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準魔法少女  作者: ザキ・S・レッドフィールド
第2章・Not A Hero
31/54

準魔法少女、尋問現場にて・1

・PM13時23分:白岡市ハッピーデパート3階男子トイレ前

「待たせたわね」


 多くの警官と一緒に到着したのは対策班の直美さんでした。


「直美さん、お食事中にすみません」

「どうして名前を・・・ああ、あなたも(めい)と見間違えたのね・・・」


 どうしてウンザリして・・・?


「私は異世界兵器捜査一課課長の(なお)()(りん)よ。顔は似ているけど間違えないでね」

「黒場」


 黒須君がコッソリ耳打ちを・・・何か理由が?


「あの人は対策班の直美(なおみ)(めい)班長の双子の妹だ。あの人達、双子だが何故か仲がスゲェ悪いんだ・・・。特に間違えられたからといって怒られはしないが、さっきみたいにかなり嫌な顔されるから気を付けた方がいいぞ」


 姉妹、それも双子なのに仲が悪いなんて・・・何か事情がありそうですけど深追いしても解決にならないので今は聞かないようにしましょう・・・。


「それよりテロリストを捕まえてくれてありがとう。休暇中に悪いわね」


 妹さんの鈴さんはお姉さんと似ているけど、お姉さんの明さんは行動派なリーダーな印象を受けるのに対して妹さんの鈴さんの方は口調などやや落ち着きがある慎重派な指揮官な印象を受けるのでそこで見分けた方がいいかも知れません。


「レナちゃんが偶然見つけてくれたおかげです。犯人逮捕も黒須君1人でやってくれたのでわたしはなんの役に立てませんでした・・・」


 仮に今日の昼食が黒須君とレナちゃんの2人だったとしても犯人を捕まえられたと思います。

 なんだかわたしの無力さを感じてしまいます・・・。


「そんな事は無いわ。もしテロリストが強力な兵器で反撃して来た時や生物兵器の増援が来た時の事を考えるとハルちゃんは『居なくてもいい』存在ではないわ」

「そうだぜ黒場。厄介な生物兵器がたまに近くで待機している場合があるから非常時に戦える仲間は1人でも多くいた方がいい。民間人の避難や救出の必要な場合もあるしな」

「リュウの言う通りだ。妙な生物兵器がいたら民間人の被害を気にしながら戦うのは結構難しいから仲間は多い方がいい。・・・それに女の私が男子トイレの前に1人で立っていたらそれこそ怪しまれるからな・・・。一般客が男子トイレを使おうとした時に別の場所を使ってもらうよう説得する時に1人より2人の方がいいしな」


 皆さんのフォローが心温ります。

 最後のレナちゃんの一言もある意味実際に役に立った事かも知れません。

 わたしとレナちゃんが逆の立場だったとしても同じ事を言っていたと思います。


「さ、テロリスト達を連行して」

「「「了解‼」」」


 警官の人達は鈴さんに敬礼した後に床に屈しているテロリストに何やら注射を打ち・・・テロリストの二人は眠りました。

 麻酔か何かでしょうか?


「さ、黒須君達はもう帰って休日を・・・と言いたいけど、事件に関わってそのまま遊んで帰るって気にはならなさそうね・・・」

「ああ。まだコイツ達の仲間が近くにいるかも知れないから遊んでいる内に暗殺とか洒落にならねえからな」

「私もだ」

「わたしも、元々黒須君とレナちゃんと一緒に行動するつもりですから」


 ・・・それに貢献したのが男子トイレの前で見張っていただけってのも嫌ですし。


「分かったわ。それじゃあこれから警察署に来てもらうわ。・・・本当、ありがとうね」


 おそらく大人、それも警察の立場として未成年のわたし達を巻き込んで申し訳ないと思っているのでしょう。

 妹の鈴さんは責任感の強い人なのでしょう。


「テロリスト共め・・・覚悟しておけよ・・・」

 

 ・・・テロリストに対しての敵意に満ちた表情は姉の明さんとソックリですけど・・・。



・PM14時05分:久喜市警察署:取調室前

『ワタシ、ロックギアの言葉分かりません。ケケケ』


 思いっきり日本語を喋っていて人を見下したような表情、椅子の後ろで手錠されている人間の態度では無いですね・・・。


『舐めているのか⁉』

『ヨエペチャベゾファエスト』


 隣に居るレナちゃんによるとファエスト語で『ファエスト語で喋れよ』と言っているそうです。

 そして尋問担当の人は歯に亀裂が走るんじゃないかと思える程の歯噛みをしています。


『ふざけやがってッ‼』


 とうとう机を叩き出してしまいました・・・。


「直美課長、あの様子だと情報を吐かせるのは難しいと思いますが・・・」


 取調室のモニターを見ている警察の1人の男性が鈴さんに。


「・・・分かっているわ。でも諦めるつもりは無いわ」


 その目はテロリストを許さない使命感に満ちたていて、20代後半くらいなのに捜査一課のリーダーを任されているのも頷けます。

 本人には言えないですけどお姉さんとそういう所もソックリだと思います。

 お姉さんもテロリストの対策を考えている時は同じ表情でしたし。


「どうします? どうせ一般の法律で裁けない相手ですし暴力で・・・」

「そうね。場合によってはそうするしかないわね。まあ、相手も簡単には吐かないでしょうけどね・・・」

「考えも無しに暴力の尋問は感心しないな」


 この声はラウジーさん⁉


「ハルちゃん! 会いたかったのです~!」

「ふう、やっぱハルちゃんと一緒の方が落ち着くわね」

「アイリスちゃん⁉ エイリアちゃん⁉」


 まるで犬や猫が大好きな飼い主と数週間ぶりに再会できたかのように2人がわたしのお腹に突進してきました。

〈ハルちゃん、ただいまなのです!〉

【また世話になるわ】

 生きているって事はラウジーさんから特に注意や制裁は受けていないみたいですね。

〈アイちゃん、いい子にしていたのです!〉

【そういう事】


「さて、尋問は僕が担当しよう」

「待ちなさい! なんで対策班のアンタが居るのよ⁉」


 鈴さんはライバル企業に利益を取られるかのような表情と言い方に見えますが・・・。


「黒場」


 また黒須君が耳打ちを・・・。


「元々は姉の明班長も1課に所属していたんだ」

「仲が悪いのにですか?」

「かつては1課にあの姉妹が尊敬するまとめ役の上司がいたんだ。1課の課長で当時から不仲だった2人の仲裁に入ったりしてくれていたから大きな問題は無かったらしい」

「でも今は別の所属・・・何かあったんですか?」

「その課長が戦死してしまったんだ。そして後継者が誰になるかであの明班長と鈴課長のどちらがなるかって話になった。あの姉妹、警視総監の娘で発言力もあるし親の権力抜きにしても行動力とリーダーシップもある上に人望もあるからどっちがリーダーになっても反対する人はほぼ皆無だった」

「・・・でもお互いに譲り合うようには見えないですが・・・」


 むしろ仲裁役の方が居なくなってより対立が激しくなったんじゃ・・・。


「ああ。そこで口論になって埒が明かないから姉の方が異世界兵器対策班を立ち上げた・・・というのが今でも続いている。手柄の取り合いもな・・・」


 黒須君の深いため息が実際の口論が相当ヒドイのを物語っていますね・・・。


「俺だってラウジーが居なかったら1課のほぼ専属になっていただろうな」

「専属って・・・わたし達ってラウジーさんや警察上層部の方達の判断でどの任務に就くか決められているんじゃないんですか?」


〈また黒須君は複雑な表情になったのです〉

【ソレも直美姉妹が絡んでいそうね】


「鈴課長は俺の報酬の管理もしてくれている人で、俺の『職場の保護者』とまで言われている」

「黒須君の?」

「ああ。最初にこの異世界兵器関連の事件に俺・・・いや、7宝具を俺に使わせるのを提案したのも鈴課長なんだ」

「鈴さんが?」

「ああ。実は試しに1課の刑事の一人に希望の首飾り(ホープ・ペンダント)を使わせたら暴走して殺人やパトカー破壊など完全な暴徒と化した」

「ま、待って下さい。前に黒須君の親友も使って暴走したって聞きましたが実験のために色々な人に使わせたんですか⁉」

「いや、さっき話した刑事の暴走でうかつに使わせられないから偶然使って暴走しなかった俺が預かる事になったんだが、当時信用していた親友(アイツ)に迂闊にも渡してしまい、結果クズ教師とは言え殺人をしてしまったんだ・・・」


 前にも親友の方が暴走した事を話してくれましたが今回もやっぱり話す・・・いえ、思い出すのがとても辛そうです。

【相当信用していたみたいね】


「・・・結局暴走の心配が無いと判断された俺が希望の首飾り(ホープ・ペンダント)を使って戦場へ・・・という提案をしたのが鈴課長なんだ。ただ、未成年を戦場に送る事を鈴課長も不本意に思っているみたいで任務の報酬とは別に定期的に俺の家に蟹や国産(うなぎ)、馬刺しなどの高級食材を自腹で送ってくれるくらいだ。別に大丈夫と言ったんだがやはり気が済まないみたいで今でも送り続けてくれている」

「責任感の強い人なんですね」

「ああ。そしてソレ以上に姉への対抗意識も強い。警察側に7宝具が関わる前は1課も対策班も成果は五分五分くらいだったらしい。・・・だがラウジーが来て異世界兵器対策班の成果は1課をはるかに上回った。だから7宝具を悪用も暴走の心配の無い俺を何が何でも取り入れたかった。もしラウジーが居なかったら俺は1課専属になっていただろうな。余程困っている課には応援に回すつもりで、実際に異世界兵器とは関係ない課の事件の応援に行った事もあった。だが姉が居る対策班には絶対に回さなかっただろうな・・・」

「実の姉妹でいがみ合うなんて・・・哀しいです」


 姉妹というのは望んで手に入るものでは無いです。

 わたしも優しいお姉さんとか、かわいい妹とかに憧れていた時期もあったのでもったいないと思います。


「ま、俺等で解決できるような事じゃないし、問題行動はラウジーが大抵なんとかしてくれているから俺等は大人しく指示を待っていようぜ」

「はい」


 黒須君の話を聞くと簡単に仲直りできるとは思えませんし、ラウジーさんがまとめてくれるのならそうしましょう。


「そんなに対策班は功績が欲しいわけ⁉」

「僕は対策班の人間ではなく対策班班長・ナオミ=メイの契約者兼保護者だ」

「なら! なおさら余計な事はしないでちょうだい!」

「余計な事をしようとしているのはどっちだい? 現に捕らえてすぐに尋問が得意な人間を呼べばいいのに手柄を他の課に取られたくないから1課だけで解決しようとしている」

「ぬぬ・・・ッ」


【図星だったみたいね】

 純粋にテロリストへの憎しみもあるようですが・・・やはり他の課に手柄を取られたくない気持ちの方が強かったのかも知れませんね・・・。


「先日、千葉県の警察署で警備課課長が馬鹿な意地を張って多大な被害が出たのを忘れたのかい?」


【千葉県の警備課課長が何かやったの?】

 ・・・テロリストの容疑者をラウジーさんが捕まえるよう指示したのに反対したんです。

 容姿がわたしと同じ中学生くらいの年齢だからラウジーさんにでかい顔されるのが気に入らなかったようで、ラウジーさんの意見を無視してテロリストを野放しにしたうえにテロリストに強気な発言をした結果大勢のテロ被害者が出てしまったんです・・・。

【なるほど。ワザと警備課長の愚行を黙認して、その警備課長を見せしめにして自身の発言力を高める・・・ラウジーがやりそうな事ね】


「現にこんなアマチュアテロリストの尋問に手間取っている。だから僕が代わりに尋問に来た。それだけだ」

「・・・ちゃんと情報を引き出せるんでしょうね?」


 鈴さんが反論しないのを見るとこの前の千葉県の警備課課長を解雇せずに見せしめにしたのは正解だったのかも・・・。


「もちろんだ。それに対策班はしばらく休暇予定だ。この件は余程の事が無い限り捜査一課に任せるつもりだ」

「・・・なら、お手並み拝見させてもらおうかしら」

「ああ。同じ強引な手段でも考えも無しに暴力をふるうよりはマシな方法でやるよ。亀山警部補、拳銃を貸して欲しい」

「え? あ、はい」


 鈴さんの隣にいる警察の方からラウジーさんはリボルバー式拳銃を受け取りました。

〈何する気なのですか?〉

【アレで脅すつもりかしら? 脅しで喋るようなテロリストには見えないけど・・・】

 拳銃を持ってラウジーさんが取調室に入りました。

【さて、ラウジーがどういう尋問するか見せてもらいましょう】

〈ラウジーちゃんが取調室に入ったら尋問していた刑事の人が驚いているのです〉


『あ、あなたは⁉』

『交代だ。僕が担当するよ。課長のナオミ=リンにも納得してもらった』

『は、はい・・・』


 尋問担当の人は恐れおののいて取調室を出ていきました。

【言葉使いも下手だし、相当怖い事しそうね・・・】


『ネタ、バネキカチハマザスポアサエソ。ヨクアロネチハマンプンドクロコアサウテハマロゾファエスト』

「レナ、翻訳頼む」

「ああ。ラウジーはファエスト語で『さて、これからは僕が話し相手だ。ファエスト語も話せるから思う存分話してもらうよ』と言っている」


 翻訳ありがたいです。


『ヨハクロコノウペチャヒンナンサザエコ』

「あのテロリスト、『俺が簡単に喋ると思うなよ』と言っている。・・・偉そうに」


【確かに未だに人を馬鹿にした顔してるわね】

〈ラウジーちゃんの恐ろしさを知らないからなのです〉

 ラウジーさん、どう吐かせるつもりなのでしょう・・・。

【ラウジーがさっき借りた銃から銃弾を6発中5発抜いてテーブルの上に置いたわ】

 まるでボードゲームの駒を並べるかのようです。

【シリンダー部分を勢いよく回転させたわ】

 回転が終わる前にシリンダー部分を本体に装填・・・ロシアンルーレットでも始めるつもりなのでしょうか?


『ウツンロヌチロベエト。クアロネケナソヲチョパキヤケラハホチクヂョホリシ』

「ラウジーは『それでも質問する。君の上司の名前や居場所を答えてもらう』と言っている」


〈銃で脅すつもりなのですか?〉

 なら銃弾を5発も抜く理由無いですし、回転させたから発砲するかも分からないから脅しに

ならないと思うのですが・・・。


『キハマイロヌウケナソ』

「『答えるつもりは無い』と言っている」


【まあ、そうでしょうね】

 それを聞いたラウジーさんは怖い笑み浮かべて銃口をテロリストに向けて・・・

‐カチャリ‐

〈銃の引き金を引いたのです!〉

 六分の一とは言え、銃弾が出る可能性は決して低いとは言えないのに・・・。

【あのテロリスト、驚いて椅子から落ちそうになったわね】


『ハハハ(ハヒ)()するんだ(ツウンバ)⁉』

「共用語のラクーン語で『何をするんだ⁉』と言っている・・・あのテロリスト、動揺して母語で話し始めたぞ」

 確かにさっきまでの偉そうな態度が嘘のように怯えだしています。


ラクーン(ラクーン)語で喋るならこちらもゾべチャペウハアソニアロラクーン語(ラクーンゾ)()話そう(マハトク)


 ラウジーさんにとっては想定通りの反応だったのか、全く気にしていません。

〈怖い笑顔のままなのです・・・〉

もう少しでバイオRE:4のPS4版マーセナリーズで全キャラS++取れそう!

後はルイスだけなんだ・・・。

だから仕事もこの投稿もサボるのも許されていいハズなんだ!


ラウジー「カエデ、この無能投稿者がアニサキス入りの刺身が食べたいそうだ」


ルイス・・・アニサキスにプラーガ除去用の薬や技術は効くのか・・・?

教えてくr


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