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「あのウサギもおっさんも大っ嫌いだあーー!!」


 心の底から、声を絞り出すシン。

 

 ぷっ。


 鼻で笑われた気がして、音が聞こえた方向へ顔を向けるとまた、マギア・ギアのウサギがいた。


「kぢぇうwdbcんぶあbぅ!!」


 言語にならない怒りを上げ、殴りかかろうとしふと止まる。


「あれ? ここって未開拓の星だよな……? なんで機械的な生命体がいるんだ?」


 根本的な疑問に気付く。

 が、しかしレイは深く考えない性格なのでとりあえず思考を放棄。

 ウサギに殴りかかる作業を再開する。

 

「オラあ!!」


 ピョン。


「どらああ!!」


 ピョン。


「せえええい!!」


ピョッ。


 あまりの煽りに感心して逆に冷静になるレイ。

 落ち着いて、腕時計を操作しインベントリを開く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 インベントリ

 ・追加武装パーツ US4K-『試作』 タイプ:トリガー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「コレは、拳銃? 名前はうさしき? ウサ式!? おい!! 運営!! 遊び心がありすぎだ!!」


 そう言いつつ、時計を操作しUS4K-『試作』をインベントリから出す。

 形状は、ハンドガンであり幾つかの水晶体と導線が剥き出しで付けられている。


『ーーーチュートリアル:《武器》を始めますlーーー』


「あ、了解。」


『ーーーまず、銃の上部を引いてくださいーーー』


 そう音声が流れたと同時に横にウィンドウが開きUS4K-『試作』の上部を引っ張る動画が流れる。


「こうか。」


 ガチャン。


 一瞬導線が光り、水晶が発光を始める。


『ーーーポインターを発光させてください。ーーー』


 動画が切り替わり、スイッチをオンにする動画が流れる。


 カチ。


『ーーー目標をロックオンしトリガーを引いてくださいーーー』


「うん知ってた。」


 ポインターの先を今なお散々煽ってくるウサギに向ける。


「さて、覚悟はできてんだろな、ウサ公?」


 青筋を立ててトリガーに指をかけるレイの手に迷いはない。


 ぷっ。


 ウサギがまたバカにしたように笑う。


「よし殺す。」


 満面の笑みでそう告げた瞬間、レイはトリガーを引いた。


 ーーーッ。


 音なく、光線の弾丸が発射される。

 その弾丸は、保持者の、レイの狙った通りにウサギの頭部を貫く。


「よし、ナイショッ!!」


『ーーーアイテム取得、自動的にインベントリに送信しますーーー』


 アナウンスが聞こえたと同時に、通知がくる。


「アイテム取得、詳細情報は開いて確認、か。一応確認っと。」


 そう言うとアプリをタップしインベントリを開く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 インベントリ

 ・追加武装パーツ US4K-『試作』 タイプ:ナイフ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ナイフ? ナイフか。そしてネーミングは相変わらず、と。ウサギからドロップするのはウサ式で確定くさいな。細かいところは検証班がやってくれるだろ。」


 そう言うと、宇宙船みたいなのに乗り込もうとする。


「うっ、狭いな、コレ、っと。ヨイショっ!! ふう。」


 狭い穴をくぐり抜けたレイは中を見渡す。


「めぼしい物は……、謎のアタッシュケースとインゴット。謎の加工機械ぐらいか。しょっぱいな。とりま、インベントリに入れるか。」


 そう言うと時計を操作してアイテム取得モードに切り替える。


「こうして、『収納』。お、ゲットだぜ!! 何々、説明文は……。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 インベントリ

 ・追加武装パーツ US4K-『試作』 タイプ:トリガー

 ・追加武装パーツ US4K-『試作』 タイプ:ナイフ

 ・アイテム 極地適応アタッシュケース型PC

 ・合金のインゴット×10

 ・極地適応型万能物質加工機械


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「このアタッシュケースPCなのか!? 全然そうは見えないけど、と言うか開け方わからんし。放置しておくか。インゴット加工はこの万能加工機械でやれってことか? チュートリアルを用意しろ!!」


 そう言いつつ、宇宙船から出てアタッシュケースと加工機械を出す。


「適当に触るか。まず、このアタッシュケースを開けなきゃな。」


 そう言い、アタッシュケースを触った途端アナウンスがなる。


『ーーーチュートリアル:極地適応アタッシュケース型PC を始めます。ーーー』


「はいはい、またこう言うのな。」


 慣れた様子でサクッと、動画を視聴。

 操作を行う。

 そして、幾つか確認したのち結論づけた答えは……。


「ウィンドウ起動っと。色々入ってるけど、コレってログボ貰う機械ってことだよな? 他にも色々機能はあるけど。」


 とまあ、オンラインゲームでよくある物だった。


「今日のログボは合金×10か。まあ、使い道が多いんだろうな。」


 そう言いつつ、エンターキーを押し暫く待つと上空からアタッシュケースケースが……。


「ってあぶねえッ!?」


 マギア・ギアによって上昇した脚力でなければ脳天に衝突したであろうアタッシュケース。

 その威力は地面に半ば埋まる物だ。

 このゲームはプレイヤーを殺したいのだろうか。


「はあ、全く。困ったもんだよ。」


 ため息をつき、呆れながらアタッシュケースを開くと中には合金が。


「はいはい、インベントリ。」


 慣れた手つきでインベントリに入れると今度は加工機に目を向ける。


「はあ、だいぶ疲れたけど……、ゲームを進める上で避けて通れないよな……?」


 そっと、手を触れるとおなじみのアナウンスが……。


『ーーーチュートリアル:極地適応型万能物質加工機械 を始めますーーー』


「ですよねー」


 チュートリアルは始まったばかりだ。

次回もチュートリアルだったり……。

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