表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ファンタジー的世界観でサクッと読むヒューマンドラマのすゝめ

不思議の異世界の俺は、常識に飢えている

作者: 絹ごし春雨

「お主ら、ここに来るまでに一体何体殺めた?一体どれだけの犠牲を払った?」

「それほどまでにして妾は倒すべき悪か?」


魔王のその言葉に、俺は歓喜した。



 俺、日野ひの小太郎こたろうは異世界転移者だ。高校のクラスメイトと放課後、第4回ラノベ評論会を開いていたとき、その場にいた他の2名とともに、光る魔法陣に吸い込まれた。


 王子様と王女様に迎えられた俺たちは、魔物の巣食う世界を救う勇者たちだと伝えられた。

一緒に転移してきた清水しみず清子きよこは聖女、高田たかだ圭太けいたは俺と同じく勇者だった。


「どうか世界をお救いください。私たちの希望はあなた方だけなのです」


「ヒャッホー。キタコレ。俺の時代」

「うんうん。私たち頑張りますっ」

__は?ちょっと待てよ。俺は混乱していた。圭太、清水、お前ら頭おかしくない?


「おいおい。ここはラノベじゃないんだぞ。安請け合いするなって」

言った俺に2人は理解できないといった目を向けて来る。

「何とかなるっしょ」

「困ってるって言ってるじゃん。助けてあげないと」

__いや。助けて欲しいの、俺ですけど。


「とりあえず、状況確認は必要だろ?」

「まあ、そうだな。すみません。俺たちはどうやって魔物から世界を救ったらいいんですか?」

ようやく、まともそうなことを聞いた圭太に王女様が答える。


「文献通りなら、勇者様がたは、こちらに来るときに神より絶大な力を授けられているはずです。その力を使って魔物を減らし、その王である魔王を倒して欲しいのです」


「チートキター!」

「あの、その力っていうのは、どうやったらわかるのでしょうか?」

俺は今にも踊り出しそうな圭太を横目に聞く。これ、大事だ。何しろ、地球にいた時と何も変わった感じがしない。


「不安に思うのも仕方ありません。騎士団長、前へ」

王子が声をかけるとガッチリとしたいかめしい男性が前に出る。

「木劍をお取りください。実践をすれば、伝承の通りかどうかわかるはずです。小さな結界を張りますので、外に被害が出る心配は無用です」

__は?頭おかしいの?生まれてこのかた、剣とか持ったことありませんけど。


「俺がやる」

圭太が前に出る。その勇気だけは買う。俺にはとても真似できない。


「では、はじめっ!」

王子の号令で打ち合いが始まった。

__ん?

俺は始まってすぐ異変に気付いた。開始1秒で負けると予想していた圭太が、騎士団長と打ち合いを続けている。明らかに、おかしな光景だった。


「やめ!」

俺は息を荒くしている圭太を問い詰めた。

「お前、剣道とかやってたっけ?」

「いや。剣を握るとなんか勝手に体が動いて……本当だよ。小太郎もやってみろって」

「いや、俺は……」


「そちらの勇者様もぜひ、よろしければどうぞ。ご自分の力が分からないのは不安でしょう?」

王子の言葉に、しぶしぶ頷く。現状はできるだけ把握しておきたかった。

木剣を握ると、手に馴染む感覚がした。驚きに目をみはる俺の耳に王子の声が響く。


「はじめっ!」

一気に体にかかる威圧が増す。だが、俺は、次の瞬間、騎士団長の重い一振りを受け止めていた。これは、反射だ。見えないはずの剣の予備動作を俺の目は読んでいる。異常だった。しばらく受け身の打ち合いを続けていると目が慣れてきた。明らかに最初からおかしかったが、今は剣の軌道がスローモーションのように見える。


「やめっ!」


緊張の糸が切れて、俺は床に座り込む。

「な?すげーだろ?」

目を輝かせた圭太に、しかし俺は答える元気もない。ガクガクと自然に震えそうになる身体を抑えるのに必死だった。俺の身体は一体どうしてしまったんだ?これではまるで……

__人間じゃないみたいじゃないか。


「あ、怪我してる」

剣など握ったことのなかった俺の手は、木剣で騎士団長の重い一撃を受け止めたことで真っ赤になっていた。

「痛そう」

言った清水が手をかざし、目を閉じる。しばらくして、手をどかすと俺の手は赤みが取れ元に戻っていた。痛みもない。


「おお。聖女様も素晴らしい力をお持ちで」

王子がにっこり微笑む。

「やだっそんな……ありがとうございます」

清水はもじもじと身体をくねらせている。


ここまで来ると恐怖しかなかった。俺たちの身体は知らない間に改造でもされてしまったのだろうか?


 その日は王様に謁見し、魔王を倒したら元の世界に帰れることが伝えられ、解散となった。俺はどうしようもなく不安だった。だが、これは俺にとって悲劇の始まりでしかなかった。


 次の日から、俺と圭太は騎士団の稽古にぶち込まれた。普通の男子高校生がついて行けるものではなかったが、おかしくなった俺たちの身体はそれに耐え、剣術の腕はぐんぐん上昇した。


何しろ、スローモーションで見えるのだ。あとは、その隙をついて攻撃できるようになるだけだった。


そして、1ヶ月後、俺たちは魔王討伐の旅に出た。ここから俺にとっての悲劇は加速していく。


街に出ると、そこは大きく、沢山の人で賑わっていた。

「スリよ!誰か取り押さえて!」


女性の声がして、俺はとっさに走ってきた男の腕をひねり上げた。男の手から財布が落ちる。男は財布を諦め、俺を突き飛ばして走り去ろうとしたが、俺の増強された腕力のおかげでかなわず、衛兵に突き出された。


「ご協力感謝します。あの男は女子供ばかりを狙う悪質な者でありまして、私どもも捕まえる機会を狙っておりました」


 スリがどのくらいの刑罰になるのかわからなかったが、地球でもよくある話だし、スラムなんかじゃ死活問題だ。衛兵に突き出した俺の判断が正しかったのか迷うところだ。


俺がスリをした男の身の上をつらつら考えていると、目の前に被害者の女性が立っていた。

「あのっ本当にありがとうございます」

まだ年若い少女といった感じだ。彼女はもじもじしながら感謝の言葉を伝えて来る。

「どういたしまして。体が勝手に動いただけだから、気にしなくて良いから」

俺が言うと彼女はキャーと叫んだ。

「あなたは、きっと私の運命の相手なんだわっ。颯爽と現れて私を助けてくれるなんて。好きです!」

__は?


俺は目が点になった。なにこの急展開。この子大丈夫?

「いや、あの、本当に困ってたんだね。駄目だよ。初対面の人にほいほいそんなこと言っちゃ」

「いえ、私の直感があなたを好きだと言っています!問題ありません!」

__もうやだ。


「悪いけど、俺たち魔物討伐に行かなきゃならないから」

結局、家に寄って欲しいという彼女を勇者の肩書で無理やり納得させた。


「あー疲れた」

俺がげっそりしていると、圭太がうらめしそうにこちらを見ていた。

「いいなー小太郎。あんな可愛い子に告白されて。次から俺、積極的に困ってる人助けでもしようかな」

__ん?

「そうだな。助けたら、良い出会いがあるかもな」

面倒ごとを押し付けたかった俺は圭太をあおった。目の前で困ってる人を見捨てるのは流石に心苦しいが、圭太に押し付けてしまえば関係ない。


「私も困ってる人を助けるわ!」

清水まで意気込んでいる。


さらに1ヶ月後。手頃な魔物を狩りながら進む俺たちの後ろには、なぜか行列が出来ていた。

 なぜかも何もない。圭太と清水のハーレム、逆ハーレムだ。


 この1ヶ月、2人は自重しなかった。失せ物探しに始まった人助けは、重いものを持ってあげたり、席を譲ってあげたり、そこから害獣駆除にランクアップしたのは間もなくで、今は本題の魔物退治の依頼がほとんどを占めている。


清水は、その聖女の謎パワーで病人を直したり、怪我をした人を助けたりしていた。


その困りごとを解消するともれなく誰かの「好きです!」がついて来るのだ。

俺は毎日襲い来る頭痛に苦しめられていた。

__悪夢だ。夢なら覚めてくれ!


この世界の人を好きになる基準がわからない。人の感情が相互理解できないと、人が自分と同じ人間に見えなくなるのだと知った。


魔物退治は、俺も出なくてはいけない。いかに圭太に面倒ごとは任せたいと言っても、丸投げして死なれたら寝覚めが悪い。


だが、俺の出番はなかったかもしれない。清水が怪我を治して助けたという、腕の立つ青年たちが奮闘していた。いかに勝つのが難しい相手とは言っても、それは1対1の話。1匹の魔物に複数人が群がっている状況では関係ない。

「勇者様、とどめを!」

「任せろっ小太郎は雑魚を頼む」


「わかった。圭太、無理はするな」

俺がそう言い終わった時にはザシュッと音がして、イノシシのような魔物の首が落ちた。

むせ返る血の匂いは、何度経験しても吐きそうになる。

「大丈夫か小太郎?」

「ああ……問題ない。ちょっと気分が悪くなっただけだ」


「またかよ。はやく清水に浄化してもらえ」

「ああ」

俺は残っていた子イノシシを狩る。子供を狩ると聞いた時は驚いた。だが、住人にしてみれば、恨みを持たれて大人になって襲撃されたら困るということらしい。


「ううっ清水、頼む」

俺は離れたところで見ていた清水のところにふらふらと歩き膝をつく。

「任せて!」

彼女が手をかざすと、血の匂いが取れ、吐き気がおさまった。

「いつも悪いな」

「ううん。いいよ。このくらいしか出来ないし」


言う清水だが、首が落とされるというグロテスクなシーンを見ていたはずなのに、ケロッとしている。圭太もだ。むしろ圭太は自分から相手を切り込みに行っている。

この環境が2人をそうさせたのか知らんが、一般的な日本人だった俺は駄目だった。適応できずに足を引っ張っている。だが、

__適応したら何かが壊れてしまう。


俺は、自分を自分たらしめているものが崩れ去ってしまうのを、何よりも恐れていた。


 その時だった。不意に突風が吹き、暗雲が立ち込め、見通しが悪くなる。俺が目を閉じ、再び開いた時、そこには頭にねじくれた角を持つ絶世の美女が立っていた。彼女は赤い瞳でこちらの一人一人を見やる。

「ま、まおう……魔王だ!」

魔物退治に加わっていた青年の一人が叫ぶと、彼らは蜘蛛の子を散らすかのように逃げて行った。


そして、その場には、倒されたイノシシもどきと圭太、清水、俺が取り残された。

彼女、魔王は憂いを帯びた声で言った。


「お主ら、ここに来るまでに一体何体殺めた?一体どれだけの犠牲を払った?」

「それほどまでにして妾は倒すべき悪か?」


その言葉に俺は歓喜した。

__なんて、なんてまともな事を言うんだろう。

しかし、他の2人はそう感じなかったみたいだ。


「魔王!お前のせいでみんなが困っている。魔物をけしかけるのをやめるんだ」

「そうよ。あなたたちのせいで、怪我人が出てるのよ!」


「ふん。嘆かわしい。こちらはもう何体も殺されているのに、か?」

「同胞を殺されて復讐をするなというか」


「悪い事をしたなら当然よ!」


魔王は俺の方を凪いだ瞳で見る。俺はその瞳をただ見つめ返し、俺たちの視線は真っ向からぶつかった。俺は、何も言わなかった。だが、おそらく見抜かれた、と思った。


「勇者はどいつもこいつも話にならん」

言った魔王は、次の瞬間俺の目の前にいた。

「小太郎!」

圭太が叫ぶ。


「2日後イストの東大門にて待つ。正午一人で来い」

耳元で囁いて、彼女は姿を消した。


「大丈夫か?転移したのか。逃したな」

「大丈夫だ。なあ、圭太、次の街、確かイストって言ったよな」


「ああ。そうだけど、なんか用か?依頼片付けたら立つ予定だし、明日にはつくと思うけど」

「悪いんだが、街で別行動にしないか?お前らにはその、慕ってきた人達がついてるだろ?たまには、ちょっと一人になりたい気分なんだ」


「そりゃあ……まあ俺は構わないけど。清水は?」

「私もいいよーそれで。最近依頼続きだったし、ちょっとゆっくりしよ?はじめの3日くらい別行動して、その後合流。で、依頼受けて消化して、一週間後に出発って感じでどう?」

「ああ。ありがとう。それでいこう」


 俺はほっとした。もちろん魔王に会うつもりだったからだ。


 次の日到着したイストはなかなか賑やかな街だった。商業の街って感じで露店が出ている。

「じゃあここで解散しよ?」

南大門をくぐったところで清水が言う。

「ああ。じゃ、3日後な」

そして俺たちは別れた。


別れた二人と被らないように宿を取り、次の日に備えて早めに休んだ。

約束の日、俺はそわそわと落ち着かなかった。正確な時間なんてわからないから、影のできる方向を見て東大門に向かう。


邪魔にならないような場所を探してうろうろしていると、後ろから声をかけられた。

「よく逃げずに来たの」

俺はあわてて振り返る。魔王は2日前にみた時にあったねじくれた角を消し、瞳を黒くしている。ぱっと見、普通の綺麗な女の人だ。


「ど、どうも」

「ふん。お主は他のと違って話が通じそうだから呼んだのじゃが、見立ては悪くなかったようじゃの」


「主は妾をどう見る?悪と見るか?」

「俺にはあなたがこの世界であった者の中で一番まともに見えます」

__この世界はおかしい。俺が日々感じている、この世界に生きる住人の違和感を話すと、彼女は大きく頷いた。


「ふむ。お主もそう思うか。妾は勇者と呼ばれる者たちと何度も対話をそうとしたが、皆聞く耳を持ってくれなかった」


「勇者と呼ばれるものがおかしいのかと思っておったが、勇者のお主はすべての人間がおかしいという」


「よって導かれる答えは__

__この世界にとって、お主が異端なのじゃ」

「な……」

俺はさすがにショックだった。開いた口が塞がらない。

「何、誤解するでない。妾はお主のような思考は好きじゃ。じゃが、生きにくかろうと思ってな__妾もまた異端だからようわかる」


「どうゆうことなんだ?」

続いた魔王の台詞セリフに思わず聞き返した。

「妾はこの世界の唯一じゃ。唯一ゆえに、妾と対等で同じような思考をもつものはいないのじゃ」

「妾には魔物を守る責務がある」

「人間の王と同じようなものか?」

俺には王の気持ちはわからないが、国民を守らなければならないのは一緒だろう。しかし、彼女は首を振った。


「世界の唯一と言ったであろう?国の王はすげ替えられるし、賢王もいれば愚王もいる。しかし、妾は力でもってこの世界を回す鍵の一つである」


 彼女の話は壮大だった。魔物はすべて自分を崇拝し、付き従うもの。世界のはじめのころはそれになんの疑問も持たなかったが、やがて自我が生まれ疑問を持つようになる。なぜ、魔物は自分に従うのか。なぜ盲信できるのか。彼女は聞いて見た。だが、誰もそれに答えをくれず、当然だからと言うのだ。


「魔王というのは一度も倒されたことがない、という認識でいいのか?」

「その通りじゃ」

王の魔王を倒せたら元の世界に帰れるというのは嘘か?いや、彼らは嘘ではなくそう思い込まされているのかもしれない。この異世界という魔物に。


「妾は異端であるお主に会って歓喜しておる。ようやく同じ性質のものに出会えたのだと」

俺は、希望であった魔王が、しかし俺にとっての絶望を語るのをじっと聞いていた。


魔王は言った。

「この世界にとって我らは異端。なればこそ、さらなる異端になる腹づもりはないかえ?」

「どうゆう意味だ?」


「妾は魔王としてしか世界を知らん。また、お主もまた、勇者としてしか世界を知らん。全て捨てて、妾と旅に出てみるというのはどうじゃ?」

「逃避行ってやつか?」

うんうんと彼女は頷く。これは俺にとって魅力的なさそいだった。


「後のことはどうするつもりだ?」

「なにこの世界は異常だ。ほっておいても必ず補正される。神なのか世界自身なのかが世界を正しい形に導こうとする」


__つまり心配ないと?俺は一瞬考える。圭太と清水のことだ。彼らは約束を破った俺をどう思うだろう?もしかしたら、彼らの記憶も補正されるのだろうか?世界がもし勇者は魔王を倒そうとするべきだとするならば、俺は魔王に殺された、もしくはもともと居なかった存在として扱われるのかもしれない。


だが、俺はもう限界だった。一人でこの世界全てと戦うのに疲れてしまった。


「よし、魔王、その提案乗った」

「おおう。そうか。」

彼女は笑顔だ。彼女もまたこの世界で戦い、消耗していたのだろう。


「この旅は自由への旅路じゃ。思想とは自由であるべき。妾たちは、それを広めるのじゃ__できることならのぅ」

「やろう。出来るさ。俺たちは一人じゃない。楽しいことも、辛いことも寄り添い、分かち合おう。ここに俺は誓う」

「妾も誓うぞ」


 たとえ世界から葬り去られても良い。俺は俺らしく生きていく。それが俺の信念であり当たり前の常識だからだ。魔王と共に最後まで戦い抜く。


この不思議の異世界で、俺たちの異端の常識を広めるために!


またしてもハイファンタジーとヒューマンドラマの、あいのこになります。


__そしてその世界は10年後崩壊する。とかの終わりの方がよかったかもしれませんが、1人称で進む作品でしたので、こんな感じにまとめてみました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ