第二話
「やっと学校終わったぜ」
午前中で入学式も終わり自宅通学生(自通生)は家に帰った。
「中学生までは俺も家に帰れたのになー。」
そう、俺は今日から晴れて寮生なのだ。寮と言えば「すべて自分でしなければいけない。」「めんどい。」と思っている人も多いだろう。しかし、実際は洗濯がだるいぐらいでさほどめんどくさいことはないのだ。
問題は同室の人がどのような人になるかだ。これから半年間同じ部屋で住んでいくため気が合わなければ最悪だろう。
俺は自分の部屋へ向かった
「えっとー102号室か」
「あ...あった」
ドアの前で俺は考える。まずは自己紹介からするべきか…。俺はドアを開けた。
「お疲れ様です。」
とりあえず言ってみた。
「ああ..お疲れ」
返事が返ってきてよかった~。
とりあえず持ってる荷物をベッドに置き自己紹介をしようと思い先輩の方を見た。
『いやいや、パソコンでアニメ見てるし!!』
『くそ話しかけにくい…』
アニメを見ている途中で話かけるのもなー。
いろいろ考えたがいつの間にか先輩はいなくなっていた…。
自己紹介をするタイミングを逃してしまった。そんなことに気づいたのは結構後になってからの話である。