第07話:三者三様の初手(8) 三つの連携
深夜。
それぞれの戦場にいる三つの魂が、見えない糸で繋がる。
サクの研究室の端末に、兄テルからの、高度に暗号化されたメッセージが届いた。
『サク。お前のいる場所は、この国の知性の最前線だ。そこから、俺たちの国を縛る、あの忌まわしい鎖の、その根本にある「設計図」そのものを、盗み出せ』
それは、比喩的な表現だった。テルが求めているのは、サクの頭脳が生み出す、既存の常識を覆す、新しい「世界の設計図」だった。
メッセージを読んだサクの顔に、アンドロイドの仮面が剥がれ落ち、子供のような無邪気な笑みが戻っていた。
「うん、テル兄!」
彼は、わがまま大王モードで、端末に向かって嬉しそうに答えた。
「臨界点、もうすぐ見つかるから、待ってて! そしたら、すっごいの、創ってあげるから!」
永田町という魔窟で、国家のルールを書き換えようとする、長兄。
絶望の海で、志を同じくする仲間を集め、新たな刃を鍛え上げる、次兄。
そして、知性の聖域で、世界の法則そのものを解き明かそうとする、末弟。
三つの戦場が、静かに、そして、確かに、連携を始めた。
それは、まだ誰にも気づかれていない、日本の、そして世界の未来を賭けた、壮大な反撃の序曲だった。
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