表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
準魔法少女  作者: ザキ・S・レッドフィールド
第2章・Not A Hero
25/54

準魔法少女と第2のマ・ペット・1

・PM18時19分:図書館前道路

「逃がしません!」


 まさか帰り道でひったくり犯に遭遇するなんて・・・。

〈猛ダッシュで逃走しているのです!〉

 相手がお年寄りだからバイクとか車とかを使わなくても逃げ切れると思っているのでしょう。

〈90歳近くのお婆さんの鞄を奪うなんてとんでもない悪党なのです!〉

 相手は40歳くらいで中肉中背の男性・・・わたしの足で間に合えばいいですが・・・。

〈ならハルちゃん! 変身なのです! 7宝具を使うのです!〉

 かなり人目が多い状況で使うわけにはいきません!

〈でも長野ちゃんが不良に襲われていた時は使っていたのです〉

 あの時は相手が複数人数でしたし使わないと長野さんが危なかったからです。

 でも今は相手が一人だし、周りに一般人の人が大勢いますし7宝具は特別な存在なのでひったくり犯捕まえるくらいで簡単に使うわけにはいきません!

〈ではどうするのですか⁉〉

 わたしだって訓練で鍛えています!

〈確かにひったくり犯の逃げ足に追いついているのです!〉


「ええいッ!」


〈おお! ひったくり犯の背中に向かって飛び付き!〉

 よし、犯人の背中に掴みかかるのに成功しました!


「くそ! 元マラソン選手の俺に追いつくとは、なんて早いガキだ!」


〈早速逮捕なのです!〉


「舐めるなガキ!」

「が、ぐッ・・・!」


〈ハルちゃん首を掴んで地面に叩きつけてきたのです!〉

 く、苦しい・・・ッ!


「ぶっ殺してやる!」


〈このままじゃハルちゃんが!〉

 ぐぐ・・・た、確か男の人は股間を蹴られたら苦しむって・・・


「ボゴッ⁉」


 ハァ・・・女子中学生のわたしの蹴り一発の激痛でもがき苦しんでいます・・・。

〈クリティカルヒットなのです!〉


「こ、・・・このガキ殺して・・・」


 か、カッターナイフ⁉

〈ハルちゃんを殺すつもりなのです!〉

 ならもう一回!


「もご⁉」


〈あ、失神したのです〉


「ハル!」


〈ラウジーちゃんの側近のハンク氏なのです!〉


「こ、これは・・・?」

「ひったくり犯です」

「そ、それは被害者の老婆から聞いたが・・・何故倒れている? まさか7宝具を使って?」

「いえ、7宝具は使っていません」

「で、ではどうやって?」

「2回股間を蹴ったら気絶しました」


 ハンクさん、何故驚いた表情を?


「・・・顔以外ラウジーとは似ていないと思っていたが・・・」

「?」

「ま、まあとにかく犯人逮捕に貢献してもらって感謝する。後は俺が処理するから君は帰って体を休めるといい」

「はい」


 せっかく警察署でシャワーを浴びたのにまた汗をかいてしまいました・・・それにかなり眠いのにさらに疲れて眠くなってしまいました・・・。


「ハルちゃん⁉」

「お義母さん?」


 どうしてお義母さんが?

〈手には買い物袋を持っているので買い物帰りなのです〉


「どうして警察の方と? それに首の痣・・・また何かの事件に・・・⁉」


 わたしが7宝具を使って異世界兵器関連の事件に関わっているのを知っているのでそれと勘違いしているのでしょう。


「いえ、ひったくり犯に遭遇して・・・そのひったくり犯と争いになりまして・・・」

「その首の痣は・・・?」

「捕らえようとしたら首を絞められてしまって・・・。でも確保したので大丈夫です」

「そういう問題じゃないわ! あなたはまだ13才なのよ⁉」


〈少し怖い表情なのです。ハルちゃんが7宝具を使って戦う事を伝えた時と同じ表情なのです〉

 あの時はラウジーさんや直美さん、それに義兄の凱さんが上手に説得してくれたからわたしはその場では単に警察に協力する気があると言うだけで良かったのですが・・・。


「あなたは素質があるのかも知れないし・・・血の繋がりは無いけど・・・」

「けど?」

「私の娘なのよ⁉ 心配させないで!」

「ご、ごめんなさい・・・」


 こんなに怒るお義母さん、初めて見ました・・・。


「それにハルちゃんも、さっき初めて私の事を『おかあさん』と言ってくれたわよね?」

「・・・あ、そういえば」


 言われてみればこの人の事を母と呼んだ事が無かったです。


「ハルちゃん、私の事を母親だと思ってくれるならもう無茶はしないって約束してね」


 さっきの怒り方、それに今の哀しそうな表情、本当にわたしの身を案じてくれるのが分かります。


「・・・はい!」


 お義母さんのこの優しい表情では断れないです。


「よかった。じゃあ今夜の夕食は少し豪華にするわね!」 

「はい!」


 今度はとても嬉しそう。

 わたしの事を本当に実の子供と想ってくれているのが分かってわたしも嬉しいです。

〈アイちゃんはハンバーグが食べたいのです!〉

 もう食材を買った後だからメニューはもう決められないですが、ハンバーグじゃなくても美味しい物を作ってくれると思います。


「すごい上物ね。いっぱい稼げそう」

「・・・え?」


 今背後から声が・・・?

〈大人の女性っぽかったのです〉

 でもお義母さんの声ではないです。

〈じゃあ誰が?〉

 背後には・・・誰もいません・・・。

〈でも歩行者道路の端に真っ白な猫がいるのです〉

 猫さんが声の主とは思えないので・・・気のせいでしょうか?

〈あ、猫がどっか行っちゃいました〉

 首輪をしていたのでどこかの飼い猫なのでしょう。


「どうしたの、ハルちゃん?」

「いえ、何でもないです」

「そう。なら早く帰って晩御飯の準備しなきゃ」

「なら手伝います」

「いいの。かなり疲れているのでしょ? たまには楽なさい」

「は、はい」


〈ハルちゃんのお義母さんは本当に優しいのです〉

 わたしもそう思います。



・PM21時32分:黒場家 ハルの寝室

「・・・もう・・・限界です・・・」

「ハルちゃんのお義母さんが作ったご飯美味しかったのです!」

「ええ・・・でも量が多かったしシャワー浴びたら今日1日分の疲れと強烈な睡魔が襲ってきてもう・・・起きているのは無理です・・・」

「まだ10時前なのです」

「もう眠気に逆らえません・・・」

「分かったのです。アイちゃんも一緒に寝るのです」

「・・・わたしの・・・体の中から出て寝・・・るのですか?」

「今日は寒いのでハルちゃんと一緒の毛布の方が温かくて寝心地がよさそうなのです」

「・・・そう・・・です・・・か。ではわたし・・・はもう寝るので・・・おやす・・・みなさい・・・」

「ハルちゃん?」

「・・・・・・」

「寝ちゃったのです。アイちゃんも寝るのです。おやすみなのです! ・・・zzz」

「すぅ・・・すぅ・・・」

「zzz」

「あら、窓に鍵をかけずに就寝なんて不用心ね」

「zzz・・・?」

「あら、別のマ・ペットも飼っているのね。まあいいわ。寄生はしていないみたいだし、あたしが貰うわ」

「だ、誰なのです! あ、今日ひったくり犯の現場に居た白猫!」

「その通り。さっそく寄生させてもらうわ」

「そうはさせないのです! アイちゃんもハルちゃんの身体にダイブ!」


【今更寄生してももう遅いわ。この子の体は今あたしの物よ】

〈はう⁉ もうハルちゃんに寄生しているのです! ハルちゃんの体から出ていくのです!〉

【もう遅いわ。寄生はあたしが先だからもう貴方にこの子の身体は操れないわよ】

〈何が目的なのです⁉〉

【目的? もちろんお金儲けよ。この子、かなり稼げそうだから。ふふふ】

〈ハルちゃんの身体で何をする気なのです⁉〉

【言ったでしょ、お金儲け。この子の身体でね。ふふふ・・・】

次の更新も1か月後になるな・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ