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間違い転生者 ~異世界で素敵な仲間と生きて行く~  作者: 姫野 りぉ
第一章 間違いの始まり
6/57

生きる意味を探して



俺の生きる意味はなんだろう?

確かに間違いで死んでこの世界へと来たけど?┅┅┅┅┅┅生きる、かぁ┅



ーーーーーーーーーーーーーーーー


「すいません!ここは一之瀬直人の住んでるアパートを管理してる不動産屋さんですよね?」

「┅┅一之瀬直人、さん?ええっと┅ああ!確かに所長がお世話した方ですね?」


「あ~良かった、それでそのアパートに行ったらもう引き払ったと聞いて」

「ちょっと待って下さい、所長!お客さんですよ!一之瀬さんの事でいらっしゃってます!」


奥から女性が出て来たけど?凄く派手な出で立ち?それに凄い美人で自信に満ちた顔┅これが能力が有る実力者なの?


「私は所長の柳若葉と申します、一之瀬直人さんにはアパートをお世話しました、でも2日前にあのアパートを出ると言われまして┅」

「2日前?何にも聞いてない┅それで直人は!一之瀬君は何処に行ったか知りませんか!」

「えっと?貴女は直人さんとはどのような関係でしょうか?」

「そ、そのぉ┅婚約者!婚約者です!」


「えっ!婚約者ぁ!そんな馬鹿な!」

「いえ!本当です!親も認めてます!だから行き先を知ってるなら教えて下さい」

「くっ┅婚約者ですか?┅それなら私に聞く事は無いのでは?貴女が一番直人さんに近しい人でしょうから」


「それが┅朝方電話したら出ないんです、おかしいと思ってアパートへ行ったら引き払ったって┅」

「そうですか、其れ迄は話をされていたんですね?」

「ええ、でも何も言わずアパートを出るなんて┅」


(この子何処かで見たと思ったらモデルで最近テレビに出てる篠崎優奈じゃないの?)

「貴女は確か篠崎優奈さんですね?」


「あっ!すいません名前を言ってませんでした、はい、篠崎優奈です」

「婚約者さんが有名人でしたか、直人さんもすみに置けませんね、彼なら分かる様な気がします」

「それはどう言った意味ですか?」

(なによこの人!直人さんって馴れ馴れしい!)


「いえ、彼はイケメンですし優しいですから、そうですか、貴女に何も言ってない?そうですか┅┅私は昨日の飛行機でカナダへ行くと聞いてますけど?」

「えっ!貴女に!カナダ!そんなぁ┅」

(フフン!勝った!)


「前からカナダ行きを計画していて、あのアパートも3ヶ月の契約でしたよ、それと彼から資産の殆どを譲られましたし、頼まれました、私を信頼してくれてますから」


「貴女にですか?私には何も┅」

「そう言った事で今頃は向こうに着いてるでしょう、いずれ連絡があるのでは?貴女は婚約者でしょうから」


「はぁ┅そうでしょうか?あっ!すいません┅ありがとう御座いました」


トボトボと足取り重く帰って行く後ろ姿、若葉は婚約者と言う言葉に強く嫉妬を感じて意地悪な返事をしたと自分でも驚いていた、嫉妬!熱く込み上げる炎┅


自分が直人に対してこれ程好きになっていたとは思ってなかった┅

でももう会えない悲しさから優奈へ感情をぶつけてしまったと知る


「直人さん┅罪作りな人ね┅」


優奈の家に1枚の手紙が舞い込んだのはそんな日の昼だった

直人からの手紙、そこには信じたく無い事が書かれていた


そう┅もう2度と会わない、会えないと┅


「直人の馬鹿!勝手ばかり┅あんなに約束したのに、私を守ってくれるって言ったのに┅直人!どうして?」



ーーーーーーーーーーーーーーーー




それは衝撃と共に目の前が真っ白になった、カナダのバンクーバー空港を出ると直ぐにお迎えが来た


『ホォホホ これでお前さんはこの世からオサラバじゃ あの世で生きて行くのじゃぞ?』


『創造神の爺さんか?やっぱりこうなるのか?確かに死んだ時と同じだな』


『お前さんには悪い事をしたと思おておる フローディアも随分と面倒を見ておるようじゃし 神の忖度をかなり破っておる それもこれも我等が間違った事が悪いのじゃ』

『フローディアさんはそんなに決まりを破ってるのか?』


『まぁそれは仕方ない お詫びじゃからな? しかしのぉ?ソナタは残したもの達へは随分と冷たくしたのじゃな? 』


『冷たい?俺の判断は間違ってたと?』

『これは関与になるがソナタの思い人に対しての行動は理解に苦しむ』

『あれは仕方無かったんだよ、別れが分かっていてアイツの事を考えると』


『残された者の生き方かのぉ? 確かにそれも有る じゃが簡単に割り切れる物でも無かろう 人と言うのは生きるのに迷い悩み苦しむ ソナタとの関係で生きる事が強くなったかも知れんのじゃ それを┅

まだ若いから仕方ない 命の源を知るのはまだまだじゃな』


『俺は未練を断ち切る為に我が儘を許して貰った、けどそれが反って仇になったかも知れないとは┅』


『人とは時の中で物事を忘れ行くものじゃ ソナタの事は忘れさられるじゃろう じゃが此れからはこの違う世で生きるのじゃ 過酷な世で足掻いて生きるのじゃぞ』


『┅┅どうにか精一杯生きるさ、そして生きる意味を探して知るよ、必ず!』



ーーーーーーーーーーーーーーーー


«««««««ナオト ナオト»»»»»»

««««««ナオトおきて 死んだ? »»»»»»


うう~ん┅あー体が痛い、やぁみんなどうしたんだ?


«ナオト落ちてきた»«痛いのキライ»

«死んでない» «凄い音した»


アハハ、そうか神域から落とされたのか、まぁそれは良い、大丈夫だからな?死んでないぞ!それで?あの変な精霊はなんだい?


『ウフフ♪私は精霊の王 精霊王ナタルニヤよ ナオトよね?貴方に私の加護を授けます 貴方はこの精霊達の守りとしてこの場所にいますから』


「精霊王って┅(なんで裸なんだよ!目のやり場に困る┅しかし綺麗だ)あのぉ貴女の露な姿が丸見えなんですが?」


『ウフフ♪精霊には性別はありません それにヒトには見えないのが普通です 精霊達はみんな衣を着けないのは当たり前の事よ』

「でも俺は見えるんです!その綺麗な胸も時折見え隠れする大事な所も!」

『まぁウフフ♪ これですか?』

(あっ!そんなに開くと?って┅何も無い?)


『フフ 精霊の姿はヒトの女型が多いですがこの様に何もありません 男の型もですよ この胸は型として有るだけです』


「はぁ┅あのですね!そもそもヒトの男にとってですよぉ!その豊かな胸は本当に特別なモノなんですよ!マッタク!┅それで加護とかですか?」

『貴方には沢山の加護が付いてますね?私や天使王もそれにあやかる事にしました』


「ああ、神様達の加護ですね?それで貴女と天使王もその列にって事ですか?」

『天使王は此方へは来れません だから私が次いでに加護をお持ちしました』

「加護って持ち運び出きるんかーい!って、もうなんでも良いです、其れだけですよね?」


『ウフフ♪それと貴方には知らず知らず私の配下の者が付いてます その者とは仲良くして下さい 私は貴方に好感を持ってます ウフフ♪又会いに来ますね』


フワ~ンと近くへ来て俺の唇に柔らかな感触?そして綺麗なお尻を振って舞い上がって行った┅なんてプリンとした桃尻


«精霊王来た!»«ナオトスゴイ!»

«ナオトチュゥした!» «ナオトスケベ!»


コラコラ余計な事を言うな!しかしなぁ、精霊王に天使王って┅


【グァハハハ!ナオトよ!ソナタはホントに面白い!精霊王のナタルニヤに好かれるとは!アハハ!それに天使王じゃと!これが笑わずにおれんわぁ!】


「爺さん!そんなに可笑しいのか?」


【アハハ┅ナオト、ナタルニヤはヒトが大嫌いなのじゃ、この世界のヒトは精霊を食い物にする、マナを増やす事が出来るとして捕まえるのじゃ】


「ええっ!捕まえるって見えないだろ?」

「フフ、ヒトは特殊な薬を使って精霊や妖精を痺れさす、動けん様にして姿を見える様に体に汚れを流すのじゃ」


「そんな事を?それで食べるのか?」


【酒に浸けるのじゃ、そしてその液体を飲めばマナと魔力が数段と得られる、中には食べる者もおるようじゃ】


「胸くそ悪い話だな、それは悪魔の所行じゃないか!」

【フフ、悪魔もせぬわ、ヒトだけじゃな、精霊や妖精に恩恵を受けておるのに酷い仕打ちじゃ】

「俺は守る!そんな馬鹿なヒトなど生きる価値が無い!絶対許さない」

【フフフ、ソナタじゃからナタルニヤも加護を与え好感を持ったのじゃろう、しかしあのチュゥは驚いた、ナタルニヤがヒトに触れるとはのぉ?】


「それは忘れろよ!でも不思議なんだよ、俺は精霊や妖精が見えて触れる話も出来る、そんなヒトがいるのか?」


【見える者はおるぞ、じゃが触れる事は出来ぬ、話も極僅かにおった、霊力が無ければ無理なのじゃ、ソナタには恐ろしい程の霊力が宿っておる、じゃから精霊樹も惚れたのじゃろう、ワハハハ!】


「木に惚れられたって嬉しか無いやい!あのナタルニヤさんって綺麗だったなあ?」

【それは神域の者は皆同じじゃ、フローディア様も綺麗じゃろ?神域に住む者は皆神々しさと美しさを持ち合わせておる、じゃからだ】


「さっきサラッと話してたが悪魔っているの?」


【なんじゃ、知ってるからそう言ったのでは無いのか?悪魔は居るぞ、魔人もな】


「魔人と魔族は知ってる、しかし┅悪魔の事はまだ知らないなぁ」


【祠に書物がある筈じゃ読むと良い、いずれ会うじゃろう】

「えっ!悪魔に会うのか?なんか怖いなぁ」

【ハハハ、ナオトの世界ではどうか知らんがこの世界では悪魔の存在は神と同じ様なものじゃ、其れより魔人の方が質が悪い】


「へぇ~そうなんだ、魔人は悪い事ばっかしするんだよな?魔族はどうだろう?」

【魔族は王次第じゃな、魔国の王は強い者が王になる、強くて野心家ならば他国を滅ぼし戦を好むじゃろう、昔の大戦の様にな】

「500年前の魔大戦だね、その時は邪神が魔族と一緒になって大陸を支配しようとしたんだったか?」


【そうだ、酷いものだった┅だが悪魔はヒト族側で魔人を狩っておったぞ、もっと知ると良い】

「うん、勉強するよ、そう言えばフローディアさんは?」

【このところ見ておらんが?】

「神域に呼ばれてるのかな?まぁ良いや、腹減ったから食べて訓練しますかね?」


【部屋】を出して風呂に入って簡単にラーメンを作って食べた


コレコレ!この世界でもラーメンが何時でも食べれるのは有り難い

買い込んだ品を整理しないとだなぁ┅

本当にこの世界の住人になっちまった、もう帰れないか┅


さてと、訓練するか、転移魔法がまだ危なっかしいもんな

転移とゲートを重点的に訓練するかな┅


【部屋】を出て転移を試す、森の中に現れると直ぐに魔物が襲ってくる

瞬間移動で交わし又転移する、それを何度も繰り返し【索敵】と【千里眼】で周りを見て目標地点へと転移する


珠にゲートを開き世界樹の結界内へと戻ったりを何度も繰り返し習得して行く


『ナオトさん 空間魔法は習得したみたいですね?』

「フローディアさん!戻ってたんですか、貴女が留守の時に精霊王が来ましたよ、えっとナタルニヤさんだっけ」

『そうですか┅ナタルニヤが来たんですね』

「ええ、加護を授けるとか、それと天使王もだって言ってましたよ」


『天使王が!ナオトさん 天使王には気を付けて下さい あの者は策士です 天使の力は言わば諸刃の剣です 相手の気持ちを取り込んで操作したり出来ます あなた様の清らかな心が有れば大丈夫と思いますが┅』

「そんなですか、しかしそんな危ないのと精霊王はなんで仲良しなんですか?」


『仲良しではありません あの者達は利害でしか付き合わないのです 創造神様も憂いています 神域も騒がしくなっているのですよ』


「神様達も大変ですね」

『それもこれも帝国が悪いのです 禁忌の術を5、6年置きに繰り返してこの世界を乱しているのです』

「帝国とはあのミランダル帝国ですね?」『そうです 良く勉強してますね? ウフフ♪感心です』

「いやぁそんなしか取り柄が無いもので、アハハ」(ホント笑うと可愛いんだよね)


『いつかあなた様はこの世界の理不尽と相対します その時は強い意思と清らかな心で判断して下さい しっかり勉強して知識と力を付けるのです』


「はい、ここは俺には勿体ない程の環境です、教科書と言える書物に本、それに設備も有ります、なんと言ってもフローディアさんと爺さんに叔父さんが居ますからね」


『ウフフ♪間違いをしてあなた様をこんな目に合わせましたが 今となってはあなた様で良かったと思います』

「そうですね、運が良かったのか悪かったのか、でも凄く幸せですよ、貴女に出会いましたから」

『まぁまぁ あなた様はヒト垂らしの才能があるのですね?ウフフ♪それに魅了が自然と滲んでます 世に出たら大変でしょうフフフ♪』


「何か不穏な事を言いました?」


『ウフフ♪此れからは森の探索を心掛けて下さい 一通り習得したらダンジョンヘ挑戦ですね?』

「そうですね、2層3層を探索して多くの種類と戦い経験を積みます、そしてダンジョンを攻略するのは試練ですね?」

『慌てずゆっくり成長すれば良いですよ あなた様は21歳です でも能力と知識は歳には見合わないものが有りますから手加減も覚えて下さい』


「まだまだ手加減には程遠いですよ、とにかく経験しないと、そしてこの世界ではヒトを殺める事が普通なんですよね?」

『ええ 盗賊や質の悪い貴族等は平気で殺しに来ます 命が軽い世界なのです』


「分かります、魔物と戦ってると殺す事に馴れて命の重さを忘れます、しかしこの世界では当たり前の事ですね、弱肉強食と言うだけでそれが実感出来ますから」


『ウフフ♪あなた様は随分と覚悟を決めたのですね? 元の世界で何かありましたか?』

「いや!何もありませんよ、只どこの世界でも悪い事を企む者は居ると言うのを知りました」

『そうですか┅あなた様に安らぎが有らんことを』


安らぎはフローディアさんだよ、貴女と話してると心が洗われます

俺の女神だったのは優奈だった、けど今はフローディアさんだもの

まぁ本物だけど神様とは思えないんだ、もっと近しい間柄、友達みたいな

優奈は心の奥にしまってる俺の宝かな┅


世界樹爺さんに精霊樹の叔父さんも、何だかんだと俺は頼りにしてる

まだ見ぬ世界だけど生きて行けるだろう

なんてたって俺には頼りになるのが沢山居るから




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