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70話『精霊が増えました』

調達しに来たは良いが、どうやら道に迷ったらしい。

正午を過ぎたぐらいの時刻になっているらしく、太陽が真上にあるのが見える。



「私はなぜ迷いやすいのだろうね?」



誰にも届くはずのない言葉を誰かが返してきた。



『それは貴方の魂が珍しいからではないでしょうか?』



私が声のしたほうを向くと白い馬に羽が生えた...確か、ペガサスという生き物がいた。



「なんだ、精霊か」



『私は精霊ではありません、私は聖獣です』



精霊だと思い、私がそう呟くとその声をまた拾ったペガサスは違うと言った。

ペガサスはどこか白いオーラを出しながらこちらへと歩いてくる。



「ちょうどよかった、道を教えてくれないかい?」



『道は教えましょう、私と契約するならですけれど』



「契約?君はしていないのかい?」



『私は人間に会うのも久しぶりですよ、貴方の前に人間に会ったのは恐らく4000年以上前ですね』



「4000年も前となると建国された頃ということかな?」



『...ああ、そうでした。私この国のシンボルとされていたはずです』



この国のシンボルと言うことは国旗に書かれているペガサスはどうやら目の前にいるペガサスをイメージして書かれているらしい。



「なるほどね、じゃあ君がこの国の守り神的な存在なわけだね?」



『まあ、そういうことになりますね。私は普段各地の森を転々としているので大体出会うのは森の生き物ばかりですよ』



「ではなぜ私は君を見ることができたのかな?」



『君の魂が私を惹きつけたのでしょうね。私は何となくここに何かがある気がしてきましたから』



「今更だけど、契約する理由を聞いても?」



『何となくですよ、私は勘に生きてますからね。私の勘は大体当たるのですよ』



「私はもうすでにこの国の精霊王2人と契約している。それでも良いというのかい?」



『どうやらそのようですね。ガウディベーンとルージュヴェルですか』



ペガサスがそう言った瞬間、私の背後に2人の気配を感じた。

どうやら呼ばれたと思い、やってきたようだ。



『なんだ、アルトールディではないか』



そう言いながら親し気にルーシュがペガサスに近づいて行った。



『アルトールディ、久しぶりだね。元気だった?』



まるで久しぶりに同級生と会った時のようにガウディもペガサスに近づいて行く。



『ああ、すいません。呼んだつもりはなかったのですが...私、セレナと契約をしようと思っているのです』



『いいんじゃないか?』『僕も賛成だよ』



すんなりとガウディとルーシュはペガサスとの契約を許した。

私は膝の裏に隠したナイフを取り出して少し切り口を入れて血を出した。



空中に浮かべてペガサスのほうを見る。

ペガサスは人間の形になり、血を取り出して私の血と混ぜた。



『汝は我、アトルディア・ロア・キュース・レダレフェルトとの聖獣契約を行う。お互いの血を分け合い、魂を分かち、生涯契約者を守護することをここに誓う』



どうやら他の2人の精霊とは少し言葉が違うようだ。



「我はアトルディア・ロア・キュース・レダレフェルトの契約者となり、我の終焉その日までこの契約が継続されるまでお互いの血と魂を分かつことをここに誓う」



その瞬間光を放ち、辺りが一気に明るくなる。

光がなくなると私の手に紋章が浮かんで消えていった。






どうやら、契約は終わったらしい。

第7章コンプリート率:9/14

総合コンプリート率:104/331

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