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ソロモン校長の七十二柱学校(打ち止め)  作者: シャー神族のヴェノジス・デ×3
第死章 淫魔護衛編
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死十七話 いざ女子高校へ

「……姿を久々に見せましたね」

「ええ、我々からすれば汚い空気を吸ったのはいつでしたか……」

天界の聖城、王の間にて大水晶玉が設置され、魔界に居るレハベアムを映し、ミカエルやアプロディーテー、他の女天使や女神たちが集まって見守っている。

「聖なるベールを無視して触ったアスモデウスは気になりますが、それを姉とする謎の者アンリデウス。やはり名前にとても違和感がありますね」

アプロディーテーもレハベアム同様、アンリデウスという名に違和感を隠し切れず、ミカエルらも頷く。

「あの魔界では基本的に、定められた単名しか存在しません。爵位を持つ七十二の名と、大罪を背負う七つの名。計七十九の単名を、魔界の全住民がそれぞれ受け持つ文化がありますが、アンリデウスという名はどう見てもオリジナルな名としか思えません」

魔界に位置する偽王国や他の国家含め、各々の住民に七十九の単名の内一つ与えられる。もはやそれは国家間全体の大規模な法律などという縛りは荒廃し、今となっては定めとしてはかなり弱い。だから単名を自由に変えてもいいしオリジナルの名を名乗っても良い。だが、受けた単名を変えることはまずなく、オリジナルの名を名乗る悪魔は存在しないと断言できるほど。なぜなら、全ての国を支配した魔王ソロモンが契約の箱にて、名を改変させることは死である、という理不尽な法を定めたからだ。よって、全悪魔は死を恐れて名を変えることはしない。だが、ウァサゴの苗字であるロフォカレや、カイトロワ・アンリデウス・サンソンという名はこの魔界、どこをどう探しても見当たることのない存在しない架空の名だとされている。なのに二人には天罰の雷が落ちてこない。レハベアムやアプロディーテーらが違和感があるのは、死が下るであろうオリジナルの名を堂々と名乗っているからだ。

「魔界に存在しない名を持ち、天界の冠を盗み出したアンリデウス。あの悪魔はいったい……」

「他にもウァサゴの下の名であるロフォカレやヤロベアムまで、どれもこれも怪しい名です。アプロディーテー様、いかがいたしましょうか」

「ヤロベアムの、『歴史を越えた魔王』っていう名乗り方が気になりますね。歴史を越えた? いったいどういうことでしょう。まるで歴史そのものを壁と言っているような」

「しかし、実際に歴史に壁なんてありますでしょうか」

「私たちは意外と、固定概念に振り回されている可能性があります。あなたたち、できるだけ歴史らしき壁を探しなさい。怪しい壁、見えない壁、なるべくすべての壁を確かめ、その先に在る世界を確かめるのです」

アプロディーテーはミカエルら女天使に理不尽にして超高難易度な任務を与えるが、誰一人として嫌そうな表情浮かべることなく頭を下げた。

「はっ」

分離動作。一礼して頭を上げると翼を出し、王の間から一斉に抜け出し、窓の外へ我が身を次々と出していく。空へ落ちると翼を展開、羽ばたかせ、宙を舞い、各天使らは各地へ飛びだって行く。

「レハベアム……私たちは見守ることしかできませんが、どうか女神のご加護を心から送りますから……」














「意外と疲れるな……」

淫魔街の外に大穴を掘り、淫魔街を襲ったヒトが生えた蜘蛛の死体をまとめて放り込む。数が多いから紙ドクロたちにも手伝ってもらい、蜘蛛を噛んで穴の上まで運んで、離し、穴へ落下。俺も嫌々ながら蜘蛛の足を引っ張り、穴に放り投げている。

「さて、ようやく終わったか」

程なくして最後の一匹を入れて終了。土で蓋をすれば、あとは勝手に分解してくれる。この蜘蛛たちも俺の第五部『アルス・ノウァ』の力となるから、結果的に良しと言える。スコップで土を持ち、ひたすら蜘蛛だらけの穴へ放り投げて、埋葬は完了。

「現実逃避の時間は終わってしまった。今からラブホテルにイかなければならないか」

俺が掃除を名乗り出たのは、やがて訪れるであろうサキュバスたち囲まれる学校に入る時間を遅らせたから。しかし掃除が終わってしまえば、どのみちサキュバスの巣窟に入らなければならない。入りたくない、という現実逃避は物凄くあるものの、冠を奪い返す約束もあるし全身に聖なるベールが包んでいる。淫魔たちを弾いてでも行く運命は変えられない。

 街門を潜り、学校へ続く真っすぐな道路を渡る。見たまえ、卑猥な落書きやセクハラ行為の痕を全て俺が拭き取り、綺麗にしてやった。それでも外見は曇天や建物の数のせいで影が多く、ピンク色のイオンが眩しい怪しい街だが、清掃したことで第一印象はそこそこ良い。気になる汚れが目立つと俺はいてもいられない。だが悲しきかな、この道路を挟む歩道には無数のサキュバスたちが埋め尽くされ、多大な歓声が飛び交う。

「キャアアアアアアアアレハベアムううううっ!」

「カッコいいい!」

「早く精子ちょうだいっ!」

「街を救ってくれてありがとう!」

「犯させてっ!」

まるで俺は特別枠のお客人でレッドロードを渡らせられるイケメン俳優のよう。このような派手な歓迎は特別初めてであり、喧しい歓声と一方的な期待に挟まれてなぜか緊張してしまう。緊張する必要性がないのに、大ヒト混みの圧力でこの俺が怯えている。サキュバスたちが人間の精子が好きだからという下品な理由一つだけでも、欲望に塗れた大規模な歓迎は恐怖を覚える。

 五月蠅すぎる歓迎から早く抜け出したい。だがあの要塞の中に入っても無駄そうな気がする。いや、それどころか淫魔街のどこに隠れてもストーカーのように俺の背をどこまでも追い、隙あらば捕らえて犯されてしまいそうだ。用心棒として要塞前に立っても激しい視線の的になりそうだ。

 そしていよいよ俺の前には、若きサキュバスたちがエロを学ぶ学校。それを守る鉄壁の要塞が立ちはだかる。この城門を潜り抜けると、俺はいよいよ本格的にサキュバス専門学校の要塞内に入ることになる。この先に待ち受ける試練とは、男の限界か、女の暴走か。俺の運命や如何に。

「ほらほら入って入ってっ!」

心の中で今一度考え直す隙も与えてくれず、俺の背をサキュバスたちが押し、押されるがままに城内へ入ってしまう。その先にあるのは、本当の学校が建っており、あれが噂に聞くサキュバス専門学校か。

「わ、わかったから押すな……!」

すると要塞内に突如とピンク色の灯りが照らされ、これでもかと媚薬臭が強い霧が充満している。

「人間様一名、ご来じょおおおおおおおおっ!」

中にはやはり黒ビキニを着た多くのサキュバスたちが迎えに現れ、

「「「「「「いらっしゃいませえっ!」」」」」」

大勢のサキュバスたちが一斉に歓迎の挨拶。もう中は既に歓迎祭真っ只中。祭りの如く賑わっている。うむ、やはり入るべきではなかった。この場はヒト混みが凄まじく賑やかすぎてとても俺のペースではついてこれない。

「じゃあ早速、ヤろうか?」

とあるサキュバスが突如として俺の右腕に抱き着いてきた。爆乳の肉がズリズリと当ててくる。

「ヤろヤろっ!」

更に左腕に同様に抱き着いてき、ビキニ越しに俺の肌を擦る。

「え、ちょっとまっ……」

何度でも言うが俺は決して犯されにきたのではない。用心棒としてこの要塞前に立つのが仕事だ。と、そのとき、俺の肌から聖なるベールが放たれ、抱き着いてきたサキュバスを弾き飛ばした。

「とばっ!」

「ぶえっ!」

宙を舞い、地に落下。強い衝撃で飛ばされたサキュバス二人はそのまま気を失い、倒れた。辺りのサキュバス共の賑やかさは一気に吹雪のように冷え、動揺した。

「ええええっ!」

「抱き着いた途端、サキュバスが飛んで行った……!?」

「レハベアム、いったいなにを……!」

皆が俺に対し恐怖に満ちた瞳で見つめてくる。今までは悪魔共から哀れみや罵り、悪意を込めた瞳で睨み続けられてきたが、やはり悪魔共から集中の的にされるのは俺が強くなっても辛い。

「なるほど。これが天界からもらった聖なるベールか」

いったいどのような効果があるのか、俺の身に起きた現象によりはっきりとこの目で見て納得した。同時に、敢えて大声で効果を言い、俺を囲う淫魔共に知らせる。

「て、天界……?」

「天界って、あの女神とか光とかある眩しい世界のこと……?」

「せ、せいなるベールって言ったのあの人間……何者なのよ」

困惑するサキュバス共が俺に不思議そうに見つめてくるが、ありのままの事を説明する。

「悪いが俺は天界から女神の加護を受けている。光の性質を持つ肌だ。悪魔や淫魔は俺に触れることもできない。よって、俺を犯すことは不可能だ」

女神と女天使の超群との混浴により俺の肌には聖なるベールが染みついている。女神共に犯されたときの記憶は全くないが、今の俺にサキュバス共の攻撃エロは通用しないことは判明した。サキュバス共の素敵すてきなボディでも、無敵むてきの肌を持つ俺から精子を盗むことは不可能。

「それでも俺に触りたければ触るがいい。別に死ぬわけではないが、あの淫女と同じようになりたければの話だが」

弾き飛ばしたサキュバスの肌を見る限り、光によって溶かされていない。悪魔は光に弱く、聖水だと肌が溶けてしまうが、聖なるベールに攻撃性はなく、あくまで悪魔の直攻撃に対する防御特化のようだ。だが直に触りまくる淫魔には十分な鉄壁の鎧だ。

「そんな……こんなんじゃレハベアムを犯せないじゃないっ!」

やはりというべきか、もう既に思惑バレバレというか、この場に居るサキュバス共は全員一致で俺を滅茶苦茶に犯すつもりだったらしい。

「お前らは俺に危害を加えに招待したわけだろうが、俺は別にお前らに危害を加えに来たわけではない。これは俺の命を守るために着けてもらったいわば鎧。俺の仕事はあくまで用心棒として学校門に立つこと。それを望んだのはお前らサキュバスだ。ここんところをまずハッキリとさせよう」

強調して言い、思惑を叩きのめす。ここのサキュバス共は本気でゲーティア高校生のセクハラ行為に迷惑していたのだろうが、ついでに俺を犯すつもり企みもあった。だが依頼内容は用心棒として学校門に立ち、変態共を追い払うこと。犯される依頼は受けていない。だから俺は犯されるつもりはないし、慈悲良く人間の身体を差し出すつもりもない。筋違いだ。

「用心棒として学校門に立つと言ったが、一時間前にアンリデウスと会って、さっきの騒動の中で侵入者がいる可能性がある。そいつを探したいから悪いがこの学校内を隅々まで調べさせてもらうぞ」

今思えば暗殺部が襲来してくれたおかげで便利な口実が出来た。これで俺はサキュバス専門学校内部に入ることが出来る。

「で、でもレハベアム。あなたを触れないのならこの学校に入れる必要性はないよね」

「えっ?」

ここで予想外な発言が飛び、他のサキュバス共も同然のように頷き、当たり前のように共感してくる。

「そうよ。私たちはあなたを犯すつもりでこの要塞の中に入れたというのに、何とかの加護のせいで犯せれないのならもう別にいいわ」

「ガッカリ……この街を救ったイケメン人間なのに、天界の女神共に媚びを売ったとか最低最悪だわ」

挙句俺のサキュバス対策にかなりの酷評ときた。今までの歓迎が手のひら返しのようにサキュバス共の視線が冷たい。まるで女子トイレに侵入したのをバレた男子の気持ちだ。まずい、このままではサキュバス専門学校の内部調査ができない。わざわざこの身が犠牲になるほど天界で犯されたというのに、サキュバス対策がまさか仇になるとは。それでは俺の人生の汚点は無駄だったというのか。

「ま、待て待て。さっきの騒動でゲーティアの男子高校生が侵入した可能性があるんだぞ。流石の俺も見落としがある」

「何言っているのよ。この要塞に入れるわけがないじゃない」

空気を吸うように要塞の鉄壁力や侵入不可能説を信頼している。対して俺はその説を納得させられる材料が少ない。

「万が一って可能性だ。もしお前らのビキニがゲーティアの男子に盗まれたらって、とんでもなく嫌だろう」

アンリデウスを容易に納得させたこの力台詞ならばどうだ。

「だから入るのって無理って言ってんでしょ」

「万が一もありえないし」

「そこまで入りたいの。顔は良くても心キッショ」

「入りたい欲望まる見えだし」

「犯すことが出来ない、意味のない人間を入れるのも嫌だし」

「マジそれな」

女共の正論が男子の心にオーバーキル。俺に性欲丸出しな下心は存在しないが、とてつもないまずい。サキュバス専門学校にあるという冠が手に入れない。かと言ってこれ以上説得すれば、墓穴を掘るようにドンドンとサキュバス共の印象が遠ざかり、余計入れなくなる。

「じゃあせめてだ。あれを返せ」

こうなれば俺の真の目的である天界の王子の冠を返すよう言ってやる。最後っ屁だ。それさえ返してくれれば内部に入る必要性は端からない。

「あれ? あれって何よ」

「天界の王子のかんむ」

「入ってもいいわよ」

俺の言葉を遮るように何者かが内部への入出許可発言を出し、サキュバス共は背後に一斉に振り向き、階段の上にある学校門に注目。そこにはカイトロワ・アンリデウス・サンソンが立っていた。

「サキュバス対策として天界で聖なるベールを施したっていうのは予想外。おかげで可愛い生徒の性欲が晴らせないのはびっくりだけど、だからと言ってこのまま逃がすつもりもないわ」

逃がすつもりはないという発言が、学校内に閉じ込めさせてサキュバス共の性欲処理奴隷にさせる目論みを表している。やはりその気でいたか。

「じゃあどうする。サキュバス共は俺を中に入れるの嫌そうにしているが?」

歓迎から手のひら返しの入出拒否する生徒たち。それを仕切る生徒会長の強行的な判断に生徒らが抵抗しないわけがない。

「嫌ですよアンリデウスさんっ!」

「犯せれない人間なんかいらないっ!」

今まで誰一人として侵入者や男を入れなかった学校の誇りをむざむざと傷つく真似はサキュバス共も嫌らしい。猛反発するサキュバスたちにアンリデウスは余裕の態度で冷静に口を開く。

「まあ待ちなさい。天界の支援を受けたのは予想外だけど、だからといってこちらも対策は怠っていない。レハベアムはどうしても、そのドロボー様を探したいのよね?」

猛反発する生徒らをほっといて、余裕の態度から繰り出される、対策を怠っていないという自信に満ちた発言。何か罠がある。ここでイエスというと完全に罠が待ち受けている。だが引くわけにもいくまい。こちらも自信をもって肯定しよう。

「そうだ」

「じゃあまずはそのベールを脱いでもらいましょうか」

「なに」

聖なるベールを脱げという発言が、まさかアンリデウスが言う対策だというのか。こいつ、やはり何か隠している。

「可愛い生徒たちが怒っている原因さえ脱いでもらえば、あとは犯し放題ってわけよね。学校の規則上、私たちはビキニ一枚で過ごしているのよ。じゃああなたも入るのなら脱いでもらわないとねえ」

「どうやって聖なるベールを脱がす気か。悪いが自力では脱ぐことはできない」

聖なるベールは服ですらない肌を守るオーラ。触れる布ならまだしもベールは自力では脱げない。

「私に任せて。この私がミッチリと脱がしてあげるから、二人っきりの密室で楽しみましょ?」

その密室という発言が全てを物語っている。聖なるベールを上から触れる光耐性を持つアスモデウスの姉ならば、同様にアンリデウスも俺に触れるというのか。しかし脱がしてあげるとか密室とか、完全に俺をヤリに来るつもりだな。あのアンリデウスも同様、俺を触れるということか。挙句、聖なるベールを脱がすことができるなど、他のサキュバスとは違う能力がある。

「皆も、聖なるベールさえ脱がせば犯せられるわ。それでいいわよね?」

生徒らに自信たっぷりに問いかけて安心させる。

「生徒会長、聖なるベールを脱がすことできるの……?!」

「凄い生徒会長!」

「脱がして脱がしてっ!」

「脱がしてもらえばズリズリできるわっ!」

「搾り取れるし!」

「お願い生徒会長っ!」

歓迎から手のひら返しによる拒否。更に手のひら返しによる逆強姦への希望。生徒らはアンリデウス生徒会長に声援を送り、聖なるベールを脱がすよう頼む。

「え……それ、マジ?」

流石の俺も現実逃避。アンリデウスにこのことを本気かと問うと、

「マジ中のマジよ。ガチ中のガチでもある」

マジアンドガチの確定コンボが俺の逃避願望をへし折る。

 天界にて女神たちによる混浴で散々犯されて手に入れた聖なるベールが、サキュバスのトップに脱がされてしまうのか? そうなると本気で天界の集団逆強姦はいったい何のためにあったというのだ。俺は何のために犯されたんだ。役に立ったのはたったの一度きりだ。

 ここで突如として俺の背後にある城門が閉まりだした。どうやら俺に後退や否定の選択肢は真っ向から無いようだ。どのみち冠のためだ。自ら地獄の肯定に進もう。それに城門閉じた時点で、こいつらサキュバス共の態度が俺を犯したいと待ち望んでいると露出ている。サキュバスの巣に入った時点で後退の道はない。

「……分かった。聖なるベールを脱ごう。お前らの好きにするがいい」

この俺の覚悟の言葉はすなわち、己の身体をサキュバス共に差しだすことを意味する。聖なるベールという悪魔を弾くオーラを脱ぎ、今まで当たり前のように着ていた衣服を捨て、解放感と共にサキュバスの巣に入ろうぞ。いざミルク味の果実が大量に生えている酒池肉林エデンのそのへ。

「やったあああああっ! これで人間を犯せるっ!」

「今まで溜めに溜めてきた性欲をイッキに出すときっ!」

「幾度となく想像した精子の味……ゾクゾクするっ!」

レハベアム歓迎ムードからの聖なるベール発覚後、一気に入出拒否と言い張り、己の性欲より学校の誇りを優先したサキュバス共だが、聖なるベールを脱ぐと公言したいま、やっとこさ本当に犯せられることが決まり、喜びを爆発させる。もはやサキュバス共が欲しいのは俺ではなく、ましてや天界の加護を受けた人間でもなく、ただの人間の性器と精子。ただのそれだけらしい。たかだかこんなものを欲張る淫魔共は品がまるでない。

 アンリデウスは階段から下り、サキュバスたちは左右にどいてアンリデウスが通る道を作る。

「改めて、招待するわ人間サマ。ありとあらゆる方法で喜ばせるよう、楽しみましょ?」

右手を差し出し、生徒会長自ら俺をサキュバス専門学校へ誘う。

「ふん、できるものならな」

右手を無視し、アンリデウスの側を通り、人間の身体で自らサキュバス専門学校へ進み、嫌々ながら段を上る。

「素直じゃないのね。でも、そこが好み。そこからあなたを堕とし、そのクールさからデレデレ純度百パーセントのイキ顔にしたいから……!」

「悪趣味め」

愚痴をこぼし、学校門の前に立つ。固く閉じられているが、ギギギと音を出して開き始めた。その奥は普通の学校さながら何の違和感のない風景がある。強いて言うならば女の匂いが充満していることぐらいか。

「じゃあ早速イこうか。生徒会室へ」

アンリデウスも段を上がり俺の背後に近寄る。

「早速生徒会室へ連れてってくれるのか?」

振り向き、再度確認。まさか俺が一番行きたいところに連れてってくれるとは思わなかった。これは好都合だ。

「ええ。まずは二人っきりの空間を楽しみましょう? ドロボーサマも来たらヤだしねえ」

いよいよレハベアムはサキュバス専門学校へ侵入することが出来ましたね。ほとんどの男子は女の空気しかしない学校へ入り、隙あらばお着換えタイムを覗きたいと思うでしょう。しかしレハベアムには下心がないので、ある意味男子としての高みを立てているでしょう。

 人間の精子と性器に貪欲なサキュバスたちに追いかけられるレハベアムにどうか声援をお願いします

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