思わぬ破壊者
朝学校前
水無月しあは舌なめずりをしながらつぶやいた。
「簗型つむぐ、ほしいわね。」
資金面は十分だけど私の男たちはバカが多いのよね。
それはいいんだけどさすがに私にも限界がある。ストレージって感じ、ただ簗型つむぐを取り込めばなんとストレージが2倍以上、報酬も2倍以上。
私にいいことずくめ。
ただねぇ、あの子訳ありなのよねぇ、虐められてるのにまったく目が衰えない。
こころは衰えるどころかふつふつと憤りでのない何かが湧き出てる。
最近はつぼみちゃんも気にかけてるように見えるわ。
どう攻略しようかしら。
あぁ興奮してきたわぁ
朝学校
簗型つむぐは顔を伏せる。
それは平静を保つためだった。今顔を上げてしまったらにやにやとした顔が見えてしまうから。ただ平静を装っている。
予感があるのだ。今日はいいことがある。もちろん計画が進むこともそうなのだが何か僕の心をわくわくさせてくれるような何か、何か何か何か、おっと、花束つぼみがやってくる。今日は彼岸しのは二日酔いで少し遅れる。畑中さんはもう教室にいる。
そして
「やっほーみんなぁ、ねぇきいてよぉしのちゃんが男の子と歩いてるの見ちゃてさぁ!それも有名なあの……「七夕嗣でしょう?」
きた。予感は当たった。誰だ。誰が触れた?
水無月しあだ。あぁなんてことだ。丁寧に丁寧に組み立てたトランプは今破壊への一途をたどっている。でも!
まだだ、まだだよ水無月しあこのまま壊れてもまた組み立て直せてしまう。
破壊するんだ徹底的に机いや家ごと。
「そ、そうそう!しあちんもしってたのぉ?しのちゃんと嗣君付き合ってるらしくてさぁ!」
「あら、そうだったの?てっきり…」
「あ、あのぉ。」
ここがベストタイミングだ。
「ど、どうしたん~きみぃ?今話してたんだけどぉ」
「いくら彼といっても話ぐらいは聞くべきだと思うわよ。花束さん?」
「そ、そう?」
「でどうしたの?」
「あ、あのぉ、ここ、僕の机だから、あ、あのぉ」
ここで優しく接すると、周りの男から、反感を買うはず。
「あら、ごめんなさい、でも、どぉして、彼岸しのには言わないのかしら。」
「そ、それは、こ、怖くて。」
「そう、それは私は怖くないということ、まったくこれっぽちも恐れていないということ。」
「いいや、それは、ちがくて」
「ふぅん、生意気」
「うぅ」
「いいわ今日はここまでにしてあげる。」
そうして彼女は耳元でささやく。
「放課後、あのバスで待ってる。」
僕は崩れ下を向いた。周りはハエを煙たがるようにした後遅れて恋に浮かれていった。
負けた。秘密を知られ、計画を知られたうえ壊されなかった。彼女は僕が乗ってきたときその意味を即座に理解した。めちゃくちゃに壊すことをやめた。失敗だ。敗北だ、不覚だった。
興奮した。
焦らしにじらされたのにも関わらず。放置そして間髪入れずに主導権を握った。
今までに無いムーブだ。
あの男どもとは違う支配。
ハハッ
水無月しあ
情報を更新しておこう。少し見くびっていた。




