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準魔法少女  作者: ザキ・S・レッドフィールド
第2章・Not A Hero
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準魔法少女の模擬戦観戦・1

「お、始まるところか」


〈あ、ハルちゃんの義兄さん達が来たのです〉

 異世界兵器対策班の方達も休憩時間なのでしょうか?

 義兄の所属する異世界兵器対策班は異世界兵器関連の事件を担当するチーム、初めて会った時は少人数の刑事課だと思っていたのでかなり危険な現場に行く勇気のある優秀な人達なのだと知った時は驚きました。


「う~む、コレは動画サイトにうpしたいぐらいだ・・・」

「な、永井君? どうしてココに?」


 クラスメイト、そして黒須君の親友の永井君が何故?


「ミニスカ幼女が竜と戦うと聞いて・・・。コレは高画質で撮影しなくては・・・」


 あの、永井君は中学生でレナちゃんは10才くらいですよ?


「あの、そのスマホで試合を撮影する気ですか?」

「もちろんだ。あの幼女が足技をしてくれたら俺嬉しい」


 えっと・・・犯罪行為をする気満々って事ですか?


「ハンク」

「ああ、分かっている」


〈背後からハンク氏が永井君のスマホを取り上げたのす〉


「え? ちょっと、何すんの⁉」

「ここで許可なく撮影は禁止だ」

「なら今許可してよ‼」

「僕が君の下心に許可をすると思っているのかい?」

「アンタは幼女のミニスカにロマンを感じないのか⁉ それともやっぱり実は女で興味が無いのか⁉」

「ケンジロウ、ナガイ=ケンが君のトレーニング用シャツの匂いを嗅ぎたいそうだ」

「了解だ」

「えッ何そのシャツ⁉ 明らかに元が白色のしゃブゴゴゴゴゴ・・・ッ」


 背後から健次郎ケンジロウさんが茶色のシャツを永井君の顔に押し付けています。

〈元が白って事は茶色の部分は汗って事ですか?〉

 白い面積が全くありませんね・・・。


「ごごごごご・・・」


〈あ、永井君が失神したのです〉


「クロス=リュウが数少ない愚痴をこぼせる人間だから特別に見物を許可しているがそろそろ監禁も視野に入れた方がいいな」


 永井君、どういう経緯で異世界兵器関連の事件を知ったのかは不明ですが、ラウジーさんの台詞を聞くと黒須君の友人であるのをいい事にけっこう異世界兵器関連の施設に自由・・・いえ、好き勝手に出入りしているみたいですね・・・。

〈ハルちゃん、黒須君とレナちゃんの試合が始まるみたいなのです〉

 リングの上にはもう黒須君とレナちゃんが対峙しています。


「お主が7宝具の使用者の1人であるクロス=リュウか。よろしく頼む」

「ああ・・・」


〈おや? 黒須君がすごく不機嫌そうなのです〉

 視線がレナちゃんのスカートに向けられているので恐らく服装が気に入らないのでしょう・・・。


「2人とも7宝具を装着して戦ってもらう」

「どういう事だ、ラウジー?」

「できるだけ実戦に近い状態で戦ってもらいたい。2人共実戦では7宝具を使って戦うからその方がいい」

「そうか。私は構わないぞ」


 レナちゃんの手に仮面が。

〈赤と金色の仮面でヒーローっぽいのです!〉

 大きさはレナちゃんの顔より2倍くらい大きいです。

 額の部分にはわたしの7宝具と同じ虹模様の蝶が・・・もしかしてアレがレナちゃんの使う7宝具なのでしょうか?

〈あ、レナちゃんがその仮面を顔に着けたのです〉

 装着した途端仮面の大きさがレナちゃんの顔の大きさと同じくらいに縮みました・・・そして両腕と両足に金色のアンクレットが、やっぱりあの仮面が7宝具だったんですね・・・。


「戦場にスカート履く奴でも7宝具の装着者に選ばれるだけに暴走はしないか・・・」


〈黒須君も7宝具を装着したのです〉


「2人共準備はできたようだね。ただ、武器の使用は禁止だ。あまり武器に頼っていると訓練にならないからね」

「ああ、分かっている」

「もちろんだ」


 2人共最初から武装系は使うつもりはなかったみたいですね。


「勝負はどちらかがリングから落ちる、気絶する、降参するまで続行だ」


〈どんな戦い方をするのですか?〉

 おそらく体術の試合だと思います。

〈2人共柔道みたいな構えをしているのです〉


「始め!」


 ラウジーさんの合図と同時に黒須君とレナちゃんが一歩ずつ歩寄ってお互いの距離を縮めました。


「むんッ!」


 先に攻撃したのは黒須君、パンチ・・・というか左手でフック攻撃、そこから右手でストレートパンチを出しました。

〈レナちゃん、フックはしゃがんで躱してパンチもバックステップで躱したのです〉

 今度はレナちゃんがダッシュして黒須君の間合いに・・・

〈レナちゃんもパンチ! ・・・かと思ったらいきなりしゃがんだのです〉

 いえ、自分の足で黒須君の足払いをするためみたいです。


「うお⁉」


 黒須君はバク転でギリギリ足払いを回避しました。

〈お、でも黒須君が体制を整える前にレナちゃんが黒須君にアッパーを顎に当てたのです!〉


「ぐッ・・・」


 再びレナちゃんが足払い、今度は避けられずに黒須君は転倒してしまいました・・・。


「むん!」


 倒れている黒須君の顔面にレナちゃんが拳を叩きつけようとしています。


「くッ・・・!」


 黒須君は寝返りをするかのようにローリングで回避しました。

〈床にヒビが・・・〉

 黒須君も7宝具を装備しているから当たっても死にはしなかったでしょうけど相当な怪我をしていだでしょう・・・。

〈すぐに立ち上がってレナちゃんに向かってダッシュジャンプしたのです〉

 飛び蹴りをするみたいです。


「遅い!」


〈レナちゃんが黒須君の足を掴んで床に叩きつけたのです!〉


「ぐッ・・・!」


 すぐに立ち上がってレナちゃんにパンチ攻撃を。


「せい!」


〈でもレナちゃんに腕を掴まれてしまったのです〉

 そこから柔道の背負い投げみたいな事をされてしまいました・・・。


「ぐぐ・・・」


 黒須君が押されています・・・。


「やはりクロス=リュウは苦手な相手だけに苦戦しているな」

「ラウジーさん、黒須君が苦手ってどういう事ですか?」

「クロス=リュウは自分より体格が小さい相手の経験が全くないからだ」

「自分より小さい?」

「ああ。スポーツでクロス=リュウは常に自分より背の高い相手と戦ってきた。そして戦場でも自分より体格の大きい相手と常に戦ってきた」

「スポーツ・・・小学生の頃、バスケット部にいた頃ですか? それが戦場とどのような関係が?」

「戦場はただ敵を倒せば良いという場所では無い。敵味方の位置を把握するのも重要だ。そしてクロス=リュウはバスケット部時代の役割はボール運びで味方がどこにいるか、敵がどこから攻めてきているかを把握するのが役割だった。クロス=リュウは気付いていないがバスケットでの敵味方を把握する技術や経験を無意識に戦場で上手く活かしている」

「言われてみればわたしが初めて黒須君がいる戦場に足を踏み入れた時もわたしの背後に迫ってきていた敵にすぐに気付いて攻撃していました」

「ああ。彼はそういった応用力も高い」

「でもレナちゃんには苦戦しています・・・」

「先ほども言った通りクロス=リュウは自分より体格の小さい相手との経験が皆無だった。過去のバスケットの映像でも見た事があるから分かると思うがクロス=リュウは同年代の平均身長と比べるとかなり低く、過去も現在も男子生徒どころか女子生徒と比べても低い」

「確かにクラスメイト・・・いえ、全1年生の女子生徒全員と比べても黒須君より小さい人いるかどうかと思える程小さいですよね・・・」

「そうだ。自分より体格が小さく、かつ技術のある敵との経験が無い」

「でも黒須君は訓練を頑張っているって・・・」

「ああ努力している。だが、レナの方は天才と言っていい程運動神経もある。色々なスポーツ競技で賞を取っている。先程の背負い投げも柔道の試合を少し見ただけで会得したそうだ」

「み、見ただけで・・・ですか⁉」


〈すごいのです! 天才なのです!〉


「それほどの秀才だ。それ故に故国では兄よりも王位にふさわしいと言われている」

「でも試合前にレナちゃんは『自分より優秀な兄がいる』って・・・」

「本人が気付いていないだけだ」


  故国のお兄さんに嫉妬されていないか心配になってきました・・・。


「技術面では完全にクロス=リュウに勝っている」

「それじゃあ黒須君に勝ち目は・・・」

「そうでもないさ」


 あ、また弟を自慢するかのような笑みを・・・?

〈アイちゃんにはいつものクールな表情とどう違うか分からないのです〉


「クロス=リュウはピンチでも冷静でいられる人間だ。何かするだろう」

「『何か』・・・とは?」

「それは試合を見ていれば分かるさ」


 い、一体黒須君は何をするつもりなのでしょうか・・・?

〈あ、また黒須君がレナちゃんから背負い投げを喰らったのです!〉

 すぐに立ち上がりましたがこのままでは・・・。


「・・・おいお前、さっきからスカートの中の白い下着が見えまくっているがいいのか?」


 今の黒須君の台詞、ソレわたしも思っていました。


「⁉⁉⁉」


〈レナちゃん物凄いスピードでスカートを手で押さえたのです〉

 多分、この試合で一番スピードの速かった動作だと思います。


「今だ!」


 あ、黒須君のパンチが初めてレナちゃんに当たりました!

〈顔に直撃なのです!〉

次の更新また1か月近くかかるかも・・・。

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