17/18
small talk
係員に誘導されて部屋に入ると、神皇の両眼は草臥れたソファに腰を沈める人物にピントが合った。彼は診断院の中でも特殊な実務を行う役員だという。彼の頬の弛んだ肉は、顔がどろどろと溶けているような印象を与える。そして部屋には何やら居心地の悪い空気が漂っている。
神皇とその役員は軽い挨拶と当たり障りのない世間話をいくつか交わした。こういう儀式的な過程を怠ると、話の巡りがうまく回らないこともあるので、丹念に互いの間合いを確認し、そして解きほぐした。そして、話題を本題へと切り替えた。
「それで・・・僕の仕事とは何でしょう?」
「うむうむ、この仕事はだね、神皇君にしか出来ない仕事であると理解して欲しいね」とその役員は言った。




