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『愛』なんて無いから  作者: ギプス


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sid 彼岸しの「初恋」

 カワイイを目指していた。

 小学生までは地味な子だった。親はかわいがってくれたが、友達や男の子にはあまり恵まれなかった。

 中学生に上がって、一個頭の悪い中学に入った。誰も来ないところがよかった、だからって頭のいい高校に行けるほどの胆力がなかった。だから頭の悪い学校に入った。

 周りが偶然上昇志向だったから普通以上の高校に入った。

 ラッキー、私は大きなイメージチェンジを図った。動画サイトでカワイイメイクなんかを調べて、適当に真似した。私の顔は客観的に見たら超かわいい。主観的に見たら最高級だ。だからテキトーに塗ってもある程度かわいくなった。

 中学時代は私の黄金期のようなものだった。

 男子は私に気に入られようとふるまい、女子は私を推しと崇拝した。

 男どもに関しては陽キャから陰キャまで話し方と容姿さえよければ日に日に好感度が上がる。

 気にしなければならないのが女子だ。ある程度私が地位が上になるまでは気を抜いてはいけない。

 ただ仲良くするだけでいいのは、ある程度容姿がよく、性格が普通より下ぐらいの女子だ。

 容姿のいい女はおおむね性格がいい、それだけでは支配できるのだがたいがい気の強い女が近くにいる。

 その結果軍として成立する。私の邪魔をする可能性は排除していかなければならない。

 私はクラスの挨拶時に一軍になりそうな女に目星をつけその全員に声をかけ、一軍グループを作った。

 ただいい顔の女は性格がいいか、いい性格しかいないためにある程度快適にコミュニケーションを続けるために私は性格がよく陽気な女子を二軍としてグループに置いた。

 そうすることでいい性格の女のヘイトを二軍に向けた。

 後の三年はこれを維持するだけでよかった。いい性格の女は反抗しなさそうなクラスメイトを虐めていた。それを見て、何か、心が惹かれて、その瞬間その子が一番上になった気がした。


 それから、三年の月日が過ぎて、高校は行ける範囲で適当に選んだ。一軍の中でも特に私を慕う子とおんなじ高校に入り一年を過ごした。一年たってクラスが変わった。

 それまでは何にもなかった。楽しくも苦しくも何も。

 クラスが変わって、変わったことがあった。クラスの勢力だ、紫陽花あお、水無月しあ、私。

 三つの勢力が陣営の取り合いをしていた。

 一ヶ月ぐらいたったころ、目につく男子がいた、変に顔がよくてもじもじして、身長が小さい男子。

 その子を見ると……心の底の方がぐらぐらと動く。

 一瞬の気の迷いだった。

 ガン

「いったーい。前見て歩いてよねー。」

 私からあたりに言って、取り巻きに聞こえるようにそう言って


 それからは怒涛だった。簗型君に目を付けた私の陣営が嫌がらせをしてそれを機に私も彼にいちゃもんを付ける。

 そうして月日は過ぎて、私はいじめっ子としてクラスの頂点に立った。

 一瞬


 私は恋を知らない体質だった、男どもはバカばっかりで、女の子は恋愛感情が湧かなかった。

 だけど彼を見て、知って初めて心がきゅんとして、

 これが、恋なんだと知って彼を私のものにしたい。と思った。


「ちゅう。」


 もう私はクラスにいれない。だけど、彼が私の傍にいてくれる。キスもはぐもしてくれる。蜂蜜だって飲ませてくれる。否定しないでくれる。


「ちゅう。」


 私は今シアワセだ。

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