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第11話 色を塗る①(描画色の選択と色の修正)

 せっかくなので、作った地図に色をつけてみましょうか。

……私は内心、「ファンタジー地図の王道はモノクロだろ?」と思っていたりしますが、少数派ですねそうですね。


 地図は絵ではありません。地図に着色するのは、区別をつけやすくするためです。周りとは違う色がついていることが判りさえすればよいので、薄くて地味目な着色を心がけましょう。色が派手だったり濃すぎたりして印や文字が見にくくなるようでは本末転倒です。


 では地図を開きます。レイヤー統合前に別に保存しておいたものです。これ以上改変する予定はないので、「海岸線」「山」「森」「外枠」「方位の印」などを結合して「モノクロ地図」という1枚のレイヤーにまとめます。「川」と「道」は着色するならば別の色で描けばよいので、レイヤーを非表示に。(なぞる下描き程度に使います)文字も同じく非表示にします。

 

挿絵(By みてみん)


 「モノクロ地図」と「背景の薄緑」の2枚のレイヤーだけでこの状態です。


 まずは背景の薄緑色を、ごく薄い茶色に塗り替えます。これは「地面の素の色」であり、同時に新しく着色する地図の「基本色」となる色です。

 色つきの地図を作る場合、何も描かれていない「白地」が残っていると不自然に見えることがあります。ですから、地味で目立たないごく薄い色で地図全体を塗りつぶしてから作業を開始するとよいでしょう。今回はそれを「地面の」色にするということです。


挿絵(By みてみん)


 これから「モノクロ地図」と「基本色」のふたつのレイヤーの間に色を塗ったレイヤーを重ねて着色をしていきます。黒い線画の「モノクロ地図」は常に一番上ということですね。色を変える毎にレイヤーを新しく作ります。




 では、色の選びかたから。

画面左下の小さい四角をクリックします。


挿絵(By みてみん)


 すると下のような色選択の画面が開きます。


挿絵(By みてみん)


 ①の縦のスライダーを動かして色合い(色相)を決めると四角い画面②の色が変化します。上は明るく下は暗い色(明度)、右は鮮やかで左はくすんだ淡い色(彩度)になるように並んでいます。②の任意の場所を選んで描画色を決定します。


 ①を動かして②の色合いを変えても左上の角と右下の角は必ず純粋な白と黒。上で選択されているのは新しく決めた基本色の薄い茶色です。


 色は数値で指定することもできます。③に入力します。いうならば万国共通の「色の番号」で、純粋な黒の数値は「000000」、純白の数値は「ffffff」になります。(RGBカラー、説明は省略)

 このあたりは厳密でなくても結構です。どうせ人の目では見分けがつかないレベルの話になりますので。




 色の選択方法は他にもあります。


挿絵(By みてみん)


 メニューの表示設定を変えることで、「色見本のパレット」を常時表示させることができます。純粋な「白」「黒」「赤」「青」その他、あらかじめ登録された代表的な色が並んでいます。新色を登録することもできます。繰り返し使う色は、この中から選んでおくと便利です。




 画面上にすでにある色を新しく塗るなら、スポイトツールを使います。他の地図から色を持ってくるときにも便利です。画面上で見えてさえすれば、色を吸い取って描画色に自動で設定されます。


挿絵(By みてみん)





 さて、では「1色1レイヤー」原則を守って、サクサクと塗ってみましょう。……塗りました。


挿絵(By みてみん)


 レイヤーの順序は、上から「モノクロ地図」「川と道」「海と池」「その他の塗り(山・森・草地等)」「基本色」になっています。色はお好みですが、濃い色や派手な色は避けましょう。川は細いぶん、海や池よりもやや濃いめの色にしたほうがよいようです。




 さて、例えば「森レイヤー」をアクティブ(操作対象)レイヤーに選択したのち、メニューの「画質調整」>「カラー」>「色相・彩度」を選択すると、次のようなウィンドウが開きます。


挿絵(By みてみん)


 レイヤー上に選択範囲が指定してあればその部分だけが操作対象となりますが、範囲指定がない場合はそのレイヤーをまるごと指定したのと同じ意味になります。開いたウィンドウにある三角のスライダーを動かすことで、または数値入力をすることで、アクティブな「森レイヤー」上の絵の色を一括で変更することができます。森の色が一斉に紫色に変わっているのが判るでしょうか。


 塗った「色」は、後からいくらでも変更することができます。全体との兼ね合いをみながら、特定の色だけを別の色に変えたり鮮やかにしたり暗くしたりできるのです。

 画像ソフトを扱うということは、「絵を描く」ことが主ではありません。むしろ「修正を重ねる」ことが作業の中心になります。「1色につきレイヤー1枚」としたのは、修正をしやすくするためです。異なる色が同一のレイヤーにあっても選択範囲を設定することで特定の色だけを変更することは可能ですが、範囲の設定なしでレイヤーまるごと変更するほうがお手軽ですから。


 ただ、「白」と「黒」だけは後から他の色に変更するのが困難です。

「色を変える」というよりは「別の色で上書きする」ことになります。「白と黒はなんとなく特別な色」と考えておいてください。




 色の修正が終わったら、山や森や草地などの色をつけたレイヤーを統合します。(海は下のレイヤーを隠す意味があるので統合せずそのままにしておきます)そして統合したレイヤー上の「色の境目」に「ぼかしツール」を使います。


挿絵(By みてみん)


 これは名前で分かる通りの効果です。2色の境目なら両方の色を少しずつ混ぜるように、色と透明の境目なら透明を混ぜるように、ぼかします。ぼかす強さや範囲の指定もできます。




 城や家も着色し、文字を配置して完成です。


挿絵(By みてみん)


 「なろう」に投稿する前に、新規保存、画像の統合、画像サイズの圧縮を行いましょう。

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