表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/155

20話『新しい執事は今日も絶好調のようです』

ブックマーク登録ありがとうございます!

ドフとティールが私付きの従者と執事になって1週間が過ぎた。





最初の3日間は従兄妹の2人が家に泊まっていたのでその間は屋敷の中で隠れて過ごしてもらったが、帰ってすぐに私の兄弟達に紹介したので今では完全に屋敷の住人として認められている。

2人を紹介した時の兄弟の反応はそれぞれ違ってジュリお兄様とディオお兄様は「「...またか」」、ルスお兄様は「へ~、やっぱり来たんだね~」、ベリーお兄様は「えっと...危険ではないなら大丈夫...なのでしょうか?」、イルは「さすがセレナお姉様!すごいです!」、ノースは「これで身の回りは安心ですね」と、それぞれ違う反応だったので面白かった。







いつもの日常に2人が加わっただけなので私の生活は特には変わらなかった。



変わったことと言えば私の周りが騒が...いや、賑やかになったことだ。





今も私はいつも通りに書斎で本を読んでいる。



今日読んでいるのは『上級魔法 20』だ。

最近は上級魔法にチャレンジしている。



午前中はここで上級魔法の本を読んで、午後は公爵家の森...いや、屋敷の周りにある広大な土地で練習をしている。

さすが公爵家と言ったところか無駄に広い...とても静かで広大な土地に屋敷をそこら中に立てているのでその土地を有効活用しようと思ったのだ。






私が後ろで何かを言っている声が聞こえるのでその声をひろってみると、こんなことを話していた。

どうやらメイドのモカとドフとティールが何かを話しているようだ。



「だ、か、ら、俺は、お嬢様以外には遠慮しないんだって、言ってるでしょ」



「貴方はそれでもお嬢様の従者なのですか?あまりにも落ち着きがありませんけど?」



「...もうやだこのメイド、嫌い。俺、君みたいな子本当に無理なんだけど...?」



「そうですか。それで?それがどうかしたのでしょうか?」



「...お二人共、お嬢様は今読書中です。お邪魔になることはしてはいけませんよ、もう少しお静かに喋ってください」



「ほら、ルーに怒られちゃったじゃん!君がお嬢様に近づくなっていちいち騒ぐからだよ」



「読書中のお嬢様に変な生き物が近づこうとしたところを私は止めただけです。決して迷惑をかけるようなことはしていません」



「だってしょうがないじゃん!お嬢様がなんの本読んでたのか気になったんだから!」



「そうですか、本を読みたいのでしたらどうぞ、国立図書館に行ってください。ここで見る必要はありませんよね?」



「俺はお嬢様が『何を読んでるのか』が気になったんだって...もういい、理解はできないみたいだから」



「...ドール、後で私と一緒に話しましょうか」



「ひっ...怖いよ、ルー。君が一緒に話そうって言った時ってだいたい説教でしょ?ルーの説教は最低でも1時間続くから嫌だよ」



とこのような感じになぜか私が読んでいる本が気になったドフが私に近づいたところ、メイドのモカがそれを注意してそれに対してドフが反抗的な態度を取っている、という感じらしい。

私の話のようなので会話に参加しようと思い、後ろを向いて口を開く。



「3人で楽しそうな話をしているようですが、私も混ぜていただけますか?」



私がそう言うと3人は同時に「え?」という声を出した。

3人の返事を待つのも面倒なのでにっこりと笑いかけて言う。



「確か話の内容は...私の読んでいる本について、であってますか?ドフ」



「えっと、そうだけど...聞いてたの?」



「少々聴覚に自信がありまして...大体の会話は聞こえましたよ?私が読んでいたのは『上級魔法 20』です」



と言いながらさっきまで読んでいた本を見せる。




上級魔法の本の厚さは1冊約400ページで、1つの魔法について約10ページほどで書かれている。

つまり一日上級魔法の本を2、3冊ほど読んでいるので、約120個の上級魔法を午後に試しているということになる。



まあ、120個と言ってもそこまで難しいものばかりというわけではないので誰でもできると思う。

ただし、魔力量が少ない人はそこまでできないかもしれないが、私の兄弟達と他の私の身の回りにいる人達なら余裕で使えるのではないだろうか。




「...上級魔法の本...なるほど、魔法か」



とドフが珍しく真剣な顔でその本を見た。



「さすが、お嬢様ですね。私はいつでも魔法の練習に付き合いますので、どうか私のことを盾にでも、的にでもしてください」



「いえ、大丈夫ですよ?モカ、貴方はもう少し自分の命の重みを感じてください」



それまで本をじっと見つめていたティールが口を開く。



「...では、私も練習に参加してもいいでしょうか?」



「いいですよ。ああ、モカはお留守番を頼めますか?もしも、お兄様達の誰かが訪ねてきたときにはぐらかしてほしいのです」



「はい、お嬢様。承知しております、頑なに引き返しそうになかったら力ずくにでも記憶を失くさせますのでご安心を」



「ほどほどに頼みますね」





と言うことで執事のティールと一緒に魔法の練習をすることになった。






ついでにドフもついてくるので実質3人で練習することになったのだけどね。

第2章コンプリート率:9/12

総合コンプリート率:30/331

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ