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北へ・・・   作者: Haruka
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プロローグ

 

 2012年12月22日 午後11時59分59秒  人類は滅亡した・・・


  プロローグ



 1年前から、何となくだけどニュースでやってた。


・・・よく、・・・わからないんだけど。


何にも、信じる気なんて無かった。 隕石だとか、マヤの予言だとか。


隕石って、まだ観測されてないじゃん。


予言なんて、正確だっていう根拠、ハッキリしてないんじゃん。


どこに、信じる要素が入ってるんだ!? って、思ってた。


でも、実際に12月に入ると、なんだか太陽の様子がおかしくなったみたい・・・。


実感がわかなくて、無駄な時間を過ごしている気がする。


世界中では、パニックが起こってるって言うのに。

 

馬鹿馬鹿しいと思う。 強盗とか、無差別殺人とかが急に増えて。


この現代は、臆病者ばかりだ。 死という選択肢を持ってない。


だから、恐れて暴れ出すんだ。


 

 国が正式に発表すると、もっとパニックに陥った。


今まで、音沙汰が無かった両親が、馬鹿みたいに帰ってきて、あたしに抱きついて泣く。


何もかもが、今更過ぎる。


ずっと、あたしと共にあってくれたのは、この勇気ある刀だけ。


だって誰もが自分を一番に優先して生きる。だから、友達なんてのは作らない。


自分が不利になったとたん切り捨てられるだけだから。


それに対して、この刀は過去、主を信じて戦っていた。 勇気あるこの刀を誇りに思う。


だから、最後も傍にいるのはこの刀だけ。


みんな、地下に潜り込んでる。 入りきれないからって、争ったりして。


でも、あたしはなるべく山の頂に近いところへ。


よく、見たかったから。  見届けたかったから。


この刀と共に 終わりを見たかった。


 もう、終わるというのに、夜空は輝く星でいっぱい。


違う・・・最後だから、・・・思いっきり輝くんだ。



 とうとう、滅亡のとき。


白くまばゆい光が地球全体を包み込んだ。


「・・・ありがとう。兼定」


と同時に、腕時計の針が動くのをやめた。


今日、あたしは、この北海道で死んだ。 



 勇敢で大切な友と一緒に・・・-

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