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北へ・・・   作者: Haruka
3/51

謎の少女




 ?・・・何だろうか。あの女子・・・。


 ~謎の少女~



 私は、少し買い物をして帰ろうかと町の中を歩いていたところなのだが、


突然金色をした何かが、向こうから走ってきた。


すぐに女子だとはわかった。なんだか、不思議な雰囲気をもった子だ。


 今日は天気が良くて、彼女の金髪はきらきらと太陽の光を反射していた。


それに、異国の服に似ているようなものを身にまとっている。 純粋に興味がわいてね。


ちょうど、浪士に追いかけられていたようだったから少しだけ、助けてあげてはと思った。


そう思っていたのに、彼女は、私の目の前で足を止めて浪士に向き合ってしまった。


面白くない。そう思った。


「しょうがないわね。・・・相手してあげる。もう、逃げないんだから。」


なんとも、気の強い。


おかげで、余計に興味がわいてしまった。


「君は、避けててもらえる?」


「嫌よ。邪魔しないで。 他人の手なんか借りたくないのよ。」


彼女は、私の目をちゃんと見て言った。


目が、見惚れてしまうほど美しかった。 茶色っぽいが、金色がかっている。


その目を見ると、血で染まってきた身体全身が、心が洗われていくようだ。


「うぁぁぁあ!!」


いきなり、浪士が、彼女に斬りかかった。


私は、間に合わなかった。 助けることなど、出来なかった。


そう思った矢先、高い金属音がした。


彼女は、いつの間にか刀を抜いて浪士の刀をはじき飛ばしていた。


居合いだ。 彼女は、剣が使えるのか?


・・・刀は、妖しくも美しく輝いていた。 


彼女が使うからだろうか。 剣が生きているようで妖しい光を放つ。


 

 浪士は、手がしびれて小刻みに震えていた。


そいつは、彼女を恐れたのか走って逃げていった。


「ちょっと、そこの人。」


「あ・・あぁ。なんだ?」


私は彼女の、刀をはじき飛ばす程の力に驚いていた。


「今は、何年?それと、ここはどこ?」


よく、わけの分からない事を尋ねてくるが、きっと困っているのだろうと応えてやった。


「今は、元治元年の6月5日だが?」


「そう。」


そう言って、彼女は刀を鞘に納め、歩き出した。


だが、私はどうしても気になった。


「少し、待ってくれないか? その格好では、目立つだろう? おいで。」


彼女も、目立つと思ったのか、渋々ついてきた。



 彼女は、女子にしては、私には及ばないが背が高く、足や腕は細かった。


しかし、なかなか良い体つきだ。


・・・男だとしても、このような事を思ってしまうのが恥ずかしい。


 彼女は、無表情で無言だった。


人形の様だと思う。 肌は、日本人には無い、異人独特の白さと透明さがあった。


だが、どこか日本人らしさも持っている様に感じる。



 何なのだろうか。 彼女に、何があったのだろうか。








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