてると、

「どこ…?」

知らないところだった。ついさっきまで自室にいたのに今、真っ白のなにもない部屋にいる。


   まっしろい…まっしろい…まっしろい

ずっとここにいると気が狂いそうになる。

体を起こす、ゆっくりと。ただ、この場で固まっているのが怖かったのだ。


少し歩く。歩くたびに、どんどん壁が奥に奥にいっている気がする。

……?

おかしいな、歩いても歩いても壁にたどり着かない。それに、ここに連れてきた本人!いや、ぬいぐるみがいない。 


「…もしかして‥?」


私は壁を思いっきり殴った。すると、魔法が掛かったかのように、すべてがきれいに崩れ落ちた。

目の前にいきなり扉が5つ現れた。と同時にここに連れてきた奴もいた。


「ありがとう」


身体を捻りながら、私に抱きついてきた。


「はっ…なにが?」


わからない。こいつがなにをしたいのか。


「君のお陰でバグから抜け出せたよ」


バク?ナニソレ。


「本当は君と一緒にここに現れる予定だったんだけどね壁にはさまれちゃて。抜けれなかったんだ」


そう言って、頭を掻いた。

…意味が分からないんだけど。

戸惑っているといきなり背を押された。


「さぁ、時間がないから早く選んで!」

「なんで!?」


やっと声を出せた。


「バクのせいでこの世界の時が速くなっているから。速くしないと君が消えちゃうし僕も消えちゃう」


「えっ!?」


なにを言っているんだ?こいつは。

てか、そもそも意味の分からない5つの扉。どこにつながっているのかも分からない。


「さぁさぁ、速く!速く!」


……

……‥

………!しつこい!

もう!どれでもいいや開けてやる。

私は真ん中の赤い扉を選んだ。


入ってすぐに私の体は光に包まれる。

体が熱くなって…


……………………………………………


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ