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感想、彼女のことは神さまってことにしておこうと憶う

作者: かげる

 一昨々日は、大泣きをしていた。すべての記憶が儚くて、もしかしたら明日死んじゃう人がいたかもしれなくて。なのに、こんなにありのままの自然体でいられない居場所が少ないという事実が、バカみたいで。そんな風に思っちゃう自分が嫌だし、さみしいのに、次から次へと人が死んでいっしまうようなニュースばかりで、よくしてくれたあの人も親族も、死んでしまうんだと思う。全てが、感想だ。色んなことが嫌になっていた。仕事がしんどくて足が重かった。一ヶ月くらい前、彼女が結婚したのを知ったときは、正直にショックを受けたけど、そもそも、ぼくには彼女なんて口に出して言えるような人なんて一人もいなかったのだと思い出した。だけど、ぼくは彼女が特別な存在であることには変わりはない。友達なんてものじゃなかった。恋人でもない。ただ、ぼくは彼女の顔が好きなのだ。鼻で笑っていい。ぼくは、結婚した彼女の顔が好きで、絶対的な存在なんだ。一昨々日、LINEの書き込みのやりとりで、彼女はぼくがしたあれを、中学生の頃のことを、認知症になって訳がわからなくなっても忘れないと思うって言ってくれたし、だから、ぼくも彼女のことを一生忘れないだろうなって思った。思い出が美化されようとも、あの、一番辛かった時期を忘れられるわけがない。ぼくにとって彼女は神さまみたいな存在だ。ヨルシカのパレードを聴きながらそんなことを憶う。君の指先の中には、たぶん。

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