表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
間違い転生者 ~異世界で素敵な仲間と生きて行く~  作者: 姫野 りぉ
第一章 間違いの始まり
2/57

残る未練は拭えない


ああっと┅┅この状況は?どうするんだ?


ずっと優奈は泣いてる、お医者さんは固まってるし?看護士さんも┅┅


「えっと┅一之瀬直人さん?目は見えますか?」

「ええ見えます┅┅┅」

「どこか痛いとか不快感とか有りますか?」

「いえ何も、其れよりお腹が空いてます┅」

グゥッ ギュルル キュゥ


恥ずかしいわ!しかし┅なんでこんなに包帯をグルグル巻かれてるのやら?


「あのですね?この包帯を取って貰えませんか?鬱陶しいんですが?」

「そうですか┅では包帯を取りますね?」


看護士さんと一緒にグルグル巻きの包帯を少しずつ外して行くセンセ?

とても驚く顔が怖いんですけど?


«なんだこれは!そんな馬鹿な事が!えっ!これも!イヤイヤそんな筈は!ええぇぇえ!信じられん?まさか!フゥー!»


どうどう!落ち着いて!もうなんだよ!看護士さん!そこは!ダメダメ!大事な所を!そんなにしたら┅┅┅


«まぁ!スゴい!これは!ウフフ♪こんなの初めて!まぁ硬くなってる!これはこれは┅ジュル»

«あれだけ損傷してた所が!顔も?なんでだ!これは┅┅奇跡じゃないか!»

«あらあら!なんて綺麗な顔┅髪も銀髪?»


包帯を取られ裸にされて┅アレが恥ずかしい事に反応してるんですが?┅


「キャッ!なによ!直人のバカァ!」

「いやぁだって仕方ないだろ?看護士さんが弄るから┅手をどけて下さい!」

「┅┅だって┅ジュル┅こんなの┅」


擦らないの!口に持って行くな!


「何か着るモノは!それ!それを!」

「直人?なんとも無い?生きてるの?」

「ああ、生きてるよ!これが証拠だ!って!そうじゃ無くて、どこも痛くも痒くも無いよ、頭も冴えてる」

「ホント┅┅┅うわぁぁあん!直人のバカバカ!ホントに心配したんだから!グスッ」

「ごめんごめん、振り反ったらフェラーリが突っ込んで来てなぁ、そしたら意識が無くなったんだ」

「一之瀬さん?貴方は2週間、正確には15日間も意識不明の重体だったんだよ、それがその身体になってる┅どうだろう精密検査をしたいのだが?」


「その前に俺これ迄の状態を教えて下さい、その後は精密検査でも何でも受けますよ、正常と判断されたら退院出来ますよね?」

「それは当然だ、正常ならば問題はないと思うが┅┅」

「ホントですか?直人は退院出来るんですね?やったぁー!」

「ゴホン、まだ検査してませんよ?それでは此方へ運ばれた時の状態と処置を話しますね┅┅┅」


それから何故か優奈と一緒に容態や処置を聞いた

右目は打撲で潰れ後頭部陥没、股関節骨折に一部損傷で砕けてた、右足も潰れ内臓の損傷は酷く肺は片方がえぐれてたらしい┅


つまり、車がモロにぶつかったと、最初は腹部に突っ込み飛ばされ地面に叩き付けられ後頭部を打って、ハンドルが切れたのか車が胸の上を通った、だから後輪で足と股関節辺りを通りひしゃげた┅


処置はしたが絶望的だった、しかし心臓は何故か動いてたから絶対安静で経過を見てたと言う事だった


「この病院は優奈お嬢様のお母様が理事長だから絶対安静でも立ち入りが許されたのです、しかし┅奇跡と言うより信じられない事が起きたとしか┅」


そう、それは仕方ない事で、だって俺は死んで戻ってるだけだもの、3ヶ月したらこの世から消える┅┅死んでますから


「直人?貴方は姿が変わってるのよ、わかる?顔も前より凄く良くなってるの、前も良かったけど┅髪も銀髪になってる」

「えっ!それホント!顔が?」

「うん、瞳がね?凄く綺麗な色?なんか虹掛かってるの、鏡見てみる?」

「うん」


って┅?これが俺?肌が白くなってる、鼻も唇も?目がちがう!なんだよコレ!

俺は日本人だろ?なんで瞳がブルーなんだよ!それに確かに虹が?


「ダイヤモンドアイ!100万人に1人の瞳ですよ!確か目は潰れてましたね?だからでしょうか?センセ?そうですよね?」

「いやぁ検査しないとなんとも┅でも直人さんは見えてるみたいだ、本当に不思議な話だ┅」

「ちょっと立ってみて?そう、ゆっくりよ?┅┅┅やっぱり┅背も高くなってるわ、前は175cmだったわよね?」

「そうだけど?」

「看護士さん?メジャーとか無い?」

「持ってますよ、図りますね」


なんと!192cm!馬鹿か!


「まぁまぁ┅素敵なカラダ┅胸板も厚くて指が長くて┅ここも┅」


って!アンタは痴女か!それを触るんじゃない!また擦って┅


「ねっ?背も高くなってる、本当に別人みたいになったのね?でも良かった┅死んでしまうと思ったから┅」

「ごめん、そしてありがとう心配してくれて、あのまま死んだら未練だらけだからなぁ、とにかく検査を済ませて退院しよう」


それから精密検査して3人のお医者さんに色々と調べられて外が暗くなって解放されたけど、暫くは通院しないと駄目らしくって、でも容態は秘密にしてくれるらしい


「直人坊っちゃん!大丈夫なんですか?」

「藤堂さん┅俺、変わっちゃいましたよ、こんなでも良いですか?」

「それは優奈さんから聞きました、本当に?別人ですね?アハハ、でも良かった、貴方が死んだら所長になんと言って良いやら┅」

「所長は貴方ですよ、母さんや爺ちゃんと婆ちゃんに守られたのかな?心配掛けました」

「意識が戻ったと聞いて飛んで来ましたが安心しました、帰って事務所の皆に報告します、明日お宅へ伺いますので今日はこれで」


さて?屋敷へ戻ってこれからを考えた、先ずはこの屋敷を売ってマンションとかも売りに出さないと、そして株券とかもだな┅

取り敢えず現金にしないと駄目だな


その日は優奈が押し掛わけて泊まると言うから何時もの様に料理して過ごした

しかし!風呂には一緒に入ると駄々を言う、なんでも病み上がりだし変わった所を点検?するとかしないとか?

仕方なく一緒に入ったけど?何故か顔を真っ赤にして?┅┅体全体真っ赤?


ぎこちなく洗ってくれるけど┅アレはギンギンに元気でして、タオルで隠してもテントを張ってるんですけど┅


「なによそれ?タオルが浮いてるよ?何か隠してるの?」

「イヤイヤ、これは大事なモノだから気にするな」

「┅┅そう言われると気になるじゃない┅┅えぃ!┅って┅ゴメン!ヒャア!」

「ウッバカ!やめろよ!」

「直人のそれは?┅┅まるでマツタケ?」

「バカ!お前の口からそんな事を!見るな!忘れるんだ!」

「ねぇ┅直人の┅私は良いのよ┅そのぉ直人とは何時かはって┅」

「┅そんな事を言うなよ┅これでも我慢してるんだぜ、俺だって男だからな?こうして優奈と裸でいたら┅」

「どう?私のおっぱいとか┅そのぉ┅こことか?欲しく無いの?」


「そりゃ欲しいよ!欲しいけど┅俺は優奈とはちゃんと┅正式に付き合ってそして自然とだなぁ┅もう良い!俺は出る!」

「もぅ!私が良いって言ってるのに!馬鹿!」


逃げる様に風呂場を出た、アレは怒る様にたぎってるけど俺には優奈が眩しくて駄目だ┅はぁ~イクジナシかぁ


学生とは言え21歳の大人の男女なんだ、1つ屋根の下で2人っ切りでいたら自然と成るように成るってものだ┅

ましてや好き同士なんだからなぁ、このまま何もなかったってのは優奈に対しても優しくは無いんだろう?


俺の気持ちはずっと前から彼女に向いてたし、できれば結婚とかも意識してた

だから大事にしてたんだ、アイツは芸能界でも人気が出て楽しそうだし、最近は役者とかも始めてる

そんななの果たして俺が隣に居ても良いのか?なんて思ったりしてたんだ


それに俺は既に死んでる、3ヶ月したらもう会えないんだ┅

だからここで結ばれても┅┅

あーあ!わかんないよ!何が正解なんて答えがでない、正直に素直になったが良いのか?耐えてサヨナラしたが良いのか?


爺ちゃん┅婆ちゃん┅教えてくれよ

母さん┅アンタならそうなっても良いのか?居なくなるんだぜ!

チクショウ!死んで無かったらこんな思いはしなかった┅

生きてたらもっと優しくなれたのに┅


「直人┅ゴメンね?私が我が儘言って┅大変な事に巻き込まれたのに浮かれちゃって、ご免なさい」

「いや良いんだ、俺も同じだよ、浮かれてたんだ、俺にはやらなきゃいけない事が有るのに優奈の顔を見たら、ついな?」


「ううん┅私って直人に迷惑ばっかしだから忘れてたんだ、直人が居なくなったらどうしようかって┅」

「迷惑なんてあったか?優奈を守るって約束したのは昔だったけど今も変わらないぞ?優奈を守るのは俺の使命みたいなものだ」

「うん┅あれからだよね┅でも直人の生きる邪魔はしたくないよ?他に誰か好きになったらその時は┅」

「アハハ!馬鹿だなぁ、俺はお前しか守らないぞ!優奈が幸せに成るまでは守るって決めてんだ、それに俺は優奈しか見えないんだよ」

「直人┅私も直人しか見えない┅ずっと好きだから┅」

「優奈┅俺も優奈が好きだ┅だけど今は迷ってる、なんだかなぁ┅大変な秘密が出来たんだ、それを聞いたらどうなるか┅」


「私は大丈夫よ、直人のお嫁さんになるって決めたのはあの時からだからね!」


あの時┅あれは小学6年生の時だったなぁ、雨上がりの放課後だったけど┅


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「おい!早くしろ!目隠しするんだ!」

「兄貴!このガキで間違いないんですか?」

「ああ!篠崎の娘だ、カミさんは総合病院の院長だからな、金はたんまり入る、早くしろ!」

「へい!ヨシオ!しっかり運転しろよ!港の倉庫だぞ!行け!」

「アガ、アガ!誰か!助けて!」

「バカヤローしっかり猿ぐつわしとけ!暴れるなガキ!」

ガツン!

「大人しくなりやしたぜ」

「おいおい、大事な金づるだからな、殺したら何もならんぞ」

「な~にちょっと締めただけですぜ、早く行やしょう!」


営利誘拐だと思われたがその黒幕は優奈の親父さんの政敵だった

派閥とかの問題で争っていた政治家だが不正疑惑で窮地だったんだ、まぁ黒確定で検察が動いてた矢先の事件だった


俺は一緒に通っていたから当然捲き込まれたんだ、優奈は車内で俺はトランク

犯人は指定暴力団らしい、政治家の小飼いだろう


倉庫に付くとお決まりの縄で縛られ柱に┅

身代金5億円を要求って┅運ぶの無理だろ?

頭が悪くて助かった、俺はトイレだ腹が減っただとか注文ばかりして撹乱したんだ

何回かしてたら紐が緩くなって1人でほどけたのを良い事に反撃と言うか逃げる事を考えた


(優奈ちゃん?良いか?俺が走れって言ったら一緒に走るんだ)

(直人君?逃げるの?)

(当たり前だ、アイツ等バカばっかしだから簡単だよ)

(直人君となら良いよ)

(そうか、じゃあ走れって言うから走ってね)

(うん┅でも手を繋いで、怖いから)

(わかった、じゃあ始めるよ?)


俺が小さな頭で考えたのは馬鹿な子分を呼んでトイレを装って地面の土を目眩ましにする、走って出て行ったら大きな音や叫ぶ、どうせ殺しはしないから捕まっても打たれるくらい我慢するって事


そして上手く逃げれたのは丁度港から帰る釣り人に遭遇したからだ

そのおじさん達の携帯で警察を呼んで貰った、でも暴力団の連中は向かって来たんだ


おじさん達と乱闘になって刃物でケガを負ったおじさん達、その時に俺が機転を利かせて停まっていたトラックのクラクションをずっと鳴らしてたら人が集まって来て敢えなく暴力団達は捕まった



ーーーーーーーーーーーーーーーー


あれからだろう、優奈とは何時も一緒に居る様になったんだ┅


「優奈┅今は話せないけど必ず話すから待ってくれ、それと┅正直俺は優奈と結ばれたい、今でも我慢してる、俺が、理性が勝ってる間は待ってくれ!頼む!」

「ウフフ♪わかった、私も無理は言わない、直人を待てば良いのよね?貴方は約束は守るから信じるよ」

「ありがとう┅助かった┅」


夜遅かったけど帰って行った、泊まられたらヤバかったから┅イクジナシ┅


眠れなかったからあの扉を越えて異世界へと戻ったんだ

そしたらフローディア様が居て、能力の事とか世界樹爺さんの祠で見た書物とか見て┅┅┅魔法?


『直人さん?最初は魔力操作を覚えて貰いますね 基本よ?この世界は魔力を扱えないと生きては行けません 魔力操作を覚えたら魔法が使える様になります 武術は基礎が出来てますから大丈夫でしょう 世界樹の書物はなるべく読んで下さい』


フローディア様は俺がこの世界に来たら付きっきりで教えるみたいだ

助かる┅それにしても妖精なのか精霊なのか?小さいのが沢山俺の周りに集まるけど?妖精は物語や漫画で見たままの姿、羽が生えててカワイイ


精霊みたいなのは色々と面白い、犬や猫にイルカやタコ?変なヤツばかり、珠に裸の子も居るけど女の子の裸って┅

まぁ懐かれてはいる、こうして前世で暇な時は戻って訓練したり本を読んで知識を増やしていた


3ヶ月って思ったより短いと慌てる事になったんだ┅┅



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ