指、取れるよね!
光明!辞めないのか辞めるのかハッキリしろ!
pixivでも投稿しております。キャラクターイラストも上げているので是非覗いてみてください
【アンデッド?の話】
あれからまた何日かが経った。俺は変わらずアンデッド課で簡単な業務をこなしていた。
ただ一つ違う事はあの日の課長の言葉
アンデッドに人権は無い
その一言が耳にこびりついている事だった
「はぁ、、、」
「どうかした?不詩君」
「あ、、、俺何か言ってた?」
「いや、ため息付いていたから。顔色も悪いし、、、」
「そうかな、、、」
どうやら隣の席のアンデッド。臼井君に心配をかけてしまっていたようだ、、、俺とした事が
「課長と業務に行ってからだよね。体調悪そうになったのって」
「えっ」
鋭いなぁ、、、それとも俺が分かりやすいのか?とにかく、、、
「大丈夫!体調は悪く無いから。」
「は、って事は他に何かあったんだね」
「うん、、、まあ」
「相談してみてよ!何か力になれるかもしれないし」
「、、、そうだな」
「そうだよ」
「アンデッドって何なんだ?」
「え」
臼井君の動きが止まった。これ、聞いちゃダメな奴だったのか?
「えーと、、、アンデッドは、ウィルスで、不死身になって、、、待って!摘出さん呼んでくる!」
「そんなに真剣な悩みじゃないから!?」
静止する声も届かず摘出さんがやってきた
「ふーん。アンデッドが何かが気になったのね」
「はい、、、」
摘出さんまで真剣に考えだした、、、なんだか申し訳ないな、、、
「私が思うに、、、」
「思うに?」
「考えすぎね。不詩君」
「へ?」
見当違いの返答が返ってきた
「そりゃそうよね。いきなりアンデッドばっかりの課に押し込まれたんだもの」
「そうか、、、考えすぎなんでしょうね、、、俺」
「うん。もとい働き過ぎ。今日はもう帰ったら?」
「でも、そこまでじゃ無いんで、、、」
「そう」
あっさりと会話が終了した。
そんなに悩む事じゃ無かったのか、、、
「でも不詩君。一つ覚えておいて」
「はい。何をですか?」
「私たちだって元々は人間だったって事」
そうだ、、、ただのおかしなウィルスに侵されている人なんだよな。アンデッドって、、、それを俺は何だ何だと騒ぎ立てて、、、
申し訳ない事したな、、、
「、、、分かりました!あと色々とすみませんでした!」
「ふふ。素直な人」
「不詩君。俺別に気にして無いからっ!」
「ありがとうございました!2人とも」
そうだ!アンデッドだなんだって世の中には差別したり揶揄したりする風潮があるけど
実際は皆んな優しくて良い人達じゃないか!
「俺仕事頑張ります!」
って、、、何か忘れていないか、、、俺?
【指の話】
「この指誰のだー?」
「あ、俺のです!」
そしてまた指の話です、、、
「これでよしっと」スチャ
「あの、、、臼井君、、、」
「何?不詩君」
「聞いちゃダメだったらごめん、、、何で毎日指が取れてんの、、、?」
「あー、、、俺カルシウム足りて無いんだって!」
「カルシウムの問題!?」
「うん。だから指がポキッと」
「痛く無い、、、?」
「少しだけ痛いよ。でも慣れちゃって、、、!」
慣 れ る な
「アンデッドになると痛みに鈍感になるんだよ!」ピカー
「課長!」
相変わらず陽のオーラを纏っている
「気づいたら指取れてんだよボクも臼井君も!」
「へへ」
「そんなつけ爪取れるんだよね的なテンションで、、、」
アンデッド、、、いやこの人たち怖、、、
「あれ?何か歩きにくいな、、、」
「課長もですか?実は俺も、、、あ!」
「あ。足の親指取れてた」
「ぎゃあ!?」
何故足の親指が取れる!?
「さっきぶつけたんだわー。きっと」
「俺も多分そうっぽいです」
「怖、、、」
「ほら!早く探そうぜ!摘出に見つかるとやばい!」
「ですね!」
「ほら!不詩君も手伝って!」
「何で俺も!?」
「いーじゃん暇でしょ」
「仕事中です!!!」
「何してんの」
背中に冷たい視線が一つ、、、
「つ、、、摘出」ゾク
「お、、、おはようございますー。摘出さん」
「おはよう。」ギロリ
「あの、、、何でしょう、、、?」
「指が2本入口に落ちてたんだけど」
入口って事は朝から指無かったんだ、、、この人たち
「あは〜、、、誰のだろ」
「あんたらでしょ」
「あは、、、」
そのあとは言うまでもなく、、、2人とも摘出さんにこっぴどく怒られた、、、
「不詩君も悪ノリしちゃダメよ」ギロリ
「はいっ!!!」
そして何故か俺も怒られました。
臼井 幸臣
174cm 25歳 短髪
アンデッド課所属の幸薄そうな青年。
よく指や腕が取れるらしく、カルシウム不足(?)なのだとか。
光明とは隣の席で心配性らしく、よく気にかけてくれる
皆さんは指取れますか?