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準魔法少女  作者: ザキ・S・レッドフィールド
第2章・Not A Hero
30/54

準魔法少女の異世界歴史講習

・PM13時11分:白岡市ハッピーデパート3階男子トイレ前



「黒須君、大丈夫でしょうか・・・」


 レナちゃん曰くテロリストの二人が男子トイレに入ったので唯一男の黒須君が入り女のわたしとレナちゃんは外で待機する事になりましたが・・・。


「リュウも7宝具を持っているし訓練もしているのだから大丈夫だろう」


 確かに返り討ちは無いと思いますが7宝具を使って相手を殺す事になったら・・・


「ビョゴッ!!」

「ベフォ⁉」


 男子トイレの中から叫び声が!


「「ヴォォォォォォォ‼‼‼‼‼‼」」


 こ、今度は二人分の悲鳴が⁉

 声からして黒須君の声では無いですが・・・。


「・・・ふう」


 トイレから黒須君がテロリストの二人の襟首を持ちながら引きずって出てきました。

 テロリストの二人は顔に紫色の痣やたん(こぶ)、そして両腕両足の関節部分には犯罪者捕獲用の1ミリ程の針が・・・。

 アレは筋肉の動きを一時的に麻痺させる異世界で開発された上級の兵士や警察に所持と仕様が許される道具だと聞いたのですが、それを使うという事は黒須君はもう上級の警察扱いなのですね・・・凄い。


「この俺が7宝具無しで捕まえられるって事は下っ端の可能性は高いな」


 いや、大人二人分を中学生の男の子が倒す時点で凄い気が・・・。


「それとコレも持っていた」


 黒須君が右側のポケットからSDメモリーみたいな正方形の物が?


「リュウ! それは遠隔操作型の爆弾ではないか⁉」

「爆弾⁉」

「ああ。リュウが持っているのは、こういうテロリストがよく使うタイプだ」

「操作のリモコンもこいつ等が持っていた」


 黒須君は左側のポケットから100円ライターみたいな形と大きさをした物を見せてくれました。


「もしかしてこれがスイッチなんですか?」

「ああ。その爆弾とこのスイッチでこのビルが大破する程だ」

「こ、こんなに小型なのに・・・?」

「ああ。レナがテロリストを見つけてくれたおかげだ」

「このテロリスト達がファエスト語でテロを起こすと言っていたからな。本人達はこの世界(ロックギア)には言語が複数あるからバレないと思ってペラペラしゃべっていた。マヌケで助かったぞ」

「わたしはレナちゃんの故国の言葉やもう1つの異世界の言葉は全く分からないので助かります」

「まあ、ファエスト語で喋っている時点でネオファエストのテロリストなのはほぼ確定だがな」

「ネオファエスト? というかどうしてレナちゃんの故国の言葉を話すだけでテロリストなんですか?」

「そうか、ハルは知らないんだったな。ファエストではもう1つの異世界、ラクーンの言語と同じ言語を使用している。現在では日常生活でファエスト語はほぼ使われていない。現に私の母語もラクーン語だ」

「ど、どうしてですか?」


 それを聞いたレナちゃんは複雑そうな表情に・・・も、もしかして聞かない方が良かったのでしょうか?


「・・・500世紀程前にラクーンとファエストとの間に『言語戦争』という戦争が起きた」

「言語戦争?」

「ああ。私が受けた授業によると最初は双方の関係は良好だったが、当時双方の世界の人気アイドルが言語を統一すればもっと仲良くなれるのではないかと主張してしまったのだ。・・・そして双方の多くの国民が同意してしまい、どちらの言語で統一するかの会議が決行されてしまったのだ」

「・・・もしかしてそれで双方の関係が悪化してしまったんですか?」

「ああ。最初は自世界の言語の長所を主張するだけだったがそれだけでは全く進展が無かった。統一するという事は、片方は自世界の言語を使えなくなるから何としてでも自世界の言語を共用語にしたかった」


 確かにわたしだって今まで使っていた言語が使えなくなるのは嫌だと思います。

 わたしもイギリスから日本に引っ越した時にある程度知っていたとは言え日本語を完璧に理解していなかったですし発音はもっと苦手で上手く喋れなかったので今までの言語を使えなくなる不満な気持ちは痛い程分かります・・・。


「それで次第に相手世界の言語の短所を主張するようになり、それがエスカレートして言語とは関係無い科学力や食文化、民族性の悪口まで言うようになってしまった。そしてそれは国民にも伝わってお互いの関係が悪化していった。それまで仲が良かった者同士の口論、殴り合いの喧嘩も頻繁に起きるようになった。・・・そしてある日、双方の公共施設で数百人の死者が出たテロが起きた。・・・そして言語戦争の始まりだった」

「・・・ファエスト語が現在使われていないという事は戦争に勝ったのはもう1つの異世界のラクーン側だったって事ですか?」

「ああ。1年程続いた大戦争だったがラクーン側が7宝具を生み出したおかげで終息した」

「7宝具・・・ラウジーさんやわたし達が使っている道具が・・・⁉」


 ラウジーさん・・・いえ、7宝具が誕生した切欠が戦争だったなんて・・・。


「ああ。それまで五分五分だった戦況は一転した。ラウジー達7宝具が当時のファエストの王宮に攻め込んで降伏を要求した。しかも当時ファエスト最強の兵器は全滅同然、しかも人間の死者を1人も出さずにだ。おかげで戦争は終結した」

「わ、わたしってそんな凄い兵器の1つを使っているんですね・・・」

「ああ。現代でも7宝具を超える兵器は生まれていない」

「でもラウジーさん達が死者を出さずに終結させたならわざわざ言語を統一させなくてもよかったのでは・・・」

「1年も続いた大戦争だ。死者の数は計り知れない。それに戦争で多くの経済に悪影響も出た。負けたファエスト側はともかく勝ったラクーン側が何も得るものが無いならそれまで戦場で命を落とした者が無駄死にだという意見も多かったそうだ。それにラクーン側が要求したのは言語の完全統一だけでファエストの土地や経済に悪影響を及ぼす要求は一切しなかった。まあ、二度と馬鹿な戦争が起きないようにファエストにラクーン側の監視が付くようになったがな」

「それでファエストの人々はラクーンと同じ言語を話すようになったんですね・・・」


 戦争が終わったとはいえ、それだけでもファエスト側の人々は辛かったと思います・・・。


「ああ。まあ、最近では規制緩和されて学校でファエスト語を習うのを義務化できるようになったし仮にファエスト語で会話しても逮捕される事もなくなったがな」

「少し前は会話するだけで逮捕されていたんですね・・・」

「ああ。・・・ソレを不服に思ったのがネオファエストを名乗る馬鹿なテロリストだ」

「・・・テロ組織の名前からして、まさか再びファエスト語を復活させようとテロを起こしている・・・のですか?」

「そのまさかだ。ファエストやラクーンの監視の無いこの世界(ロックギア)を拠点に金塊などの資金調達、兵器製造の準備などをしている異常な俗物共だ」

「でも既にファエスト語は日常で使われないって・・・」

「ああ。今更日常生活の会話に戻すのは難しい。私だけでなくほぼすべてのファエストの民の母語はラクーン語だ。大昔に既に定着したラクーン語で生活しているのにファエスト語に戻すと言われても逆に困るだろう」

「それなのにファエスト語を元通りにしようと・・・?」

「それが分からい馬鹿な連中だからこの世界(ロックギア)でもファエストでもテロを起こすのだ」

「そんな・・・いくら言語を取り戻したいからってテロを起こしていい理由には・・・。被害者が出るって事はどれだけの人が不幸になるか・・・」


 わたしの親友になってくれた長野さんもご両親を亡くして凄く辛そうでした・・・。

 あんな哀しい想いをする人がこれ以上出るなんて・・・あってはならないです!


「はい。場所は白岡市のハッピーデパートの3階の男子トイレ前です。もう犯人は無力化しています。・・・はい、分かりました」


 いつの間にかに黒須君は誰かに電話を。

 会話からして警察、異世界兵器関連の部署だと思います。


「今応援が来るそうだ。それまで俺らはここで待機していて欲しいそうだ。犯人が逃げないように見張っていてくれとも。まあ、この状態じゃ逃げるのは不可能だがな」


 確かに両腕両足が動かせないのだから空を飛ぶ能力でもない限り無理ですね・・・。


「グググ・・・レナ! バノウツヲラヂァホへコファエストアエワアザハイカベヂョクコホファエスト!」


 言葉の意味は分かりませんがレナちゃんへ向けた憎悪の表情は明らかに侮辱の意味が含まれていると思います・・・。

 現にレナちゃんも聞いた途端眉間に皺が・・・。


「お主らロックギアの日本語も分からないでここに来たのか? ロックギアの言葉を使え」

「レチアタヂマホファエスト!」


 その言葉を聞いた途端レナちゃんは憎悪に満ちた表情に・・・。


ファエストの(ファエストホ)面汚しの(ヌアヨゾチホ)貴様(シタラ)らが(アザ)言うな(キクハ)‼‼」

今年初の投稿に。

あと第27部分の冒頭で黒須竜と黒須竜の父親とのやり取りを入れるのをすっかり忘れていました(現在は加筆済)、申し訳ない。

バイオハザードRE:4(PS5版)のマーセナリーズようやく全員S++取れたけどまだPS4版が全然できていなくて忙しいからそれも原因だな、仕方ない、うん!


ラウジー「ケンジロウ、この無能投稿者が君が自宅で使用している掃除用タオルの匂いを嗅ぎたいそうだ」


ま、待て! ソレはトイレ用のタオr

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