霊獣戦隊ヨーカイジャーVS聖龍戦隊リュウケンジャー
今作は前作『聖龍戦隊リュウケンジャー』とのスペシャルコラボ作品となっております。
序章 聖なる龍、再び
夏休み、陽向家はみんなで山にキャンプに来ていた。
「ヒャッホーイ!気持ちいいぜぇ!」
近くの川で遊ぶ獅子丸達
「お!こっちの方に魚が沢山おるばい!」
「マジか!よっしゃ捕まえようぜ!」
獅子丸達が川で遊んでいる最中、龍之進と九威女はのんびり釣りをしている。
「…やれやれ、あいつらが騒ぐものだから全く釣れんではないか…」
「ほんだすなぁ…まぁでもウチらは普段ずっと屋敷の中にいてますさかい、こないな風に外で思い切り羽伸ばすなんて滅多にでけしまへんやろ?たまにはえぇやないですか」
「…ま、まぁそうだな」
一方で叉多尾はテントの中で昼寝していた。
「むにゃむにゃ…もう食べられないニャン」
「…あいつは至っていつも通りだな」
「まぁ、楽しみ方は人それぞれでありんす…」
一方、雄吾達は河原でバーベキューとカレーの準備をしていた。
「オッス!オラ百華!今日は家族みんなでキャンプに来てるよ~!これからみんなでバーベキューしてカレー作って食べるの!」
スマホで動画を撮影している
「今からお姉ちゃんと一緒にカレーを作りま~す!」
「ちょ、百華!動画撮るのはいいけど顔映さないでくれる?」
「大丈夫大丈夫、後で編集する時にモザイクかけるから」
一方で男子チームはバーベキューの用意をしていた。
「タケ兄、具材全部切り終わったぜ」
「ありがとう」
政宗の切った野菜や肉を手際良くバーベキュー用の串に刺す
「兄さん、バーベキューの火の用意できた?」
「あぁ、もうちょいだ!」
炭に火をつけてうちわで扇ぐ
「中々つかないな、あぁもうめんどくさい!」
『火鼠・マガ魂!いよぉぉぉ!!』
火鼠のマガ魂の力で着火する
「こら!雄吾!こんなところで無闇にマガ魂の力使っちゃダメよ!」
「やべ、怒られた…あれ?そういや親父と雷童丸は?」
「あぁ、父さんと雷童丸君達なら一旦山下りて飲み物買いに行ってる」
「ふーん、そっか…」
「おーい雄吾ー!見ろよこれ!大漁だぜ!」
「おー、んじゃあそれも一緒に焼いて食うか!」
「おう!」
と、みんなしてワイワイ楽しんでいるところへ突然何者かに銃撃される。
「!?」
「キャッ!?」
「何なの一体!?」
攻撃された方を見ると青と黄色の龍のようなスーツを纏った二人組が立っていた、黄色のスーツの方は銃を構えている
「ついに見つけたで…覚悟せぇやモノノケども!」
「モノノケ?一体何言ってんだ?何なんだお前ら!」
「とぼけたこと抜かしてんじゃねぇぞ!今日こそは俺らの仲間を返してもらう!」
「お前らさっきから何言ってんだ!?てゆーか、俺の質問に答えろよ!」
「しらばっくれる気か、上等!だったら力ずくでやるしかねぇな!」
と、いきなり雄吾達に襲いかかる二人
「うわっ!?こうなったら仕方ない!みんな!」
「おう!」
「『霊獣転生』!!」
変身して二人組に対抗するヨーカイジャー
「へん!やっと正体現しよったなモノノケが!」
「だから!さっきからその『モノノケ』って何なのよ!?」
「あん?何抜かしとんねん!お前らのことやろ!」
「違うよ!モモカ達は人間だよ!」
「人間だったらなんでこんな得体の知れん連中とつるんでやがる!?」
と、言って霊獣達を指差す
「獅子丸達は悪い奴なんかじゃない!みんな俺達の仲間だ!」
「嘘つけ!こんな化け物が仲間だと!?冗談にしちゃ笑えねぇなぁおい!」
と、謎の二人組と揉み合っていると、飲み物を買いに行っていた雷童丸達が戻ってきた。
「おーう、今戻ったぞ…って、なんだこの状況!?まさか陰丸一族の刺客か!?」
「いえ、それにしてはあの二人からは邪悪な気配は感じませぬ…」
「どっちにしろこのままじゃイカン!行くで吽犬!」
「はいな兄さん!」
と、謎の二人組を止める為飛び出していく狛犬兄弟
「兄さん方!離れてくだせぇ!」
「!?」
「『阿っ!』」
「『吽っ!』」
「『狛犬式・結界包囲陣』!!」
謎の二人組の周りを結界が包み閉じ込める
「な、なんや!?」
「くっ!割れねぇ!」
「無駄じゃけぇのぅ!さぁ、観念しんさいや!」
「でかした!阿犬吽犬!さて…」
…捕らえた二人を縄で縛り、襲ってきた理由を問い詰める。
「くそっ!ほどきやがれ!」
「手荒な真似をして申し訳ない、だがお主らが何者か分からぬ以上は信用できぬからな…」
「…俺は、『秋本 潤平』だ」
「ウチは『立村 正子』、ウチらは『聖龍戦隊リュウケンジャー』や」
「聖龍戦隊リュウケンジャー?なんだそれ?」
「俺達は、聖なる五色の龍達の力を受け継いだ誇り高き『龍賢者』だ!」
「五色の龍ぅ?なぁタッツィー、なんか知ってる?」
「いや、私も初耳だ…」
「とにかく、龍賢者だが何だが知らねぇけど、なんで俺達を急に襲ったりしたんだ!?」
「そうだよそうだよ!折角のキャンプが台無し!」
「…ウチらの仲間が一人、モノノケに拐われたんや」
「えっ…?」
「ウチら昔、『邪龍一族』ゆう悪い奴らと戦っていたんや…それで命懸けの激闘の末にやっとの想いで邪龍一族をやっつけることができたんやけど…」
「どういうわけか、街でまた邪龍一族の兵隊達が暴れてるって知らせを受けた俺達はなんとか兵隊達を一層したのはいいけど…その後に現れた馬鹿強いモノノケにやられて仲間の一人を拐われちまったんだ…」
「そうだったのか…悪かったな、どうやらあんた達は悪い人達じゃなさそうだ」
と、二人の縄をほどく
「…よし、話は分かった!俺達もあんたらの仲間を取り戻すの手伝ってやる!」
「えっ!?」
「ちょ、雄吾!あんた何勝手に決めてんのよ!」
「そうだぜユウ兄!こいつらに協力しようってのかよ!?こんな急に襲ってくるような奴らを!」
「それはお互い勘違いしてたってこともあるしさ、それにこの人達だって困ってんだ、黙って見過ごすなんてできねぇだろ?」
「お前…」
「はぁ…全くあんたはお人好しなんだから、まぁいいわ!アタシも手伝う!」
「僕も手伝うよ!」
「俺もだ!」
「モモカも!」
「私も!」
「あんたら…おおきに!恩に着るで!」
「俺は雄吾、陽向 雄吾、んで俺達は『霊獣戦隊ヨーカイジャー』だ」
「ん?なんだお前らも戦隊だったのか…んじゃ、よろしく頼むぜ!ヨーカイジャー!」
「うん!」
第一章 最悪の再会
全員手分けして邪龍一族の残党を探す、しかし手掛かりが少なく、難航していた。
「ダメね…見つからないわ」
「んニャ、そこら中からいびつな妖気が散乱してるみたいで上手く感知できないニャン」
「くそっ…邪龍一族の奴ら!見つけ出したらただじゃおかねぇ!」
「成す術なし、か…」
全員が頭を悩ませていると、そこへ謎の人影が
「!?、誰っ!?」
「あ、あれは!?」
「か、一矢!?」
「えっ…まさか、あの人が拐われたって言ってた…」
「あぁせや!おい一矢!あんた無事やったんか!?無事やったら無事やったで連絡ぐらい…」
一矢に歩み寄る正子、だがしかし次の瞬間
「はっ!?正子さん!その人に近づいちゃダメ!」
「えっ?」
次の瞬間、一矢はいきなり正子の首に掴みかかり首を絞めだした。
「うっ!」
「一矢!おい一矢テメェ!何してやがる!」
一矢の頬を殴る潤平、一矢の手から解放される正子
「ゲホッ!ゲホッ!何がどないなっとんねん!」
「わかんねぇ、おい一矢!テメェ何とか言えよ!」
殴られた一矢は無言のままゆらりと立ち上がる、その表情はとても虚ろな感じで目の焦点もロクに合っていなかった。
「やっぱり!なんか様子がおかしいわ!」
「おいあんたら!ホントにあいつあんたらの仲間なのかよ!?」
「あぁ、間違いねぇ…けど、一矢が俺達にこんなことするはずねぇ!」
「考えられるとしたら…一つしかあれへんな…」
と、そこへもう一人の人影が現れる
「ご名答!流石は龍賢者ってところかしら?」
「お、お前は!?『龍々』!!」
「龍々?」
「ウチらが倒した邪龍一族の幹部の一人や…」
「そもそも、なんでテメェが生きてやがる!?お前らあの時確かに俺達が倒したはず!」
「ウフフ…確かに私は一度死んだ…でも私はこう見えて用意周到でね、万が一の時の為に自分自身のクローンを作っておいたのよ!」
「ク、クローンだと!?」
「そう言うこと!私の身にもしものことがあった時に起動するように仕込んでおいたのよ!そして僅かに残っていたお父様の細胞を元にこの一年で邪龍一族を復興させたの!まさしく私ってば天才ね♪アッハハハ!」
「ふざけんな!これ以上テメェらの思い通りになんてさせるか!とっとと一矢を返せ!」
「無駄よ!この子はもう私の物、超強力に洗脳してあるからちょっとやそっとじゃ解けないわ!」
「野郎…やっぱりそういうことかよ!」
「さぁドラゴンレッド!あいつらをやっちゃいなさい!」
「はい…」
「あなたもいらっしゃい!」
と、そこへ現れたのは龍々によって改造された霊獣『邪龍化け狸』だった。
「あれは…霊獣じゃねぇか!?どういうことだ!」
「この子は私の新たな協力者からもらった私の可愛い下僕…どう?可愛いでしょ?」
「協力者…?まさかお前、陰丸一族と手を組んだか!?」
「ピンポンピンポーン!正解!さぁ、あいつらをやっちゃいなさい!」
「ポンポコー!」
「…『ドラゴンチェンジ』」
ドラゴンレッドに変身する一矢
「くそ、こうなりゃやるしかねぇか!」
「あぁ、ぶん殴ってでも一矢の目ェ覚ましたる!」
「俺達も手伝うぜ!」
「あぁ頼む!いくぜ!」
「『ドラゴンチェンジ』!!」
「『霊獣転生』!!」
「『雷獣転生』!!」
変身し、ドラゴンレッドと邪龍化け狸と対峙する
「一矢!いい加減目ェ覚ませ!」
ドラゴンレッドに挑みかかるドラゴンブルーとドラゴンイエロー
「ぬぅあぁぁぁ!!」
二人の攻撃をもろともせず弾き飛ばす
「このアホ!えぇ加減にせぇや!」
銃を乱射するドラゴンイエロー、しかし全部剣で弾かれてしまう
「くっ!」
「こんなハンパな攻撃じゃダメだ!本気でいかねぇと!」
「んなこと言われんでも分かっとるわ!ガンガン攻めるで!」
「あぁ!」
一方でヨーカイジャーは邪龍化け狸と対峙していた。
「ポンポコー!」
邪龍化け狸は葉っぱを取り出してその場に投げる、すると葉っぱはたちまちカゲオニの姿に変わった。
「葉っぱがカゲオニに!?コイツの能力か!?」
「そういや化け狸って霊獣は葉っぱ使って人を化かすって聞いたことがあるけど、こういうことだったのか!」
「感心してる場合じゃないでしょ!とにかく片付けるわよ!」
邪龍化け狸の出したカゲオニ達を次々と片付けていくヨーカイジャー、しかし邪龍化け狸は次から次へと葉っぱを使って敵を出してくる。
「キリがないわ!こうなったら本体の狸を直接叩くわよ!政宗!」
「オーライ姉貴!」
ブルーとグリーンとで超スピードで邪龍化け狸に接近する。
「ポンポコっ!?」
「終わりよ!」
「くらえ!」
二人同時に刀を振り下ろす、しかし背後から突然何者かに銃で撃たれてしまう。
「姉ちゃん!マサ!」
「邪魔しないでくれるかしら?」
「龍々!」
「さぁお遊びはここまでよ!とっとと始末しちゃいなさい!」
「…『ドラゴン・フィニッシュ』」
ドラゴンレッドの強烈な一撃がドラゴンブルーとドラゴンイエローに直撃する
「ぐぁぁぁ!!」
変身が解かれ、その場に伏す潤平と正子
「潤平さん!正子さん!」
「…くっ!か、一矢」
「…死ね」
潤平に刃を振り下ろすドラゴンレッド、と その時だった。
「『龍の波動』!!」
どこからともなく岩と風が飛んできてドラゴンレッドに当たる。
「っ!?」
「お前ら!?」
そこに立っていたのはリュウケンジャーの『ドラゴンブラック』と『ドラゴンホワイト』だった。
「潤平君!正子ちゃん!久しぶり!」
「お待たせだっぺ!」
「晴美ちゃん!」
「大樹!」
「事情は大体博士から聞いたっぺよ!オラ達も協力するっぺ!」
「頼もしいじゃねぇの…」
「くっ、残りの二人も出てくるなんて計算外だったわね…ここは一先ず退くわよ!」
と、退散していく龍々達
「待て!くそっ!逃がしたか!」
「二人とも大丈夫?ひどい怪我…」
変身を解除して二人に歩みよる
「このくらいかすり傷や、てかお前ら来んの遅すぎやで!」
「ゴメンゴメン!今ウチ全国ツアーの真っ最中でさ今日も九州でライブだったから中々抜け出せなくって…」
「オラも実は二人目ができちまってよ…今嫁さん一番デリケートな時期だから中々いけれなかったんだべ」
「そうだったのか…お前らも相変わらずなんだな、ハハハ」
と、四人で話していると
「あ!ああああああー!!」
突然百華が大きな声を挙げた
「も、百華?どうしたんだいきなり!?」
「ねぇねぇ!もしかして、『ドラゴネストライブ』のハルルちゃんだよね!?」
興奮した様子で晴美に駆け寄る百華
「え?う、うん…」
「うわぁ~本物だぁ~!モモカ『ドラトラ』のファンなの!曲の振り付けも全部覚えてるし!」
「あ、ありがとう…あれ?そういうあなたはもしかして『モモちゃんねる』のモモちゃん!?」
「えっ!?モモカのこと知ってるの!?」
「知ってるよ~!動画いつも見てるよ~!特に大食いチャレンジ企画が大好きで~」
「え~!嬉しい嬉しい!!まさかハルルちゃんがモモカの動画見ててくれたなんて感激~!」
二人してキャイキャイはしゃぎ回る。
「…やれやれ、何がなんやら」
「それよりも、一先ず研究所に行って二人の手当てでもするべ」
「ああ分かった、お前達も一緒に来い」
「えっ?いいのか?」
「いいぜ、来いよ…」
リュウケンジャーのアジトへ向かう一同。
第二章 奪還作戦
…リュウケンジャーのアジトに到着する一行
「おぉみんな、無事だったか!」
「博士!」
「はじめましてヨーカイジャーの諸君、私は龍紋寺 辰五郎じゃ」
「はじめまして」
「おーい辰美や、潤平君達の手当てを頼めるか?」
「はーいおじいちゃん!」
奥の部屋から辰美が救急箱を持ってくる
「悪いな辰美ちゃん…イテテ」
「ほら、じっとしててください」
「それにしても、すまなかったな…君達まで巻き込んでしまって」
「いえ、あの龍々とか言う女…陰丸一族と手を組んでるって言ってました、陰丸一族が絡んでるとなれば俺達は黙ってみてるわけにもいかないんで…ところで、あの邪龍一族とは一体?」
「…うむ、邪龍一族とは遥か昔、千年以上前に強力な妖術を使って悪さを働いておった凶悪な者達でな、一度は我がご先祖の手によって壊滅に追いやったものの二年前に突如復活し、またこの世を恐怖に陥れんとしていたんじゃ」
「そこで、邪龍一族を倒した『龍賢者』の子孫であるアタシ達がここに集められてリュウケンジャーになって再び邪龍一族と戦ったの」
「そんで、一年ぐらい前にその邪龍一族の長である『邪龍 獄龍斎』を倒したんだけんども…まさかまたこんなことになっただなんて」
「そう、そういうことだったのね…」
「おまけに俺達の仲間だったドラゴンレッド、一矢が拐われちまって…なんとかして助けたいが、どうすりゃいいか…」
一同が頭を抱えていると
「諦めるにはまだ早いんじゃないか?」
「えっ?…あっ!」
そこへある人物が現れ、仰天するリュウケンジャーの面々
「た、『辰哉さん』!?」
「嘘、なんで?てかお前…歩けるのか?」
「ん?皆さん、何を驚いてるんですか?」
「あいつは『龍紋寺 辰哉』や、博士の孫で辰美の兄貴で、そんでもってウチらリュウケンジャーの仲間、『ドラゴンナイト』や」
「フフ、どうやらみんな驚いてるようだな?」
「当たり前だよ!だってお前あん時…」
…かつて辰哉は邪龍一族に囚われて体を改造されて『邪龍騎士 龍牙』として邪龍一族の用心棒としてリュウケンジャーと戦ったことがあり、その時に体に仕込まれた『逆鱗モード』によって暴走してしまい、なんとか強い精神力により抑え込むことに成功するも体が逆鱗モードの負荷に耐え切れず、最終決戦の時に無理に限界を超えて体を酷使したことが原因で辰哉は自分の足では二度と歩けない体となってしまったのだった。
だがしかし、皆の前に現れた辰哉はしっかりと自分の足で立って歩いていた。
「一体どうなってんだよ…もしかして、治ったのか?」
「ん?フフ…」
勿体ぶって鼻で笑う辰哉、その後ろから車椅子に乗った白衣姿の辰哉が現れた。
「よう、元気そうだなお前達!」
「なっ!?」
「い゛っ!?」
もう一人の辰哉が現れて驚きを隠せない一同
「おいおいおいおい!どうなってんだ!?同じ顔の人間が二人!?」
「もしかして、双子?」
「驚いたか?コイツは俺の助手用に俺が自分で作った高性能AI搭載型のアンドロイド、その名も『T-28』だ!」
「へ?じ、じゃあ…これ、ロボットなの?」
「ただのロボットじゃないぞ、俺の性格や行動パターンや思考やその他を全てコイツにインプットしてある、最早完全にもう一人の俺だ」
「…ところで辰哉よ、お前さんさっきの話は聞いていただろう?何かいい策はないか?」
「あぁ、それなら…こいつの出番かな?」
すると辰哉は白衣の内ポケットからある装置を取り出した。
「これは?」
「こいつは今、開発中のウイルスに侵されたプログラムを正常に戻す為の装置、洗脳された人間に効果があるかはまだわからんが、こいつで一矢の洗脳を解けるかも知れない」
「ホントかよ?」
「でも今の現状じゃ他に手立てはないわけだし、今はこれに賭けて見ましょう」
「姉ちゃんの言う通りだな、少しでも可能性があるなら試してみる価値はあるんじゃないか?」
「フッ、なんやアンタ…一矢みたいなこと言いよるな」
「えっ?そうなんですか?」
「あぁ、いつもバカみたいに前向き思考でいつも俺らのこと引っ張ってな」
「その癖考えなしの無鉄砲でアタシ達仲間の為なら自分の身なんてお構い無しで」
「でもオラ達は、そんな一矢にいっつも助けられて励まされてなんとか最後まで戦ってこれたんだべ!」
「せやからウチらは、なんとしても一矢を助けたいんや!」
「皆さん…えぇ、なんとしても一矢さんを助けましょう!」
「おぉ!!」
…一方その頃、邪龍一族のアジト跡地の龍々の隠れ家
「…うーん、ここは?」
目が覚める一矢、手足を鎖で縛られて地下牢に監禁されている。
「お目覚めかしら?ドラゴンレッド?」
「龍々!お前!」
「あらあら、もう解けちゃった…やっぱりしぶといわね龍賢者は」
「お前どういうつもりだ?一体何を企んでる!?」
「もちろん、あなた達への復讐よ!あなた達龍賢者を根絶やしにしてお父様の仇を取るの!」
「そんなこと!絶対にさせない!必ず俺の仲間が助けてくれる!そしてお前の企みを絶対に止めてやる!」
「無理ね、精々そこで吠えるだけ吠えてなさい!アッハッハッハッハ!」
「おい待て!ここから出せ!おい!」
「うるさいわね…それっ!」
何かのスイッチを入れる龍々、すると一矢の体に強烈な電流が流れた。
「ぐあぁぁぁ!!」
電流に悶え苦しむ一矢、やがて電流に耐えかねて気絶した。
「ウッフッフ、あなたはまだ殺さないであげる…た~っぷりと利用するだけ利用してボロボロになるまでじ~っくりといたぶってあげる、さぁ!仕事の時間よ!」
一矢の錠を外す、すると一矢はムクリと起き上がる、その目は虚ろな眼差しをしており再び洗脳された様子。
「…はい、かしこまりました」
…一方でリュウケンジャーのアジトでは
『ヴー!ヴー!ヴー!』
アジト内の警報装置が鳴り響く
「な、何!?」
「現れたな…博士!」
「うむ、ちょっと待ってろ!」
モニター画面に映像を映す、場所は町外れの採石場でそこには一矢と龍々の姿が映し出されていた。
「一矢!」
「あの龍々とか言う女も一緒だな…皆さん、行きましょう!」
「あぁ、絶対に一矢を取り戻したる!」
直ちに現場へ急ぐ一同
第三章 聖龍、集う
…現場に到着する一同、そこで龍々と一矢が待ち構えるように立っていた。
「よく来たわね、待ってたわよ!」
「龍々!大人しく一矢を返せ!」
「ウッフッフ、返せと言われて大人しく返す訳ないでしょ?アンタ馬鹿?」
「てめぇ…!」
「アホ!あないな安い挑発に乗っかってどないすんねん!」
「とにかく、考える暇はありません!力ずくにでも一矢さんを取り戻しましょう!」
「アタシ達であの龍々とか言う女を食い止めるわ!その隙にあなた達で例の装置で洗脳を解いて!」
「あぁ!」
「任せろや!」
「合点だべ!」
「OK!」
「よし、いくぞ!」
「『ドラゴンチェンジ』!!」
「『霊獣転生』!!」
「『雷獣転生』!!」
「…さぁ、やってしまいなさい!」
「はい…『ドラゴンチェンジ』」
まずは作戦通りに龍々の足止めを図るヨーカイジャー
「俺達が相手だ!龍々!」
「フン、なるほどね…いいわよ!あなた達は私が遊んであげる!」
と、ブレスを取り出して左腕に装着する
「あっ!あれは!?」
「ウッフッフ…篤と見なさい!『邪龍チェンジ』!!」
龍々は『ドラゴンキラー』に変身する
「嘘っ!?あいつも変身できるの!?」
「怯むな!とにかくやるぞ!」
一斉にドラゴンキラーに向かっていくヨーカイジャー
「さぁ、楽しみましょう!」
…一方でドラゴンレッドの洗脳解除を図るリュウケンジャー
「一矢ぁぁぁ!!」
装置を取りつける隙を作る為にドラゴンレッドに全力で挑みかかる四人
「うぉぉぉ!!」
「うがぁぁぁ!!」
四人掛かりにも関わらず、諸ともせずに圧倒するドラゴンレッド
「くっ!強ぇ!でも、負けねぇ!うらぁぁぁ!!」
渾身のパンチを見舞うドラゴンブルー、それを腕をクロスさせて防ぐドラゴンレッド
「どっせーい!!」
力いっぱい突進するドラゴンブラック、ドラゴンレッドの体をがっしりと掴んで逃がさないように踏ん張る。
「ふんごぉぉぉ!!」
「ナイスや大樹!そのまま持ちこたえとき!」
隙ができた瞬間を狙って装置を取りつけにかかるドラゴンイエロー
「うぅ…うがぁぁぁ!!」
次の瞬間、ドラゴンレッドは力ずくでドラゴンブラックを持ち上げてドラゴンイエロー目掛けてぶん投げた。
「!?」
「うわっ!?」
勢いよくぶつかる両者、その拍子にドラゴンイエローの手から装置が離れてしまう。
「しまった!」
飛んでいった装置はコトリと地面に落ちる、それを奪いかかろうとするドラゴンレッド
「マズイ!」
すると、一足早くドラゴンホワイトがアクロバティックな動きで装置をかっさらう
「へへっ!いただき!」
「晴美ちゃんナイス!」
「うぅ…」
「今だ!押さえつけろ!」
再び隙を突いて三人掛かりでドラゴンレッドにしがみつく
「今や!」
「OK!」
そして、とうとうドラゴンレッドに装置を取りつけることに成功する。
「ぐっ…あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
頭を抱えて悶絶するドラゴンレッド
「頼む!上手くいってくれ!」
するとしばらくして動きが止まり、変身が解けてその場に倒れ込む一矢。
「一矢!」
変身を解いて一矢に駆け寄る四人
「…みんな、俺は…一体?」
「この野郎!散々手間ぁかかせやがって!」
「ホンマやでこのドアホ!どんだけ心配した思っとんねん!」
「でも、無事でホントに良かったっぺ!」
「うんうん、良かった良かった!」
「潤平君…正子さん…大樹君…晴美ちゃん…ありがとう」
すると、ドラゴンキラーにやられたヨーカイジャー達が吹っ飛んでくる。
「お前らっ!?」
ダメージが深く、変身が解けるヨーカイジャー
「くっ!あの女…強い!」
「大丈夫か!?」
「…よくもやってくれたわね、もう許さないわ!一人残らずコテンパンにしてあげる!」
と、指を鳴らすとどこからともなく邪龍化け狸が現れる
「ポンポコー!」
現れるや否や邪龍化け狸は葉っぱをばら撒き大量の邪龍兵軍団とカゲオニ軍団を作り出す。
それだけではなく、かつての邪龍一族の幹部だった邪龍三兄弟の長男『爆龍』と次男『龍明』、そして邪龍一族首領の『邪龍 獄龍斎』を作り出した。
「そんな!?爆龍に龍明、それに獄龍斎まで!?」
「ウッフッフ、これでもう終わりよ!覚悟なさい!」
するとその時、バイクに乗った辰美が辰哉、基…T-28を連れて颯爽と現れた。
「皆さんお待たせしました!」
「辰美ちゃん!辰哉さん…じゃなくて、T-28!なんでここに?」
「辰哉のご命令だ、お前も現場に駆けつけてみんなと一緒に戦え、とな」
「そ、そうなんか…でも、アンタも戦えるんか?」
「問題ない、マスターに頼んでマスターのこれまでの戦闘データを一式インストールしてもらった、例え今はアンドロイドだろうと俺は俺だ、最後までお前達と一緒に戦う…それが俺流の流儀だからな」
「辰哉さん…」
「辰美、危ないから下がっていろ…」
「うん!皆さん頑張って!」
バイクに乗って走り去る辰美
「あーもう!頭にきた!こうなったらあんた達なんかさっさと捻り潰してあげる!」
「それはこっちの台詞だ龍々!俺達が全員揃ったからには、もうお前達の隙にはさせない!」
「俺達陽向一族と、龍賢者の力を見せてやる!みんな、いくぞ!」
「おう!」
「『ドラゴンチェンジ』!!」
「『霊獣転生』!!」
「『雷獣転生』!!」
「『業火の龍賢者!ドラゴンレッド!!』」
「『流水の龍賢者!ドラゴンブルー!!』」
「『雷鳴の龍賢者!ドラゴンイエロー!!』」
「『大地の龍賢者!ドラゴンブラック!!』」
「『疾風の龍賢者!ドラゴンホワイト!!』」
「『白銀の龍騎士!ドラゴンナイト!!』」
「『聖龍戦隊!リュウケンジャー!!』」
「『猛る若獅子!ヨーカイレッド!』」
「『瞬神の猫又!ヨーカイブルー!』」
「『剛力の鬼熊!ヨーカイイエロー!』」
「『天昇の龍!ヨーカイグリーン!』」
「『魅惑の九尾!ヨーカイピンク!』」
「『正義の稲妻!ヨーカイジャスティス!』」
「『霊獣戦隊!ヨーカイジャー!!』」
「我ら無敵の!」
「『ドリーム戦隊』!!!!!」
「篤と見よ、龍の力ぁ!!」
「陽向一族の名の下に、悪しき魂を浄化する!!」
「正義の名の下に、沈め!!」
激突する邪龍・陰丸一族連合軍とドリーム戦隊
爆龍と対峙するドラゴンブルーとヨーカイグリーン
「だらぁぁぁ!!」
嵐のようなパンチのラッシュを浴びせるドラゴンブルー
「次は俺だ!はぁぁぁ!!」
爆龍を斬り刻むヨーカイグリーン
「やるなぁお前!」
「へっ!アンタもな!最後は一緒に決めるぜ!」
「OK!」
「『ドラゴン・ビッグウェーブアッパー』!!」
「『奥義・無双剣舞 龍牙鋭斬』!!」
二人の必殺技が炸裂し、爆龍を撃破する。
「やったな!」
「イェイ!」
互いに拳を付き合わす
一方、カゲオニ・邪龍兵軍団を一手に引き受けるドラゴンブラックとヨーカイイエロー
「どっせーい!!」
「うぉぉぉ!!」
両者怪力を生かしてバッタバッタとカゲオニ達を薙ぎ倒していく。
「ぬぅ…流石に数が多すぎるべな…」
その時ドラゴンブラックの後ろから邪龍兵が襲いかかる。
「!?」
「大樹さん危ない!」
奇襲してきた邪龍兵を返り討ちにするヨーカイイエロー
「助かったべ!」
「えぇ!」
「よし、こうなったら一気に蹴散らすべ!剛丸君!」
「はい!」
と、二人は互いに背中合わせになり武器を構えてぐるぐると独楽のように回り出した。
「名付けて!『ヨーカイ・ドラゴン パワートルネード』!!」
そのまま勢いよく回り続けて竜巻のような威力を生みカゲオニ達を巻き込んで蹴散らしていく。
「よし!トドメだべ!」
「はい!」
「『ドラゴン・グランドブレイク』!!」
「『奥義・熊手剛力拳』!!」
二人の必殺技が炸裂し、全てのカゲオニ・邪龍兵軍団を撃破する。
「やったべ!」
「はい!でも、うへぇ…目、回った」
「オ、オラも…」
一方、龍明と対峙するドラゴンイエローとヨーカイブルー
「いくでぇ!」
龍明に向けて銃を乱射するドラゴンイエロー、しかし龍明はドラゴンイエローの撃った弾丸を鉄扇で華麗に捌いていく。
「こなくそ!ナメんなやぁ!」
更に銃を撃ちまくるドラゴンイエロー、龍明はどんどんと弾丸を弾いていく
と、そこへヨーカイブルーが一瞬の隙を突いて懐に入り下から鉄扇を蹴り上げて落とした。
「今よ!」
「よっしゃ!」
ここぞとばかりに力を込めて弾を放つ、弾は見事に命中する。
「さぁトドメといくで!」
「いくわよ!」
「『ドラゴン・スパークリングショット』!!」
「『奥義・瞬神猫爪乱舞』!!」
二人の必殺技が炸裂し、龍明を撃破する。
「ふ~っ、やるやんアンタ!」
「あなたもね!」
一方、邪龍化け狸と対峙するドラゴンホワイトとヨーカイピンク
「ポンポコー!」
葉っぱの妖術で敵を作り出し二人を翻弄する邪龍化け狸
「くっ!これじゃ上手く近づけない!」
「ここはモモカにおまかせ!狸になんて負けないんだから!『幻技・大樹縛りの術』!!」
と、太い根が地面から生えて邪龍化け狸達の動きを封じる。
「おぉ!」
「まだまだ!『幻技・煉獄火葬の術』!!」
幻術の炎で焼き尽くす、すると邪龍化け狸の呼び出した敵は消えて葉っぱに戻った。
「ポ、ポンポコー!」
炎を熱がり悶え苦しむ邪龍化け狸
「モモちゃんスゴい!よぉしアタシも!」
と、ドラゴンバトンを取り出して邪龍化け狸に接近する
「イチ!ニッ!そぉれっ!」
そしてリズミカルなステップを踏みながらバトンで殴打していく
「はっ!そのステップは!ドラトラの『恋するハートビート』の振り付けのステップ!」
「流石モモちゃんよく分かったね!さぁモモちゃんもカモン!」
「うん!」
二人揃ってステップを踏み息を合わせて邪龍化け狸に攻撃を加える。
「さぁ最後にフィニッシュ!」
「いっくよ!」
「『ドラゴン・ハリケーンクラッシュ』!!」
「『奥義・幻技 演舞百華葬』!!」
「ポンポコー!!」
二人の必殺技が炸裂し、邪龍化け狸を撃破する
一方、獄龍斎と対峙するドラゴンナイトとヨーカイジャスティス
「はぁぁぁぁ!!」
「たぁぁぁぁ!!」
二人同時に挑みかかる、だが二人の剣は受け止められて弾かれてしまう。
「くっ!本物ではないとはいえ、やっぱ獄龍斎は獄龍斎か…一筋縄にはいかないか」
「うむ、ここは我らも全力で挑まねば!」
「あぁ、だったら本気でいかせてもらおう!『逆鱗モード』!!」
逆鱗モードを解放するドラゴンナイト
「おぉ…これは見事、ならば私も!『雷獣覚醒』!!」
『真・雷獣モード』に変身する
「パワー全開だ!」
「承知!」
全力で獄龍斎とぶつかり合う二人、僅かだが段々と獄龍斎を圧していく。
「くらえ!」
ドラゴンナイトが獄龍斎の腹に正拳突きをくらわし、ヨーカイジャスティスが雷エネルギーを集中させて力強く斬り裂く
「トドメだ!」
「うむ!」
「『ドラゴン・アングリーフィスト』!!」
「『奥義・雷光瞬烈斬・真』!!」
二人の必殺技が炸裂し、獄龍斎を撃破する
そして、ドラゴンキラーと対峙するドラゴンレッドとヨーカイレッド
「はぁっ!」
怒濤の攻撃を仕掛ける二人、しかしドラゴンキラーは二人の攻撃を諸ともせずに二人をあっという間に蹴散らしてしまう。
「ぐっ!つ、強い!」
「なんか、昔よりも断然強くなってやがる!」
「当然よ!この体は本体の私よりも戦闘力を格段に上げてあるの!もうあなた達に二度と負けない為にね!」
「くそ!成す術なしか!」
「フッフッフッ、確かに強い…でも、俺はあいつに勝てる方法を一つだけ知ってる!」
「一矢さん?何かいい方法があるんですか?」
「あぁ、それは…俺達が、あいつよりも何倍も何十倍も強くなればいい!」
「えぇ~!?そんな無茶苦茶な…」
「そんなことないさ、逆に考えてみなよ!俺達が強くなればあいつにだって簡単に勝てるはずだろ?これぞシンプル且つ合理的な必勝法だ!」
「…はぁ、潤平さん達の言った通り…度がすぎるほどのポジティブシンキングってホントだったんですね…まぁいいや、こうなったらとことんまで乗ってあげますよ!」
「そうこなくちゃ!えっと、そういえば君の名前…」
「雄吾です、陽向 雄吾!」
「よし!いくぞ雄吾君!」
「はい!」
再びドラゴンキラーに挑みかかる。
「何度やっても無駄よ!」
二人の攻撃を次々とかわしていく、ところがしばらくすると、段々と動きが二人に読まれつつあった。
(そ、そんなバカな!この二人、私の動きを見切り始めてる!?)
「よし!段々乗ってきたぜ!」
「いいね!その調子!」
「くっ!調子に乗らないで!」
二人に向けて銃を放つ、二人はそれをバック転でかわす
「よし!このままどんどんいこうか!」
「はい!」
「『龍王チェンジ』!!」
「『四神転生』!!」
互いにキングドラゴンレッドと四神モードに変身する
「くっ…!」
「うぉぉぉ!!」
二つの最強の力が合わさり、どんどんとドラゴンキラーを圧していく。
「そんなっ!?こんなことって…」
「これで終わりだ!龍々!」
「『キングドラゴン・パニッシャー』!!」
「『奥義・四神剛烈波』!!」
二人の最強の必殺技が炸裂
「いやぁぁぁぁ!!」
二人の必殺技が直撃し、変身が解ける龍々
「う、うぅ…」
「さぁ、これで終わりだ観念しろ!」
「まだよ、まだ…終わっちゃいないわ!」
龍々は懐から謎のスイッチを取り出して押した、すると突然山が割れて割れた山から怪獣のような巨大なロボが現れた。
「な、何じゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「これぞ私の技術力の粋を結集して作りあげた究極の最終兵器!これであんた達を倒してあげる!」
と、いって怪獣ロボに乗り込む龍々
「一矢!」
「雄吾!」
全員合流してきた
「なんだアレ?デッケェー…」
「あれが龍々の奥の手か…厄介だな…」
「こうなったら何としても止めよう!」
「あぁ!」
「『聖龍召喚』!!」
「マスター、発進をお願いします」
『了解!』
「獅子丸!みんな!」
「阿犬!吽犬!」
「『聖龍合体』!!」
「『聖龍変型』!!」
「『霊獣合体』!!」
「『雷獣合体』!!」
「完成!『ダイリュウジン』!!」
「完成!『ソウリュウジン』!!」
「完成!『ヨーカイオー』!!」
「完成!『ライジュウオー』!!」
怪獣ロボと対峙する四大ロボ
「バオォォォ!!」
「うぉぉぉ!!」
果敢に立ち向かう、しかし怪獣ロボのあまりのパワーに歯が立たない。
「うわぁぁぁ!!」
「アッハッハッハ!不様ね!このまま踏み潰してあげる!」
「させるかぁぁぁ!!」
ヨーカイオーを庇い踏み潰されるダイリュウジン
「リュウケンジャー!このっ!」
怪獣ロボの足を払いダイリュウジンを救出する
「ありがとう!」
「礼なら後だ!それよりもどうやって倒したらいいコイツ?」
「あぁ、パワーがまるで違いすぎる…」
成す術なく立ち尽くす一同
「ボサっと立ってる暇はないわよ!」
次の攻撃を仕掛ける怪獣ロボ
「危ない!」
二体を庇って攻撃されるライジュウオーとソウリュウジン
「うわぁぁぁ!!」
ダメージが深く合体が解除される
「雷童丸ー!」
「T-28!」
「アッハッハッハ!さぁ、残るはあなた達だけね!覚悟しなさい!」
「くっ!」
絶体絶命のピンチを迎えたその時だった。
『あー…あー…お前達、聞こえるか?』
突如リュウケンジャーのブレスに辰哉から通信が入った。
「?、辰哉さん?」
『いいかお前達、よく聞け!お前達龍賢者の力をヨーカイジャー達に送るんだ!』
「龍賢者の力を?どういうことですか?」
『今は説明してる暇はない!とにかく早く!』
「わ、分かりました!みんな!」
「おう!」
「おーい!ヨーカイジャー!」
「?」
「俺達の力、受け取れ!」
するとリュウケンジャーは自分達の力を込めた光の玉をヨーカイジャーに向けて投げる。
「!?」
するとみるみる内に力湧き、立ち上がった
「な、なんだこの不思議な力!?」
「見てこれ!」
すると、全員の手の上に不思議な『マガ魂』が現れた。
「これは…みんな!」
「おう!」
霊斬刀に不思議なマガ魂をセットする
「『聖龍・マガ魂!!うぉぉぉ!!』」
「なっ!?うわっ!?」
マガ魂をセットした瞬間突如眩い光に包まれた
「うぉぉぉ!?なんか知らねぇけどすげぇ力だ!」
「なんか、いける気がする!」
「な、何なの一体!?くっ、眩しい…」
「これで最後だ!いくぞぉぉぉ!!」
「『ヨーカイオー・フルブラスト・ドラゴンスクリーム』!!」
二大戦隊の力が一つとなり、怪獣ロボを見事に撃破した。
「そ、そんな…一度ならず二度までもこんな連中にやられるなんて…いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
断末魔とともに爆発する。
「ぃやったぁぁぁぁぁぁ!!!!俺達の勝利だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
大勝利を飾り喜び合う一同
…数日後、ヨーカイジャーは中断となっていたキャンプにリュウケンジャーを誘ってやってきていた。
「おーし!肉焼けたぞー!じゃんじゃん食えー!」
「いただきまーす!」
「ホント悪いね、俺達までごちそうになっちゃって…」
「いいっていいって!邪龍一族を倒したお祝いってことで!一矢さん達も遠慮なく!」
「ハハ、一矢でいいよ!雄吾!」
「フッ、じゃあ…一矢!乾杯っ!」
「あぁ!乾杯!」
互いにグラスを突き合わせる
ワイワイと盛り上がる一同、そしてひとしきりキャンプを堪能したところで
「ねぇねぇ!折角だしみんなで記念写真撮ろうよ!」
「おっ?いいねぇ!撮ろう撮ろう!」
「よーし、じゃあみんな並んで並んで…」
全員で集まって記念写真を撮る。
「いくよー!はい、チーズ!」
完