第三話
寮で初めての朝。騒がしい歌で目覚め校庭でラジオ体操
昨晩の内に先輩に
「明後日何時に起きればいいんですか?」
と、聞いたところ
「ああ、朝歌が流れるからそれでおきればいいよ」
と言ってきた。
『いや、俺は時間を聞いたんだが』と、思ったが聞きにくかったのでやめた。
まあ、たしかにあの音量じゃ起きるわな!
学校まで寮から徒歩5分もかからないでつく教室。俺は、そこまでの道のりを見て思った。
「こりゃあ体力不足になるな!」
中学校まで俺は山の上の学校に住んでいた。毎日が登山のような環境だった。それが急に徒歩5分で着く道のりになるとは、これからどうなっていくのやら。
教室につきチャイムが鳴った。おそらくHRの始まりを知らせるチャイムだろう。
中学校でよくある何らかの行事、または何かの始めだけ学校に早く来るやつ。そして慣れてくると少しずつ遅くなっていく。俺はそんなやつではない。しっかりとHRぎりぎりの時間に来た。クラスの中で俺が最後だったらしい。
「はい、ではこれからHRを始めます。えー、まずは係の紹介からしますこちらですでに決めているので呼ばれたら返事をしてください。」
えっちょっ待て係は先生が勝手に決めたんか。
「まずは、総務田中君」
「は!?、はい」
うわー、可哀そう。
「副総務... 」
「保険係... 」
俺の係なくてよかった~。係の発表が終わったときの率直な感想だった。