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シヴァ、運営を恨むの巻

なんとか…………なんとか逃げ切ったどぉ~

ほんっとに疲れたよ~


絶賛呼吸を荒くしている僕がいるのは、コレルアンは中央区、樽の中でございま~す。

幼児の体で全力疾走したのは、流石にきつかったなぁ…………


ともかく、あの人たちに見られただけで、そこまでミッションに支障はないだろう。多分。


なんだかんだで、樽の中に丸く納まっているわけだが…………


ーーパカッ


突然樽の蓋を外から開けられた。覗いていたのは、プレイヤーB。

前言撤回、納まっていないようだ!!


逃げようにも逃げ場のない僕に対して、だんだんとせまってくる手に涙目になる。

勝手に頭の中で、ジ〇ーズのBGMがながれる。


手が伸びてきて、僕の体をガッチリと掴む。


「ヒィ!」


プレイヤーBはそのまま、僕を樽の中から出す。すると、プレイヤーBと同じ目線にまで持ち上げられた。

整った顔立ちをしているが、その顔が今は耳辺りまで裂けそうなぐらい、口を三日月にしている。

次第に僕を掴む手も、力が強くなっている。


怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。


そしてーー







「むぎゅー」


僕のことを全力で抱きしめた。


「大丈夫でちゅかー?」


しかも、赤ちゃん語で話しかけてきた。


「パパとママはどこでちゅかー?怖かったでちゅねー」


両親はいないよ!!ていうか、現在進行形で今の方が怖いでちゅねぇぇぇぇぇぇ!?

何、この変わりっぷり!?いきなりどうしたんだ!?


「心配ないでちゅよー。僕がなんとかしてあげまちゅからねー」


心配大アリですよ!!もしかして、僕をNPCだとでも思ってるの!?そうなんでしょ!?


「じゃぁあー、まずはお巡りさんのところに行きまちょうねー」


一方的に捲し立ててくる、プレイヤーB。ていうか、ちょっと待って!!そっちは、目的地と反対方k--


「あんまり暴れちゃダメでちゅよー」


どっちかというと華奢な体のどこにそんな筋力が秘められているのかは不明だが、逃げようとジタバタした僕は、より強くだっこされる。


あー(あっち)あーーうーだー(あっちに行きたい)!!」


あっちに行きたいと言いたかったのに、上手く喋れない。というか、どんどん退化していってない!?


「ん~?なんでちゅか~?」


しかし、プレイヤーBは、運よく立ち止まってくれた。よし、最後のチャンスだ!!頼むぞ、運営!!


あーーうーだー(あっちに行きたい)!!」


「あぁ~、なるほどね~」



プレイヤーBは、僕を抱えたまま指さした方へ歩いていく。

これは…………来たか!?


「これを取ってほしかったんでちゅね~」


道端に落ちていたカラスか何かの羽根を取って、僕に渡した。


「それじゃぁ、行きまちょうね~」


クソがぁ!!恨むぞ運営ィ!!


僕のミッションは、完全に失敗したようです。


これも全部運営ってやつの仕業なんだ。(某流星塾元塾生風)

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