ペイン
僕は、全速力でダンジョンの壁をかけ上がったり、そして一気に壁をけった。
「ていぁ!」
モンスターの背後で全体重をのせた斬撃をあたえる。モンスターのHPは、その一撃により全て削り取られた。
「グゥおお〜」
と苦しそうなモンスターの悲鳴がダンジョンに響き渡り。モンスターは、倒れた。
モンスターは、ミノタウロスという少し体重が重いこともあり。微かに地面が揺れた。
そして、獲得した経験値、お金のウインドが表示された。
僕たち(シューティングスター)は、
レイがとある素材が欲しいということでダンジョンにもぐっているのである。
【ダンジョン】:ミストガーデン
【危険度】☆?
このダンジョンは、少し特徴があるのだ。それはマップ機能が使えない。
通常のダンジョンでは、通った道が自動的にかきしめされるという方式になっているが。このダンジョンでは、その機能が無効となるのだ。
ダンジョン外に出たい時は転移カードを使うこととなる。
さらには、違うギルドとの接触が一切ないのだ。
しかしソロとなれば話は別だギルドを組まない、わかりやすく言えば同好会みたいなものだ。
そしてどういう同好会かというと、PKの同好会だ。
ほとんど助けが来ないこのダンジョンのあるフロアで待ち伏せをして。
プレイヤーが通りかかったったところを襲う。
そんなことが多々あることから、このダンジョンは別名【殺人鬼の狩場】とも呼ばれており。
ゆえに、あまりプレイヤーからは好かれていないダンジョンである。
「ねえ、レイ今日は、何を探しに来たの?」
僕がレイに問う。
「あ、それ俺も気になる。」
『僕もー』
ハヤとシルも僕に便乗した。
するとレイは、人差し指を立ててこう言った。
「ひ・み・つ」
お約束だね。うん、まあいいやいずれわかるだろうし。
「そっか楽しみにしておくよ」
僕は、こう答え。足を進めた。
2時間ほどたつと一つの声が聞こえる。
「あった〜」
レイが近寄る。
なになにと僕とハヤは、レイの手の中にあるそれを覗き込む。
それは、マヒダケ。
その名前の通り胞子に麻痺になる毒が含まれているキノコ。
すぐに僕とハヤに麻痺毒アイコンがつく。
シルも僕が状況異常を起こすと、同様に状況異常になってしまう。
つまり誰も助けに来ないということだ。
「ど、どういう、ことだレイ」
苦しそうなハヤの声がかろうじて聞こえた。
「レイだれのことかなー」
ぐにゃぐにゃとレイの顔がゆがみ始め。
やがてその正体が明らかになる。
「やぁ〜ひ・さ・し・ぶ・り」
そうだあの僕達が最初にダンジョンにもぐった時に出会った、あの奇術師であった。
「き、きみは、何の用だ。本物のレイは、どこだ。」
僕は、奇術師に向かって疑問を投げつけた。
「んーそうだねーまず一つ目は、シャドウ君いや、今はコウ君の方が正しいかコウ君、君の魔力をもらいに来たんだ。」
『そ、そんなことできるはずかない。』
シルはなにか確信があるように言う。
「いやいや〜それがね〜できるんだよ〜
そういやぁ二つ目の質問がまだだったね。君たちのお仲間は、退場したよ。ゲームからもリアルからもね。あの時君たちのが逃げてる時バレないように殺して、【スキル】マジックマスクを使ったんだ。」
マジックマスク、対処プレイヤーの顔や体格、プレイヤー情報をコピーし、自分のものにできるものだ。
「嘘だ!」
ハヤが声を荒げて言う。
「本当さぁ〜さて時間もないしね。そろそろ始めようか。」
コツコツと音を立てて奇術師は、僕の方へ向かって来る。
手が次第に大きく見えてきてそして僕の目にその奇術師の手が辿り着く。
「や、やめ...」
ぐちゅぐちゅと音をたてるそして
「ぐあぁぁあ」
僕の悲鳴がダンジョンのフロアに響きわたった。
「コウ!」
『コーくん!』
ハヤとシルの声がきこえる。
痛みのないはずのこの世界で今実際僕は痛みという感覚がある。つまり
こいつの攻撃は、前にハヤが言っていたとおり。リアルにも反映される
つまりHPが0になった瞬間、死におちいる。
「さて、これで君は用済みだね。さようなら天国でまた会おう。」
奇術師は、デスサイズを出現させ振り下ろす。
『や、やめて!』
シルの声が聞こえるしかし奇術師の手は、止まらない。
僕は、しんだと思った。思わず目をつぶる。
「ひゃは、バイバーイ」
狂った奇術師の声がダンジョン内に響く。
ガシャン!
ん?何の音だ。恐る恐る目を開く生きてる。
そして視界には女の子。
「ホワイトスモッグ!転移カード発動始まりの街。」
女の子白い雲を出現させ、ハヤのとこに駆け寄り。
転移カードを発動した。僕達は、なんとか助かったのだ。
転移場所に着くと女の子は、すぐに解毒魔法で回復してくれた。
しかし僕の目は治らなかった。
「ぐあぁぁあ」
まだ激しい痛みが僕を襲っていた。
「コウ大丈夫か!」
ハヤは、僕の肩を強く掴み揺らす。
「まだ痛い。」
僕は、なんとか声を出した。
「何が原因で治せないのでしょうか。」
女の子も必死に考える。が一つ目それは、予想以上に早く解決した。
『大丈夫だよ。』
シルシルの声がきこえる。
「ど、どういうこと?」女の子がシルに向かって言う。
『僕がコウ君の目となる』
そんなことができるのか。みんな同じことを思っただろう。
シルは、僕の目に風となり集まり入っていく。
痛みが和らいでいっく。そして僕にエメラルド色の眼球ができた。
『コウ君今日は、ゆっくりおやすみ。この目は、次の時までに馴染んでおくようにしておくから。それまで休んでね。』
そして僕は寝落ちした。




