第3和:B&C
また日付が随分と経った頃だろう。
箱に用紙が入ったら私に通知というか、そんな感じのアポがつく。
偶然にも欠けることなく綺麗な満月。
あの子とベランダから眺めていたときの事だ。
用紙が入ったようだ。
彼女が寝静まるのを待っていた。
部屋の電気が消された音が聞こえた。
ソッと禁忌の箱のもとへ飛んでいった。
―――――――――キリトリ線―――――――――
氏名(ニックネーム可):社畜きゅん
性別:男性
記入動機:無能な後輩に頭が来た
その他(容態や外傷など):ストレスが溜まり溜まって不快。
―――――――――キリトリ線―――――――――
あまり気乗りしない。
こういった愚痴に似たような内容の場合いい人というか転生に値する人間の可能性が極めて低い。
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時間通り来てくれた、さすがは社会人といったところなのだろうか。
格好はスーツ、どうやら定時退社して帰りらしい。
見た感じ年は30前後、経歴を遡ってみる。
ふむ、どうやら高校、大学共にエリート校出身っぽいね!
いるんだよねぇ…こういった人。
エリート故に周りが低スペックだって思う人。
嫌だけど、お話してみるか!
「こんばんわ、あなたが記入してくれた『社畜きゅん』で間違いないですか??」
するとおかしなものでも見るような眼で私を見つめる
「ふーむ、キミがこの箱の管理人という訳かね?」
「若くしてご苦労様なことだ」
笑いながらそう呟いた。
やっぱり私このタイプの人好きになれないわ笑
「ハイ、ではお聞きしますね?」
「どうしてあなたほどのエリートがこのような紙切れにご記入なされたのです?」
眉間に小さなシワを寄せてその成人は言葉を並べる。
「ぐっ…私の経歴を知っているのか。」
「ならばもっと分かりやすいだろう、つい先日のことだ。」
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私が今期の新入社員のしつけを頼まれたのだよ
もちろん新入社員だから分からないことが多いのは仕方ない。
別にそれは構わない。
だが気にくわないのはこの後だ。
同じミスをまた繰り返したのだ、そしてそれの修正方法も教えた。
また繰り返した。
私は腹が立って仕方なかった、一度のミスなら許そう、しかし2度や3度までも繰り返してきやがる…ッ!
俺が教えてやったのに何度いってもけろっとした顔で、また同じミスを俺に見せつけてきやがる!
少し説教をたれてしまった。
するとどうした事か!
次の日から来なくなった、そしてその次の日になったら驚いたよ。
自分のデスクの上で首を吊ってやがるンだからな!
笑っちまうぜ、これだからイマドキの低スペックはさぁあああああア!!!!
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もう私の心は穏やかじゃない。
この者には畜生の道をこれから生きてもらうしかない……
こうやって人を見下して、そうして大事なチームメイトになるであろう仲間の命すらも軽く捨てる事が出来るならば
ヒト
として生きるに値しないっ…!!!!!!
「全く酷いですねぇ~♪」
「そうでしょう!?」
「えぇ。人間のくせにヒトの考えを持ってない…♡」
「あなたみたいに醜く、厭しいなら……」
「ヒトに非ず…ですわ♡」
私にはチカラがある。
この方も同じ人間、でも
こうしてヒトを優れた自分と比べて劣っていると思えば切り捨てる、
そうやって見下すのは違うのがなんで分からないんですか……!
弱肉強食
違います、あなたの住んでる国は
いくら弱い者でもチカラを、それぞれにしか出来ないチカラを集って立ち向かえる国。
どうして、あなたも弱者なのに分からない…
「ありがとうございました、明日からは会社には行かなくていいですよ」
「目が覚めたらよく鏡を見てくださいね。」
そういって私は其の方を見下され、嫌われる存在に変えてやった。
もちろんヒトから。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
翌朝
彼は目覚めて鏡を覗き込んだ。
己の哀れで醜い姿を目にする。
黒く妙に光が当たると茶色く照る羽が生えたソレに。
生きてみなさい、今度はあなたが弱者と認める番ですよ♪
今度は死んでしまった貴方、助けに行きますからね。
少し冥府で待っていてください…
投稿ペース乱れまくって申し訳ないです…!!
妄想は出来るのですが大した物語にならなくてしかも終わりも見えないんですw
ごめんなさい!!!