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間違い転生者 ~異世界で素敵な仲間と生きて行く~  作者: 姫野 りぉ
第一章 間違いの始まり
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異世界チート能力


3ヶ月間の時間で21年間の未練を精算するのは中々大変だ

俺は小心者だから死んで行く時の後悔とか欲とか無いみたいだ

未練はやっぱり優奈の事が1番で他はどうでも良かった

強いて言えば残った財産がどうなるか?くらいのものだ


死ぬ時、死んでから実感する(ああすれば良かった、これをこうすれば良かった、もっと┅)

歳を取ってから思う事と変わりは無い後悔と欲、もう1度やり直せたらとかね┅


優奈をこんなに好きで愛してたのかと今更ながらに知って未練が大きくて神様に頼んだが、それでも何も出来ない自分が情けない、自己満足しか思い付かないなんて┅


もう幸せにするとか無理なんだよ!もう┅

だから欲しくても越えられない、望みは叶わない

死んでるんだから


「一之瀬さん、要望のご自宅と道場でしたか、2つの物件は私共で購入する事にしました」

「本当ですか!それはありがとう御座います」

「何分多額のお支払になりますが如何致しましょう?」

「銀行へ振り込んで貰えれば助かります」

「承知致しました、それでは売買契約書ヘと移りましょう」

「実印と印鑑登録書に法務局の謄本は持ってきました」

「まぁ、用意が良いのですね?それでは此方に署名捺印をお願いします」


そんな感じで無事に売る事が出来た、後は賃貸マンション3棟と貸ビル5棟だけだ


「家は直ぐに片付けますが、出来ればアパートかなんか3ヶ月借りれる物件はありませんか?」

「短期の賃貸物件ですか┅値段は┅ああ幾らでも良かったんですね?」

「はい、3ヶ月住めれば何でも良いですよ」

「そういえば!確か┅ちょっと待ってね┅」


おっ!普段の喋りは可愛いんだな、はぁ、まだまだ美人さんは居るんだなぁ┅


「有りました、とても良い物件ですよ、お時間があれば見に行きますか?近くなんですよ」

「其れでしたらお願いします」


こりゃ良い!アメリカ大使館の近くなんて!家からもそう遠くない


「このマンションは外国人の方が多く住んでるんですよ、だから造りは変わってますけど」


言われる通り確かに外国ぽい造りだ、寝室に浴室が付いてるし、ベランダも広い、キッチンも日本のより広くて設備もそれっぽい、なんと言っても家具付きってのがそもそも日本式では無い


「実はこの部屋は大使館勤めの方でしたが急遽国へ帰る事になって急いで帰られたのですよ、だからまだ片付けが済んでいません、この書棚の物やキッチンの物に収納庫の物が残ってます、そちらは私共で廃棄致しますので」

「ちょっと待って下さい、捨てるなんて勿体ないですよ、この本も凄く良い本ばかりですよ、収納庫のも手付かずじゃ無いですか」

「でもこの本は日本語の物は無いですし、口にする物は気持ち悪く無いですか?」


「本は読めますし調味料とかは別に問題無いですよ、出来ればそのまま使わせて欲しいですね」

「えっ!読めるって!これは英語、此方はフランス語にスペイン語、イタリア語と有りますよ?」

「ええ、このフランス語の本は日本の料理についての本ですね、これは日本人についての考察みたいだ」

「はぁ?全部読めるのですね┅では特別にこのままの状態でお貸しします、ですが3日程待って下さい、クリーニングだけはしますので」

「ありがとう御座います、良かったぁ、柳さんにお世話になって助かりました、後の事も頼めますよね?」

「それは又別の件と言う事で考えさせて下さい、何分私1人ではどうしようも有りませんから」


「でも貴女に頼みたいです、そのぉ┅若葉さんなら良いかなって思ってます」

「まぁ┅ありがとう┅御座います」


良い部屋をゲット!3LDK+1の高物件!それも書棚一杯の書物に酒や調味料が沢山なんて!パスタも何種類か有ったけどやっぱり外国人てのは買いだめなんだなぁ┅


弁護士事務所ヘ行って近況報告したら困った顔をしてた┅ごめんなさい


「あの屋敷を手放したのですか、それに他のも┅」

「実はカナダへ行こうと決めてます」

「それは移住とかですか?」

「移住も考えてますよ、取り敢えずカナダへ渡って考えます、アメリカも有りかな」

「では日本を放れるのは決定なのですね?」


「そうです、もし残りの物件で藤堂さんが残して欲しいのがあれば譲りますよ」

「譲るって┅そう言われたら欲しくなるじゃありませんか、全く!」

「良いんですよ、そんなにお金を持っていても困るだけです、売れないなら挙げたが良いと思ってましたから」


「そんなぁ┅(富を持つものは欲が無いなぁ)じゃあ貸ビルを1つ欲しいかな┅」

「おっ!良いんですか!貰って下さい、助かります、1つと言わず他も!」

「いえいえ!冗談ですよ、マジに受け止めない!マッタク┅」

「いや!マジですよ!藤堂さんが貰ってくれたら本当に助かるんです、税金も俺が払いますから」


「所長┅羨ましい┅私なら飛び付くけど┅」

「おいおい香織君、本音を漏らすな!」

「香織さん!貴女も欲しいなら挙げますよ!」

「直人くん?それはホント?」

「ホントホント、助かります!」

「もういい加減にしてくれ!そんな簡単にやり取りする事じゃ無いだろ!」

「いえ、藤堂さん?俺は真面目に言ってます、本当に知った人が貰ってくれると助かるんです、安く売り払うより誰かの足しになるのが嬉しいんです」


「しかし┅」

「奥さんと話して下さい、貸ビルと言わず賃貸の方でも良いですから」

「ジュル┅賃貸マンションのオーナー┅不労所得者!ぅぅうう┅」

「香織君、ヨダレが出てるぞ、君がそんなに欲望に正直だったとは┅」

「香織さんには色々とお世話になりましたからね、マンションでもビルでも欲しいのは差し上げます」


「わかったよ、私は帰って家族会議だ、香織君も帰って家族と相談したまえ」

「ジュル┅ハイ┅貰う前提で┅絶対に!」

(コイツ頭が逝ってるな┅はぁ)


「とにかく8件の物件を処分すると大変な額になります、だから1件と言わずお願いしますよ」

「それなら事務所名義にするのも有りかな?それなら坊っちゃんが帰った時にどうにでも成る」

「あっ!俺が帰る事は有りません、だからその積もりで考えて下さい」


困った顔の藤堂さんと喜色満面の香織さんを残して事務所を出た

(香織さん三十路の行かず後家とかだったよな?丁度良か無いか?お金は有ったが良いからね♪)


香織さんとは?斎藤香織 35歳独身

彼女は母さんの弟子?みたいな人で俺も1人になって良く面倒を見て貰った

親戚に暴力を受けた時も香織さんが訴えその親戚を排除した

頭が良くてカワイイ人、美人と言うより愛嬌が溢れる女性なんだ

俺は好きだなぁ、香織さんみたいな人が良い母さんになると思ってたけど┅

浮いた話しは聞かない┅残念!



ーーーーーーーーーーーーーーーー


ドギューン! シュパーン!


【ウィンドトルネード】 ドゴーン!


暇が有れば異世界でスキルの鍛練と魔法の訓練、まだ世界樹爺さんの結界外には出てない

一通りのステータス確認が終わる迄は駄目だとフローディア様が決めたんだ

そうそうフローディア様って┅


『直人さん!そのフローディア様と呼ぶのは辞めて下さい!私はあなた様に従う立場なのです だから様も敬語も必要有りません!』

「そんなぁ、だって女神様でしょ?神様に呼び捨てとかタメ口は出来ませんよ」

『駄目です!あくまでも従者なのですから』

「じゃあフローディアさんで良いですか?それにタメ口は苦手です」

『┅┅┅┅仕方ありませんね 直人さんはそう言う方でしたね?』

「ハイ!世界樹の爺さんにはタメ口で話せるんですが、超美人で素敵な女性には無理です!」

『まぁ┅そんなに褒めても何も出ませんよ?ウフフ♪』


【なんじゃ?フローディア様も女なのか?神は性別とか有りゃせんのに、なのに顔を赤くしとる┅】

『あわわ┅な、なんです!世界樹の癖に知った口を言わないで!ソナタは不躾なのです!』

【お~コワッ!ヨイヨイ、確かに直人が言うようにフローディア様は神々しい美しさじゃ、直人が惚れるのも仕方ない】

『「バカッ!何を言う!」』


【ハハハ!ヨイヨイ、直人よそろそろゴーレムを試してはどうじゃ?】

「うん?ゴーレム?」

『土魔法の1つですよ 確かにゴーレムを造れたら便利ですね?試しては?』

「ちょっと魔法の本っと┅これかな?」


土魔法のゴーレム制作、泥人形とか岩人形なのだが実際に魔物の中にもロックゴーレムとかアイアンゴーレムとかが存在する

魔物のゴーレムには核が有ってそれが攻撃対象で攻略する


「ねぇ?ゴーレムには核が有ったよね?」

『それは魔石を代わりにすれば宜しいかと しかし?魔石が┅』

【魔石なら向こうにおる魔物から用意したらどうじゃろう?】

『あれはレッドオーガですね?┅直人さん?あの魔物を倒してみては?』

「結界の外か┅では試しに倒してみます」


ギャギャーア! シューシュー!


「先ずは魔法の攻撃だ!」【ビームショット】! ビシュン! ドドーン!


┅┅┅┅┅┅あれあれ?倒れた?

フワ~ン ポン! ドサドサ


って┅死骸は残らないのか?┅って森が酷い事に!良いのか?┅それとこれは? レッドオーガの魔石 牙 皮

ドロップ品 オーガの剣(レジェンド級)


「フローディアさん!なんか一杯落ちましたよ!」

『┅┅直人さん?あの魔法は光魔法ですよね?』

「ハイ!光魔法の【レーザーショット】です、上手く打てましたけど?あの木々は?」

『はぁ~あなた様の能力が規格外とは思ってましたがこれ程とは┅あっと この辺りの魔物を倒せばあの様に消えます そして戦利品としてドロップするのです』


「この品々は魔物を倒せば得られるんですね、この世界の決まりですか?」

『イエ この大魔境だけです この魔境は5層になっていて この辺りは1層です 3層迄はあの様にドロップしますが4層から5層は死骸です この魔境だけの仕様です 言うなればダンジョンと同じなのです』


「へえ!ダンジョンですか」

【この先に1つダンジョンがある、ソナタが攻略すれば良い】

『そうですね┅あのダンジョンは直人さん用とも言えますね 暫くはこの魔境を訓練場としてステータス確認をしましょう』


「結界の外で訓練出来るんですね?やったぁ!実戦訓練ですか、楽しみが増えました」

『ウフフ♪ あなた様は生き物を殺す事に迷いが有りませんね?』

「ええ!この世界で生きるとなって覚悟しましたから、弱肉強食の世界です、悠長な事は言ってられません!」

『そのお覚悟あっぱれです では褒美にギフトを差し上げましょう ステータスに加えました 後で確認して下さい』

「えっ!ありがとう御座います!」


こうして魔境での訓練を始めた、相手はこの世界では高ランクの魔物達、なんでも1層が最高ランクで段々にランクが下がるらしい┅初めから高ランクかよ!


勿論!ドラゴンも生息してる、さっきのレッドオーガはこの世界ではAランク、ドラゴンはSが3つの化物、そんなのと訓練とは?┅俺、死ぬかも┅


そして作った岩ゴーレムにレッドオーガの魔石を埋め込んだ┅ハハ┅動くんですね?

なんとなくカワイイ┅ちょこまかと動くゴーレムに第1号としてローグと名付けた

すると俺の体から何か吸い取る感じでローグの中へと入ったんだ


なんでもこの魔石を強化に足せばもっと良くなるらしい、魔物は倒した相手を喰らう、その時に魔石も食べて強くなったり進化するんだって

だからローグも魔石を与え続けると進化すると教えて貰った


それと岩や土ではどうしても弱いから鉄や他の金属を足したが良いとも言われた

夢のミスリルゴーレムって┅ハハ


そしてフローディアさんから贈られたギフトを見たら【部屋】って?

念じたらなんと!ドアが!そこにドアだけが現れた、見た様なドア?

恐る恐る開けると!それは現実のあの借りたばかりの部屋だった!


この部屋は空間に存在する俺だけの部屋、その性能は素晴らしくて、中の物は消費しても又戻る、リセットされる

外から持ち込んだ物も時間が経てば備品として認められリセットの対象になる

そして収納が次元収納で時間停止だった

肉や野菜に作った物が冷めないで蓄えられる


部屋の備品は現実世界と同じ、しかし┅トイレや風呂はどうなってるんだか?

そして┅┅┅なんじゃこりゃ!


【換金口】これは驚いた!この扉にノートを1冊入れたら?┅金貨が1枚って?

試しにオーガの牙を入れたら!200万円!

どうやら換金出来るらしい┅不思議┅

でも┅牙が200万って!

金貨って?どれ程の価値なのかな?どこか町に行かないと分かんないや┅ねぇ?


本棚の本や収納品もそのままあった、それにコンロとか不思議と同じ仕様って?

とにかくあの部屋のまんまの物が何時でも使えるとは┅┅ファンタジーって?



ーーーーーーーーーーーーーーー


早くも1月が過ぎた┅早い┅まだ家を売っただけ、でも藤堂さん達に押し付けられたのは助かる

さてと、貸金庫をどうにかしないとな┅

株の証書は済んだから後は金塊なんだがあれは異世界でも使えるよね?

それで貸金庫を閉じてと┅大学も済んだしなぁ?えっ?

後はもう無い!よな?後は┅優奈だなぁ┅





柳隆一郎 柳コーポレーション総帥

若葉の他に長男の隆一と次男の啓一

妻は歌人で有名人


「若葉、本当に麟太郎さんの孫なんだな!」

「ええ間違いないわよ、あの屋敷が証拠だし道場もね」

「こうしちゃおれん、案内しろ!直ぐに会いに行くぞ」

「待ってよ!ちゃんと話を通してからが良いわよ、いきなり行ったら迷惑よ」

「しかしだなぁ、麟太郎さんにはどれだけ恩があると思うんだ、それに綾さんにもだ┅そのお孫さんはどんななんだ?」


「とても好青年よ、それに凄いイケメンなのよ┅背も高くて●●大学を卒業予定だって」

「それは本当か!●●大学なら申し分無い、我社に来て貰おう、それが良い!」

「もう何も知らないで何を言ってるの?彼はカナダへ行くそうよ、移住も考えてるって」

「なんだそれは!俺は恩返しが┅」

「父さんの気持ちは分かるけど、恩返しなんて求めてないわよ、大体あの人は祖父母の事を知らないみたいよ」

「それはどう言った事なんだ?」

「お祖父様や祖母様の事を知っていたらあんなめちゃくちゃな事はしないわよ!」


お爺ちゃん事一之瀬麟太郎とは凄い人物だったのだ


一之瀬麟太郎 今で言う影の実力者、フィクサーだった

財界と政界を上手く操り世の中を動かした

地方の議員から中央へと出て大臣を幾つも経験して特にアラビア諸国とは家族同士の付き合いをしていた

家族同然と言う事は王族に加えられてたのだ、そして日本の石油事情は安定した


若葉の父も麟太郎から石油の貿易でお世話になっていた

それは柳商会が金融市場の暴落で多額の損失を受けた時に、譲り受けた小さな海運会社を麟太郎が指名して原油の輸送を頼んだのだ

それから海運業に力を入れて石油の貿易業者として躍り出た

その時の恩はいつか返したいと誓っていた


麟太郎は総理の座を後輩に譲りそこでも恩を売った、だから政治家達は麟太郎には頭が上がらないと言う事になった

直後政界をあっさりと引退して事業に専念した、地方の農家を対象に生産を向上させ欧米式の合理化を推し進めた


そんなで財力を付け力は凄い物があった

嫁の綾は元々名家の出で作家として一世を風靡してた

だが賞と言う賞を全て辞退して伝説を残した作家として有名なのだ


娘の真理亜、直人の母はそんな両親を嫌って反抗して医学と法学を学び弁護士になる前に検察官になった

医者の資格も持ち司法解剖も出来る検察官として有名だった

辞め検として弁護士事務所を興し直人を産んだ

だが悲劇は交通事故で始まってしまったのだ



「父さんは何もしないで!余計なのよ、私が上手く付き合ってるんだからね!」

「わかった┅しかし1度は会って話しはするからな」

「邪魔をしないなら仕方ないわ、好きにして、それと25億と10億は必要だからね、35億の支出を用意しないと駄目よ」

「35億┅個人の額ではないな┅」



確かに┅これだけのお金をどうするのかしら?まさか捨てる?┅ハハ、それは無いわよね?┅でも?誰かにあげちゃうとか┅

わからない人ね┅┅



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