異世界突入
一章
「パパここどこ?」と娘が話しかけてきた。
「どこだろうねー?」と僕は返事を返した。
なぜ、娘に聞き返したかというと自分でも何処に入るのか分からなかったためだ。
今自分が立って入る所が普段見るような住宅街とはかけ離れた場所にいるということだけは、
分かるんだが、なぜここにいるその過程が分からないのだ。
改めて周りを確認してみた。
そこは一面草原でその先には広大な森が広がっていた。
テレビで見るような富士の樹海やアマゾンとはまったく違う森が広がっていて足元の草を見てみると日本ではまったく見ない植物であるのが分かった。
とりあえず頭を整理して行動した方がよさそうだったので、記憶を二時間くらい前のことを思い出していた。
自分の名前は結城 真二そして、娘の名は蛍と言う。妻の涼を早くに事故で亡くし男手一つで育て地道にサラリーマンとしてはたらいていた。
その日の夕方、仕事を定時に終わらせ蛍を迎えに幼稚園にむかっていた。
丁度、幼稚園の門の所で遊んでいたのを見つけ声をかけた。
「蛍!迎えに来たよ早く帰ろう。」というと、
「あ!パパお帰り」と言って走リよってきた。
そのあと、住宅街を家に向かって歩いていたら、蛍が道の脇の狭い通路に走りよったので、
「蛍そんな狭い道に入ったら危ないよ!」と言うと、
「あのねあっちになんか光ってるの」と言うので、自分も近寄っていくとたしかに道の先に何か光っているのが確認できた。
「ん?なんだあれ?」と不思議がっていると蛍が光っている方に歩いていってしまい、
「こら!危ないから戻ってきなさい」と自分も中に入っていきました。
しばらく歩くと光が強くなっていき自分はなんだかいやな予感がしてきて慌てて娘を呼び戻そうとしたら蛍が
「光の中から声がする」と言い光の中に入ってしまいました。
「蛍!!」と叫びながら自分も娘を追い光の中に入っていきました。
そうして蛍を探しているうちに今に至るというわけなんだが、どうやったらこんなとこに来れるのか理由が分からなかったのだ。
「今思い返してみるとあの道えらく長い道だったなあ、本当なら反対側の住宅に出るはずなのに、出てみるとこんな草原が広がるなんて思っても見なかったよ。」
ふと、後ろを見てみるとそこは住宅街はなく草原が広がり向こうの方に山が見えた。
「まあ、とりあえず結論から言うとここは日本ではなく見た感じ世界の国のどの国にも当てはまらないだろうな~、いや!待てよ過去に行ったのなら知らない植物があっても不思議じゃないな」などと言ってると。
「パパ!さっきの声あっちから聞こえるよ」と勝手に森の方へ走っていきました。
「あ!こら待ちなさい!」と娘を追いかけ森に入っていきました。
森に入って気がついたんだが何かに見られているような感じがして背筋が寒く立ってきてここに長居してはいけないと思い
急いで娘を追いかけた。
だが蛍は思いのほか足が速く追い着く頃には辺りは薄暗くなっていき蛍は何かを捕まえた後だった。
「蛍その手に持っているの何かな?」と聞くと
「あ、パパあのね小さな人捕まえたの!」と言い手の中のものを見せてくれ自分はそれに驚いて後ろにこけてしまった。
なんと蛍が手に持っていたのはよく童話や漫画に出る妖精だったのだ。
こけたときに蛍は、驚いたのか手に持っていた妖精を放り出していてそれに驚いたのか、
「____________________」と何か喋っていました。
何か怒っているようなのだが言葉が分からなかったため首を傾げていると、分からないのが分かったらしく自分の頭の上まで来て
ぐるぐると回りながらキラキラした粉を自分に振りかけ始めたのだ。
それに驚いた自分が手で払おうとすると妖精はその手をかわし娘の方へいきまたぐるぐると粉を掛け始めた。
蛍はそれを見て「キラキラしてる~」と大喜びして飛び回っていた。
妖精は一通り掛け終わった思われ蛍から離れ自分と娘の中間くらいまでくると、
「これで話はできるわね」と言葉をかけてきた。
自分は突然妖精の言葉分かるようになったのでそれに驚き蛍はあまり驚かず妖精に向かって、
「こんにちわ」と挨拶をした。
妖精の方は突然挨拶されたのであっけに取られたが気をとりなして自分たちに話しかけてきた。
「改めて言うけど何捕まえてんのよ!いきなり捕まれてびっくりしたじゃない!」
そうすると蛍が「ごめんなさい」と条件反射のようにかえした。
そして、また妖精はまたぽか~んあっけに取られまた気を取り直し「ふん!分かればいいのよ分かれば」と蛍の勢いに押されていた。
自分はそのやり取りを見て思い出したように妖精に話しかけた。
「落ち着いたところで悪いんだけどいくつか聞きたいことがあるんだけどいいかな?」と聞くと妖精は、
「別にいいけど何が聞きたいの?」と言ってきてとりあえず聞きたいこといくつか質問することにた。
「では自己紹介からいこうか自分の名前はユウキ シンジ、出身は日本でサラリーマンだ。」
「で、こっちが娘のホタル五歳だ」と紹介すると蛍が「よろしくお願いします」と返事をした。
「えと、よろしく?」と妖精が返事を返した。
「とりあえず聞きたいことは大雑把に聞いて三つくらいかなまず一つ目はここは何処なのか二つ目はなぜ君の言葉が分かるように
なったのか三つ目はどうやって帰るのかの三つだね」
妖精はその言葉に納得して 「いいわ、答えてあげる。その前にこちらも自己紹介させてもらうわね私の名前はリリム、種族はフェアリーここから南のフォン大陸にあるフェアリーの里から来たの」
「まず、一つ目の質問ねここはアリア大陸の東にあるドロアの森よ。」といった。
それを聞いた自分はやっぱりここは地球じゃないんだなと納得していた。
「それじゃ、二つ目ねなぜ言葉が分かるようなったかと言うと妖精の粉を使ったからよ。」
「妖精の粉?」と自分が不思議に思っていると、
「妖精の粉と言うのはフェアリーが持つ不思議な粉よ私たちが持つ能力とでも思ってくれていいわ。」
「分かった」とあまり納得していなかったが、
「この粉を掛けてもらった人間は身体強化と言語理解それと特殊能力が身につくわそれと魔力を持ってる人にある程度の強化が付くの」
「そうかそれで君の言葉が分かるのか」
「でも言葉の方は文字自体が分かるわけじゃないからね」とリリムは付け足すように話してくれた。
「それじゃ最後の質問ね私もいろんな国を回ってみたけど日本なんて国しらないわねだから帰る方法はしらないわ。」
「そうですか」とため息を吐いた。
「まあ考えてみれば最初の質問で分かりきったことなんだが改めて言われるとかなりへこむなあ。」
「パパ、元気出して」と蛍が慰めてくれた。
「で、こちらからも質問させてもらってもいいかしら。」と言ってきた。
「ああ、自分の分る範囲でならな。」と自分は答えた。
「まず、何で人間のあなたがこんなとこにいるの?」
「その質問だがそれはこっちが聞きたい住宅街から光に向かって歩いたらこんな森や草原があるんだから」
「そう、その様子だとほんとに何も知らなさそうね。」
「ああ、ここに来たのも見るのも初めてな場所なんで分らないことだらけなんだ。」
「ならここについて説明してあげるわね」
「ああよろしくたのむ」と俯いた。
「とりあえずこの世界のことを教えてあげる。」
「まずここはさっき話したとおりアリア大陸のドロアの森あなたのいた草原から森を背を向け東に行くと人間の村ライン村があるわ。」
「その村から南に二~三日くらい歩くとセイレーン王国があるわ。」
「セイレーン王国?」と異世界にいるから何も分らないなあと思っていると、
「まあセイレーン王国のことは別の機会に話してあげる。」と切り捨てた。
「この世界には、人間族、妖精族、魔族、竜族、精霊、神族といったぐあいに6種族存在するの。」 「といっても、人間族は他の種族に会うのはめったに無いんだけどね。」
「そうなの?」と聞くと、
「とうぜんね、人間は自分以外の種族を嫌悪しているもの。」と少し機嫌悪そうにはなした。
「だから、妖精族や竜族なんかは警戒して人間にほとんど姿を見せないもの。」
「そっか、ん?でもいちおう俺たち親子は人間族なんだけど大丈夫なのか?」と聞くと、
「それは大丈夫よ貴方たち普通の人間と違うもの、そうねえ匂いかしら?」
「匂い?」と自分の匂いをかいでいるとリリムは笑うように、
「ちがうちがう、匂いといってもそういう匂いじゃないわ。魔力の匂いよ、人間族の魔術師とは違う匂いがするのなんていうか安心できる匂いなのよ」といって説明してくれた。
「そうなのか?」と首をかしげると蛍も一緒に傾げてみた。
そうするとリリムは、それが面白かったのか笑っていた。
「フフフ、そうなのよだから安心して話してられるのよ。」
「それに危ないと思ったらこの子に捕まった時点で姿隠してるもの。」
「へえ~、そんなことできるんだ」
「そうよ、風の魔法で姿が隠せるのよ。」
「ほら!」と言って、何か呪文のようなものを唱えた瞬間風が舞いリリムの姿が霞むように消えていた。
「なるほど、これなら他の人に見つからないね」
しばらくするとリリムの姿が見えてきた。
「それじゃ続きをはなすわね」
「種族と言っても今言った中で妖精族と魔族と竜族この三つのは一つの種族にたくさんの種族が別にあるの。」
「たとえばどんな?」ときくと
「そうねたとえば妖精族だと私たちフェアリー族やそれより少し大きいホビット族とか竜族なら火竜族や氷竜族、魔族なら悪魔族やネクロマンサーとか他にもいるけどこれ以上は説明してもわからないでしょ?」
「そうだねあとは見て見ないと分らないだろうし、あとの精霊や神族とかはどういうのかな?」
「そうね精霊というのは神族に世界の管理を任された存在よ。」
「そして、それを監視や祝福しているのが神族よ。」
「神族に祝福されたものはすべての精霊に契約を許されることになるわ。」
「精霊は、火の精霊、水の精霊、地の精霊、風の精霊、光の精霊、闇の精霊といったこの世界に必要な力を持った種族を言うの。」
「といっても精霊に関しては世界を管理することだけでそれに影響して存在するのが人間族、妖精族、魔族、竜族、なの」
「他の種族は分るんだけど人間族に関してはどの精霊の加護を受けているのか分らないのだけどね」
「そして運良く自分の持ってない属性の精霊に会えるとその加護を受けられると言われるわ」
「?、その加護を受けるとどうなるんだ?」と聞くと
「そうね、その属性の魔法を使うことができるのよ」
「ふ~ん、じゃあ基本一つの種族に一つの魔法なんだね。」
「そう、でも人間だけは別みたいだけど」
「え?なんで?」
「それは人間の魔術師が魔石とかいうのを作ったからよ。」
「魔石?」
「そう精霊が持つ魔力を溜めるための石よ。」
「それってどうやって魔力を溜めるの?」と聞くと、
「それは分らないわ。」
「そっか」
「とりあえずこれくらいかしらまだ聞きたいことあるかしら?」
「ほんとはまだ聞きたいことが沢山あるがこれくらいにしておくよありがとう。」といって自分はリリムに頭を下げた。
初めて書いたのでこれいいのか分りません?これいいと思う方は感想などに書いてもらえると嬉しいです。意見や要望があればできるかぎり答えたいと思います。ペースは遅いかもしれませんが気長にお待ちください。